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三日坊主日記 vol.231 『12年かけて完成したアメリカのインディペンデント映画』

アメリカからメールが届いた。


ずいぶん前に、ある友人の事務所へ行った時に会ったアメリカ人映像作家からで、映画のトレイラーできたので見て欲しいと送ってきた。調べてみると12年前のことだ。その時、彼らは5人ほどのクルーで日本へ映画の撮影に来ていた。その時なにを話したかはもう覚えていないが、彼らのことはなんとなく覚えていた。


その彼らが、なんと12年を経てその映画を完成させたというのである。生まれたての赤ちゃんが中学生になる年月だ(あたりまえか)。あれから一体何があったんだろう。ずいぶんと苦労をして完成に漕ぎつけたことは想像に難くない。その熱意と執念には心からエールを送りたいと思う。まだアメリカでも公開も配信もしていないらしいが、日本でもぜひ公開したいので協力して欲しいというメールだった。トレーラーを見た感じではなかなかいい感じではある。本編を見ないとなんともいえないが、できる限りの協力はしようと思っている。


これはとってもいいチャンスかもしれない。僕の映画もアメリカで公開したいと動き始めたところだ。我々のようなインディペンデントが海外で展開する場合、やはり頼りになるのは新鮮な情報で、それを得るにはコネクションに勝るものはない。よくぞ僕のことを忘れずに連絡をしてきてくれた。今回のこのメールが、今後を左右する幸福の便りになるのかも知れないのだから(お互いにとってね)。一期一会がもたらした千載一遇のチャンスなので呉越同舟である。


と、その旨を伝えたら、さっそく映画の本編を送ってきてくれた。しかし、日本語の字幕がまだついていない。これではどこにも持っていけないし、残念ながら僕も内容が理解できない。まずはそこから、日本語の字幕からだ。彼らにそのあてはあるのだろうか。


それにしても、人生何が起こるか本当にわからない。2012年というと、僕が約10年振りに短編映画作りを再開した年だ(2003年に最初の短編を撮り、その後訳あってCMしか撮っていなかった)。再開していたからこそ、その時アメリカ人の映画クルーたちと話が弾んだはずだし、今回のメールにもつながったのだから。さて、彼らの映画は今後どう育っていくんだろう。そして、僕は彼らの映画とどう関わっていくんだろう。とても楽しみだ。


ちなみに、以前『6才のボクが、大人になるまで。』というアメリカ映画があった。6才の主人公が18才になるまでを撮り続けたドラマで、確かベルリン国際映画祭をはじめ、多くの映画祭で受賞したんじゃないだろうか。今回の映画はこういうことではないと思うんだけどね。



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