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三日坊主日記 vol.289 『広告をお考えのクライアントさんへ』

今日はあるクライアントでテレビCMの競合プレゼンテーションがあった。


よい企画ができたし、よいプレゼンもできたんだけど、結果はまだわからない。この会社の初めてのテレビCMは数年前に僕が作った。お付き合いでCMを流さないといけないということで、超低予算ではあったが、クライアントの理解もありなかなか面白いものを作ったのだ。お付き合いで一回だけ流すはずが、その後もちょくちょくOAを続け、結局3年間使用した。そして、この度は新作を作るという。CMの必要性を理解していただいたようで良かった。CM制作者冥利に尽きる。


だが、しかし、なんと4社競合にするという。誰か(どのかの広告代理店)に入れ知恵されたんだろう。いろんな会社やアイデアを天秤にかけてみたいという気持ちは分からないでもないが、今回はちょっとどうなんだろうと思う。しかも前回ほどではないにしてもかなりの低予算だ。なんだかあまり良い結果になりそうもないんでお断りしようと思ったんだけど、ぜひ参加して欲しいというから参加した。ぜひにというなら競合になどしなければイイのにね。競合プレゼンにはメリットもあるかも知れないけど、デメリットももちろんありますから。


こういった広告の経験がない会社はたくさんある。会社の規模だったり、業務内容だったり、いろんなことを考えて広告(とくにテレビCM)をする必要がなかった会社が、業態の変化や規模の拡大、新サービス開始などでマス広告が必要になる時が来るかも知れないのだ。そういう時にどんな広告代理店だったり広告会社とお付き合いするかはとても大切なことだ。お付き合いする相手でその後が大きく変わることもあるんじゃないだろうか。


大手はなかなか相手にしてくれないし、相手にしてくれたとしても1軍の選手は絶対に出てこない。よくて2軍。いや、3軍4軍と覚悟した方がいいかも知れない。じゃあ、小さい代理店なら1軍が出てくるかと言えば、そう簡単なことではない。小さいところは1軍選手がとても少ないし、そもそも1軍のレベルがあやしい場合が多いのだ。


僕は決して悲観的なことを言っているのではない。2軍3軍でも一生懸命にやって1軍を凌ぐ成績を残す人はいるし、小さなところにも優秀な人がいないことはない。結局は個人の資質だったり、人間性だったりに依るところが大きいのである。つまりはクライアント側の見極めであり、もっといえば運かも知れない。いや、確かに運なんだけど、よい運を掴むためには発注側も広告について少し勉強するとか、相手に接する態度や姿勢を正すだとか、よく考えた方がいいと思うのである。美味い寿司を食うには、客にもそれなりの努力が必要だということだ。


最後に、広告に慣れていないクライアントのためにひとつだけ大切なことを書いておこう。ハイハイとなんでもいうことを聞く人、クライアントに耳の痛い話をしない人はダメですよ。世の中思い通りに行くことなんかそんなにないですから。嫌われる(切られる)リスクを恐れず、いろいろと教えてくれる人とお付き合いしてくださいね。


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