GUITAR RIG 6解説【モジュレーション編】
この記事ではGUITAR RIG6におけるモジュレーション・コンポーネントの情報を整理しました。
GUITAR RIG 6を使ってギターの音作りをする際に整理した情報を残しておきます。
マニュアル読もうにも英語苦手な方や、手っ取り早く設定を知りたい方は是非活用ください。
CHORAL
概要
CHORALは、70年台から80年台初頭のシンセサイザーやスタジオラックプロセッサー等に搭載されていたコーラスエフェクトにインスピレーションを得ているエフェクト。
4つのコーラスモードを搭載しており、様々な音色のコーラスエフェクトを製作可能。
コントロール
Mode:コーラスのモードを以下4種類から選択する。
Synth:ダークでヴィンテージなコーラス。70年代から80年台初頭のポリフォニック・シンセサイザーのコーラスのようなサウンド。
Ensemble:暖かく豊かなコーラス。70年代のストリングス・シンセサイザーのコーラスのようなサウンド。
Dimension:明るく透明なコーラス。80年台初頭のスタジオラックプロセッサーのコーラスのようなサウンド。
Universal:クリーンでモダンなコーラス。
Amount:コーラスエフェクトの強さを調整する。
Rate:モジュレーションの速さを調整する。
Voices:コーラスのボイス数を調整する。ボイス数を増やすとサウンドに密度が増し、アンサンブルのような質感になる。
Delay:コーラスエフェクトのディレイタイムを調整する。
Feedback:フィードバック量を調整する。
Scatter:コーラスエフェクトに特殊なフィードバックループを適用し、リバーブのようなサウンド効果を持たせる。
Mix:ドライとウェットのブレンド比を調整する。
Invert:コーラスエフェクトを反転することで、サウンドキャラクターを変更する。
Width:コーラスエフェクトのステレオイメージを拡張する。
モデル機種(元ネタ)
なし
Electric Lady
概要
Electric Ladyは、クラシックなエフェクトをモデリングしたフランジャー。繊細なフランジャー・金属的な音色・ジェットフランジャー等、多種多様なサウンドを製作可能。
Staticと呼ばれるモードでは、チャイムのような複雑なトーンを持ったエフェクトにすることができる。
コントロール
Rate:フランジャーエフェクトの速さを調整する。
Sync (note symbol):「Rate」での設定をメトロノームに同期する。
Depth:フランジャーエフェクトの強さを調整する。
Color:フランジャーエフェクトの音色を調整する。
Static:Staticモードを有効にし、フランジャーエフェクトをOFFにする。これにより、フィルターのような振る舞いをするようになり、サウンドキャラクターはDepthで制御する。
↓↓↓以下、エキスパートモードでのみ設定可能。(上級者設定)
Invert:フランジャーエフェクトの位相を反転し、異なった音色にする。
Rotate:左右のステレオチャンネルにオフセットを持たせることで、ステレオ幅を拡大する。
Mix:ドライとウェットのブレンド比を調整する。
モデル機種(元ネタ)
Electro-Harmonix Electric Mistress
Ensemble
概要
Ensembleは、クラシックなコーラス・エフェクターをモデリングしている。コーラスエフェクトだけでなく、ビブラートエフェクトをかけることも可能。
コントロール
Chorus/Vibrato:エフェクトモードをコーラスかビブラートから選択。
Intensity:コーラスエフェクトの強さを調整する。
Rate:ビブラートエフェクトの速さを調整する。
Sync (note symbol):「Rate」での設定をメトロノームに同期する。
Depth:ビブラートエフェクトの強さを調整する。
Volume:このコンポーネントの出力レベルを調整する。
↓↓↓以下、エキスパートモードでのみ設定可能。(上級者設定)
Delay:コーラスエフェクトのディレイタイムを調整する。
Stereo:コーラスエフェクトのステレオイメージ幅を調整する。
Mix:ドライとウェットのブレンド比を調整する。
Bass:低域周波数の応答性を調整する。
Mid:中域周波数の応答性を調整する。
Treble:高域周波数の応答性を調整する。
モデル機種(元ネタ)
Boss CE-1 Chorus Ensemble
FLAIR
概要
FLAIRは、フランジャーエフェクトの概念を新たに解釈したもので、通常のフランジャーよりも極端なサウンドを製作可能にするための追加機能を備えている。
コントロール
Mode:フランジャーのモードを以下3種類から選択する。
Standard:一般的なフランジャーとして動作する。
Thru Zero:各ボイスがそれぞれの音程のまま複製される。複製されたボイスはモジュレートされないので、モジュレーションが増加すると、より明確なフランジャー効果を得ることができる。
Scan:上記二つよりもさらにクリエイティブなモード。ボイスを重ねてコードを作る代わりに、3つある波形の1つで設定された順序でアルペジエータ―のような連続演奏を行う。
Amount:モジュレーションの強さを調整する。
LFO Sync:「Rate」での設定をメトロノームに同期する。
Rate:モジュレーションの速さを調整する。
Pitch:1発目のフランジャーボイスのピッチを調整する。
Chord:4つのボイスを構成するコードを定義する。
Voices:ボイス数を調整する。
Detune:フランジャーボイスのピッチを±60centの間で調整する。
Feedback:フィードバック量を調整する。
Damping:フィードバック信号の高域周波数を減衰させる。
Mix:ドライとウェットのブレンド比を調整する。
Invert:エフェクト信号を反転する。
Width:左右のステレオチャンネルにオフセットを持たせることで、ステレオ幅を拡大する。
モデル機種(元ネタ)
なし
Flanger Chorus
概要
Flanger Chorusは、ディレイベースのコンポーネントで、コーラス・ピッチモジュレーション・フランジャーとして動作する。
コントロール
Chorus / Pitch Mod / Flanger:エフェクトのモードを選択する。
Speed:モジュレーションの速さを調整する。
Sync (note symbol):「Speed」での設定をメトロノームに同期する。
Intensity:モジュレーションの強さを調整する。
Width:モジュレーションのステレオ幅を調整する。
Spread:ONにすることで、非常にワイドなステレオ幅を持たせることができる。
モデル機種(元ネタ)
TC Electronic Stereo Chorus & Flanger
FREAK
概要
FREAKは、3つの振幅変調を持っている。(以下を参照)
コントロール
Mode:FREAKのモードを選択する。
Radio:AMラジオをエミュレートしたモード。
Oscillator:正弦波変調。
Sidechain:外部信号を用いた変調。
Type:振幅変調の方式をモーフィングする。
Harmonics:倍音の量を調整する。
Mix:ドライとウェットのブレンド比を調整する。
Feedback:フィードバック量を調整する。Radioモード中はFeedbackを回すことで入力信号に付与されるノイズの量を調整できる。
コントロール(Radioモード)
Radioモードは古いAMラジオの復調回路を動作をエミュレートしており、AMラジオのようなエフェクトを付与できる。
Center Tuning(▶❘◀):「Tuning」を中央位置にもってくる。
Tuning:中央位置はベストなチューニング。左右に振るほど無線干渉の度合いが増加する。
Demod(ⓧ):復調回路を切り替える。有効化すると、攻撃的なサウンドになる。無効化するとAMラジオのサウンドが再現される
Width:復調回路で適用されるバンドパスフィルタ―の量を調整する。右に回すほど、ノイズ成分が増加する。
Carrier:復調回路で使用される搬送波の周波数を調整し、無線伝送の品質を調整する。右に回すほど、周波数が上がり品質が上昇する。
Gate:ノイズゲートのON/OFFを切り替える。ONにすると入力信号が無いとノイズは出力されない。OFFにすると入力信号の有無に関わらず、常にノイズが出力される。また、ノイズの量はFeedbackで調整可能。
コントロール(Oscillatorモード)
Oscillatorモードは、Typeで選択した変調方式での音作りをしたい場合に向いている。変調のソースは正弦波が使用される。
Center Tuning(▶❘◀):「Tuning」を中央位置にもってくる。
Range:Freqで設定する範囲を「-200Hz~+200Hz」か「-5kHz~+5kHz」で選択する。
Freq:振幅変調のレートを調整する。TypeがAMPもしくはRINGの場合は、周波数スペクトラム上に生成される側帯波の周波数を調整する。TypeがFREQの場合は、ここで設定した周波数分だけ入力信号の周波数がシフトする。
Stereo:左右のステレオチャンネルにオフセットを持たせることで、ステレオ幅を拡大する。
Antifold:0Hzを超える側帯波を減らし、低周波スペクトル内でよりクリーンなサウンドを生成する。
コントロール(Sidechainモード)
振幅変調のソースを外部から取り込むモード。
Sidechain:ONにすると外部サイドチェーン信号が変調のソースとして使用される。OFFにすると入力信号が変調のソースになり、自己変調を行うことになる。
Contour:変調信号とエンベロープフォロワーをブレンドする。
Release:エンベロープフォロワーのアタックタイムとリリースタイムを調整する。右に回すほど、アタックタイムが長くなり反応が遅くなる。
Activate BP Freq:変調信号にかけるバンドパスフィルタのON/OFFを切り替える。
BP Freq:変調信号にかけるバンドパスフィルタのカットオフ周波数を調整する。
モデル機種(元ネタ)
なし
Phaser 9
概要
Phaser 9は、クラシックなフェイザー・エフェクターをモデリングしている。
コントロール
Rate:フェイザーエフェクトの速さを調整する。
Sync (note symbol):「Rate」での設定をメトロノームに同期する。
Depth:フェイザーエフェクトの強さを調整する。
Color:フィードバック量を調整し、エフェクトの強さを調整する。
↓↓↓以下、エキスパートモードでのみ設定可能。(上級者設定)
Invert:フェイザーエフェクトの位相を反転し、異なった音色にする。
Freq:フェイザーエフェクトの中心周波数を調整する。
Notches:フェイザーエフェクトによって生成される、周波数スペクトラム上のノッチの数を調整する。
Rotate:左右のステレオチャンネルにオフセットを持たせることで、ステレオ幅を拡大する。
Mix:ドライとウェットのブレンド比を調整する。
モデル機種(元ネタ)
MXR Phase 90
PHASIS
概要
FLAIRは、フェイザーエフェクトの概念を新たに解釈したもので、通常のフェイザーよりも極端なサウンドを製作可能にするための追加機能を備えている。
コントロール
Ultra:RateとCenterの範囲を拡大する。
Amount:モジュレーションの強さを調整する。
LFO Sync:「Rate」での設定をメトロノームに同期する。
Rate:モジュレーションの速さを調整する。
Mod Mix:CenterとSpreadのモジュレーションをモーフィングさせる。左に回すほどCenterが多くなり、右に回すほどSpreadが多くなる。
Spread Modulation Polarity:Spreadに適用されるモジュレーションの極性が反転する。
Spread:周波数スペクトラムのピークとノッチの密度を設定する。ノブを右に回すとピークとノッチは近づき、ノブを左に回すとピークとノッチの幅は広くなります。
Center:オールパス・フィルターのピーク周波数を変化させることで、周波数スペクトラムのピーク/ノッチをずらし、フェイザー・エフェクトを作り出す。
Feedback:フィードバック量を調整する。
Notches:ピークとノッチの数を調整する。
Mix:ドライとウェットのブレンド比を調整する。
Invert:エフェクト信号の極性を反転する。
Stereo:エフェクト結果にステレオ効果を持たせる。右に回すとフェイザーの効果が左から右に移動するように聴こえる。左に回すとフェイザーの効果が右から左に移動するように聴こえる。
モデル機種(元ネタ)
なし
Rotator
概要
Rotatorは、クラシックなレスリー・エフェクトをシミュレートしたエフェクター。レスリー・エフェクトは2つの回転するスピーカー(ロータリー・スピーカー)により、ドップラー効果を生み出し、独特な揺らぎを持ったサウンドを生み出す。
コントロール
Slow/Fast:ロータリー・スピーカーの速さを調整する。
Balance:低音用スピーカーと高音用スピーカーのブレンド比を調整する。
Pan:ステレオイメージ内での、低音用スピーカーと高音用スピーカーの配分を調整する。
Distance:ロータリー・スピーカーからの仮想マイクの距離を調整する。
Mix:ドライとウェットのブレンド比を調整する。
↓↓↓以下、エキスパートモードでのみ設定可能。(上級者設定)
Slow:Slow/FastがSlowになっている場合の、ロータリー・スピーカーの速さを微調整する。
Fast:Slow/FastがFastになっている場合の、ロータリー・スピーカーの速さを微調整する。
Accel:Slow/Fastを切り替えた時の、ロータリー・スピーカーの加速度を調整する。
Spread:ステレオイメージ幅を調整する。
Cab:Rotator内部でのキャビネット・シミュレーターを無効化する。代わりにアンプ・キャビネットをRotatorの前に配置することで、サウンドメイクの幅を広げることができる。
モデル機種(元ネタ)
なし
Stereo Tune
概要
Stereo Tuneは、ワイドで生き生きとしたステレオイメージを生み出すためのエフェクト。
コントロール
Spread:ステレオイメージ幅を調整する。
Drift:左右のステレオチャンネルに付与するデチューン量を調整する。デチューン量を増やすほど、ワイドなステレオイメージを持つようになる。
Split:エフェクトのクロスオーバー周波数を調整する。この周波数未満の信号は原音から変更されない。
Mix:ドライとウェットのブレンド比を調整する。
モデル機種(元ネタ)
Harmonix Stereo Polychorus MK2
Stoned Phaser
概要
Stoned Phaserは、79年台に人気のあったフェイザーエフェクトをモデリングしている。サイケデリック・ロックで知られる渦巻くような質感をサウンドに加える。
コントロール
Rate:フェイザーエフェクトの速さを調整する。
Sync (note symbol):「Rate」での設定をメトロノームに同期する。
Color:Colorモードを有効にすることで、エフェクト音色を変化させる。
↓↓↓以下、エキスパートモードでのみ設定可能。(上級者設定)
Invert:フェイザーエフェクトの位相を反転し、異なった音色にする。
Low/Medium/Normal/High:Colorモードの強度を調整する。
Notches:フェイザーエフェクトによって生成される、周波数スペクトラム上のノッチの数を調整する。
Min:モジュレーションの下限周波数を調整し、エフェクトの深さを効果的に変更する。
Max:モジュレーションの上限周波数を調整し、エフェクトの深さを効果的に変更する。
Rotate:左右のステレオチャンネルにオフセットを持たせることで、ステレオ幅を拡大する。
Mix:ドライとウェットのブレンド比を調整する。
モデル機種(元ネタ)
Electro-Harmonix Small Stone
Tremolo
概要
Tremoloは、サウンドにパルス的な動きを加えることができる。いわゆるトレモロ・エフェクト。
コントロール
Intensity:トレモロ・エフェクトの強さを調整する。
Rate:トレモロ・エフェクトの速さを調整する。
Sync (note symbol):「Rate」での設定をメトロノームに同期する。
Stereo:左右のステレオチャンネルにオフセットを持たせることで、ステレオ幅を拡大する。
↓↓↓以下、エキスパートモードでのみ設定可能。
Width:トレモロエフェクトのステレオ幅を調整する。
Down:トレモロの立ち下がり時間を調整する。
Up:トレモロの立ち上がり時間を調整する。
モデル機種(元ネタ)
Boss TR-2 Tremolo