三日坊主日記 vol.312 『四つ橋で上映会やります』
今度の日曜日、大阪の四つ橋で僕の映画の上映会がある。
四つ橋とは、ご存知のように西区にある地名。以前は市内で唯一川が交差していた地点(長堀川と西横堀川)に、四つの橋が架けられていたことから四つ橋と呼ばれるようになったそうだ。1964年に西横堀川が、1970年には長堀川が埋め立てられ、今は地名だけが残っている。街の発展のためには仕方なかったのかも知れないが、八百八橋と呼ばれ、縦横に水路(大阪城のお堀)が流れる大阪の街が今も残っていれば、さぞかし個性的で素敵だったんじゃないかと思う。
さて、上映会。5月に谷町四丁目のマテリアル谷町で上映してもらったプログラム(『ハミンンンンンング』と『ニジェール物語』の二本立て)を見にきてくれた仲間(一緒に『ニジェール物語』の普及をしている)が企画してくれた上映会で、同じプログラムを劇場を変えて上映してもらう。
今度の会場は特に映画館という訳ではなく、フリースペースで普段から演劇や映画の上映もしていて、僕も一度だけ演劇を見に行ったことがある。個人経営の映画館を映画館として存続させることはなかなか難しいようだが、こうして多目的ホールとしてでも映画を上映できる施設があるというのはとてもありがたいし、文化的な側面から見ても非常に大切なことだと思う。
戦後の大阪はどうも効率ばかりを求めて何か大切なものを犠牲にしているように見える。前述の川の埋め立てもそうだけど、古い洋館や文化施設などなど、一度失うと二度と戻らないものを平気で壊してきてやしないだろうか。映画館や芝居小屋にしても街には必ず必要なものなんだから、個人だけじゃなく、大きな企業や行政がそれこそ「タニマチ」の精神で旦那になって貰わないと大阪がダメになると思うのだ。大阪には大阪の、それこそ京都とはまた違った文化や歴史があるんだから、みんなでその辺りを守っていければいいのに。と、思う。というか、願うのだ。
映画は、11:00~13:30と14:00~16:30の2回上映。ぞれぞれ終了後にはアフタートークを予定しています。また、午後の部の上映後には懇親会もあります。懇親会ではニジェールで飲まれているお茶を振る舞うそうですよ(ニジェールにはお茶を飲む習慣がある)。当日券もありますが、できればご予約いただけると助かるようです。11月10日の日曜日です。お待ちしています。