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三日坊主日記 vol.106 『モノの価値の決め方』

久しぶりに歯の治療をした。


先週、米を噛んで欠けた歯を治療したのだ。治療といっても今回はほんの少し欠けただけなので、尖ったところを丸く削って舌触りをよくしただけ。2年ぶりだったので(歯のクリーニングは3ヶ月毎にしてます)、レントゲンを撮って虫歯がないか点検もしてもらった。その時間約10分間で2,500円ほど。


数週前にウイルス性胃腸炎になった時も、問診して触診して薬を処方してもらって、約5分間で確か3,000円ほどだったと思う。僕は医療費3割負担なのでどちらも8,000円〜10,000円が医者の懐に入ることになる。


一方ちょくちょく診てもらっている接骨院は、肩やら腰やら内転筋やら、いつも3ヶ所を電気治療して、マッサージして、更にアキュスコープというリオネル・メッシも愛用しているらしい治療器まで使って、たっぷり約1時間700円也。先生の懐には2,500円ほどか。


この差はなんなんだろう。もちろん接骨院の資格より医師免許や歯科医の免許取得がずっと難しいのは分かる。大学の授業料が桁違いなのも分かる。治療の難易度とか、命に関わるとか、いろいろ理由はあるんだと思う。が、あまりにも差があり過ぎるのではないか。


では、医療費をもっと下げればいいのか。そうすれば医者になる人が減るかも知れないし、安全性を担保できなくなるのかも知れない。接骨院の料金設定を上げればいいのか。それはそれで問題があるんだろうし、僕も困る。


ただ、保険治療をしている限り暴利を貪るぼったくり医者はいないと言う安心感はある。医者も歯医者も整骨師も、腕の良し悪しはあれど治療費はどこも似たようなもので、安心と言えば安心だ。


寿司屋、ブランド牛、ワイン、絵画、ハイブランド品、自動車、ホテルの宿泊費、地価、などなどなど。モノの値段にはちゃんと理由があるものと、理由なんてあってないものとがある。


では、我々CMディレクターと言われる人のギャランティーのはどうだろう。資格が必要な職業ではないし、映画監督のように興行収入や観客動員数として数字が出る訳ではない。テレビディレクターのように視聴率も出ないし、ユーチューバーのように再生回数も出ない。にも関わらずギャラのランクははっきりと存在する。


では、なにがそれを決めるのか。


話がややこしくなりそうなので、今日はこの辺りでやめておこう。モノの価値の決め方っておもしろくて、恐ろしい。




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