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GUITAR RIG 6解説【ディストーション編】

この記事ではGUITAR RIG6におけるディストーション・コンポーネントの情報を整理しました。

GUITAR RIG 6を使ってギターの音作りをする際に整理した情報を残しておきます。
マニュアル読もうにも英語苦手な方や、手っ取り早く設定を知りたい方は是非活用ください。


Big Fuzz

見た目

概要
 Big Fuzzは、1970年代のロックギターに適したクラシックなディストーション・ペダルをモデリングしている。汚いテイストのディストーションがかかることが特徴。

サウンド特徴
 ・滑らかで厚いファズ・トーン。
 ・個人的にはSustainを真ん中、Toneを右いっぱいに回したサウンドも好き。

コントロール
 Sustain:ゲインを調整する。右に回すことで、より歪んだ音になる。
 Tone:
周波数特性を調整する。左に回すことで高域が強調され、右に回すことで低域が強調される。
 Volume:
このコンポーネントの出力レベルを調整する。

↓↓↓↓以下エキスパートモードでのみ設定可能(上級者設定)
 Bass:
低域周波数の応答性を調整する。
 Treble:
高域周波数の応答性を調整する。

モデル機種(元ネタ)
 
Electro-Harmonix Big Muff Pi


BITE

見た目

概要
 ローファイプロセッサの一種。BITEは、ビットレートとサンプルレートを落とすことで得られる、信号の劣化を目的としたディストーション。

サウンド特徴
 ・ヴィンテージのスタジオ機器の様な、ディストーションエフェクト
 ・古いビデオゲームの様なローファイなサウンド

コントロール
 Freq:入力信号のサンプリング周波数を、0.1[kHz]~44.1[kHz]の幅で調整する。
 Depth:
ビットレートを、2[bit]~16[bit]の幅で調整する。値を小さくすることで、サウンドの歪みが大きくなる。
 DC:
ビットレートに応じて、入力信号の量子化のモードを2つから切り替える。DCをONにすることで、使用可能なビット値から0が削除され、ブーンという方形波サウンドが持続する。OFFにすることで、出力信号はすぐにフェードアウトして無音になる。
 Jitter:
クロックのジッター(揺らぎ)量を調整する。これにより、サンプリングレートが変動するようになり、信号のノイズ成分が増加する。ジッターは左右のステレオチャンネルに独立して追加されるため、ノイズ成分はワイドなステレオイメージとなる。
 Crunch:
ビットレートの劣化前に、信号レベルを下げることで使用される量子化値を削減する。これにより、ステップ効果を発生させずにサウンドの解像度がスムーズになる。
 Pre Filter:
入力信号にかかるLPFのカットオフ周波数を調整する。調整範囲は50[Hz]~22050[Hz]。
 Dither:
入力信号をサンプリングした結果に追加されるノイズの量を調整し、量子化エラーによって生じる歪みを低減する。ノイズ量を調整する目的で使用する。
 Post Filter:
出力信号に適用されるLPFのカットオフ周波数を調整する。エイリアシングノイズを除去するために使用する。調整範囲は50[Hz]~22050[Hz]。
 Expand:
振幅範囲内の量子化値の分布を変更する。左いっぱいに設定すると、低レベル信号がより高い解像度で量子化される。右にいっぱい設定すると、低レベル信号の量子化に使用できる分解能が低下し、事実上パルス波に変換される。
 Saturation:
量子化された信号をサチュレータに送り込み、飽和によるラウドネスの増加を補正する。
 Mix:
入力信号とエフェクト信号をブレンド比率を調整する。
 HP:
出力信号に適応されるHPFのカットオフ周波数を調整する。信号から低域周波数成分とDC成分を除去することを目的としている。カットオフ周波数は、5[Hz]・100[Hz]・200[Hz]から選択できる。

モデル機種(元ネタ)
 
???(なし?)


Cat

見た目

概要
 Catは、ブルースとロックのリードギターとリズムギターに一般的に使用される、クラシックなディストーションペダルのサウンドをモデリングしている。

サウンド特徴
 ・滑らかだがヘヴィなディストーション。
 ・設定を上げると、高域で独特な吠えるようなサウンド。

コントロール
 Distortion:ゲインを調整する。右に回すと歪みが強くなる。
 Filter:
周波数特性を調整する。左に回すことで高域が強調され、右に回すことで低域が強調される。
 Volume:
このコンポーネントの出力レベルを調整する。
 
↓↓↓↓以下エキスパートモードでのみ設定可能(上級者設定)
 Balls:
低域のパンチ量を調整する。右に回すとパンチ量が増加し、左に回すとよりフラットで噛みつくサウンドが得られる。
 Bass:
低域周波数の応答性を調整する。
 Treble:
高域周波数の応答性を調整する。左に回しきることでワウのようなエフェクトが得られる。
 Tone:
ディストーションがかかる前の中域周波数ブースト量を調整する。

モデル機種(元ネタ)
 Pro Co RAT


DIRT

見た目

概要
 DIRTは2つのディストーションを組み合わせ、さらにクリッピング動作の種類を制御する。2つのダイオードクリッピングステージを直列もしくは並列に構成できる。ディストーションは3つのモードがあり、各ステージで独立してクリッピングの動作タイプを選択できる。

サウンド特徴
 極端なディストーションエフェクト

コントロール
 Drive:
ゲインを調整する。右に回すと歪みが強くなる
 Safety (warning symbol):
一定の音量を維持するゲイン補正をオフにする。より高い歪レベルで信号を2番目のステージに送るために使用する。
 Amount:
サチュレーションの量を調整する。
 Mode:
ステージAとステージBで使用する3つのディストーションモードを選択する。
   I:最も弱いディストーション。信号に最小限の色付けを加える。
   II:デフォルトのディストーション。もっとも明るいトーンでバランスの取れたタイプの歪み。
   III:強いディストーション。ダークトーンでクラッシュタイプのディストーションになる。
 Bias:回路に非対称動作を追加することで、信号に非対称性を導入し、偶数高調波を生成する。これにより、歪んだ音が空虚に聴こえるのを防ぐ。
 Tilt:
歪んだ信号にフィルタリングを適用する。右に回すと高域周波数が強調される。左に回すと低域周波数が強調される。
 Routing:
ステージAとステージBのルーティングを選択する。
   A > B:入力信号はステージAを入った後、ステージBに入る。
   A < B:入力信号はステージBを入った後、ステージAに入る。
   A + B:入力信号はAとB両方に入る。
 Mix:
ドライとウェットの比率を調整する。ルーティングが「A + B」の場合はこのつまみが「Blend」に変化し、ステージAとステージBの出力信号のブレンド比を調整できるようになる。
 FX Trim:ウェット信号のレベルを、-18[db]~+6[db]の範囲で調整する。

モデル機種(元ネタ)
 なし


Demon Distortion

見た目

概要
 Demon Distortionは、ハードロックのリードギターとリズムギターに一般的に使用される、ディストーションペダルのサウンドをモデリングしている。

サウンド特徴
 ・
どっしりした強烈なディストーション。
 ・3バンドEQで多彩な音を実現できる。

コントロール
 Gain:
ゲインを調整する。右に回すと歪みが強くなる
 Bass:
低域周波数の応答性を調整する。
 Mid:
中域周波数の応答性を調整する。
 
Treble:高域周波数の応答性を調整する。
 Scoop:
中音域を減衰させ、モダンなメタルサウンドを生み出す。Scoopが有効の間は「Mid」は機能しない。
 Volume:
このコンポーネントの出力レベルを調整する。
 
↓↓↓↓
以下エキスパートモードでのみ設定可能(上級者設定)
 Bottom:
ディストーション部を通過する低周波数成分の量を調整する。左に回すことで、より明確でタイトなサウンドが生成される。
 Boost:
ディストーション部の前に適用される、追加の中域ブーストの中心周波数を調整する。
 Bass Freq:
「Bass」で適用されるフィルターの中心周波数を調整する。
 Mid Freq:「Mid」で適用されるフィルターの中心周波数を調整する。
 Treble Freq:「Treble」で適用されるフィルターの中心周波数を調整する。
 Bright:
中高域成分を減衰または協調することで、サウンドの存在感を調整する。

モデル機種(元ネタ)
 
MXR Dime Distortion DD11


Distortion

見た目

概要
 Distortionは、スタジオだけでなくライブステージでも広く使用されている有名なディストーションペダルのサウンドをモデリングしている。

サウンド特徴
 ・シャープでエッジの効いたディストーション。(ライトからヘヴィまで)
 ・音色はリッチでギターの特色を良く保つ。

コントロール
 Distortion:
ゲインを調整する。右に回すと歪みが強くなる
 Tone:
周波数特性を調整する。左に回すことで低域が強調され、右に回すことで中域が強調される。
 Volume:
このコンポーネントの出力レベルを調整する。
 
↓↓↓↓以下エキスパートモードでのみ設定可能(上級者設定)
 Bass:
低域周波数の応答性を調整する。
 Mid:
中域周波数の応答性を調整する。
 Treble:
高域周波数の応答性を調整する。

モデル機種(元ネタ)
 
Boss DS-1


Fuzz

見た目

概要
 Fuzzは、ミックスを突き抜ける倍音豊かなリードギターに適した、1960年代のファズペダルのサウンドをモデリングしている。ビンテージのリズムギターにも使用できる。

サウンド特徴
 
・厚くバチバチ鳴る、湿ったファズ。倍音豊かなリードギターに向いている。

コントロール
 Fuzz:
ゲインを調整する。右に回すと歪みが強くなる
 Volume:
このコンポーネントの出力レベルを調整する。
 
↓↓↓↓
以下エキスパートモードでのみ設定可能(上級者設定)
 Bass:
低域周波数の応答性を調整する。
 Treble:
高域周波数の応答性を調整する。

モデル機種(元ネタ)
 
Arbiter Fuzz Face


Gain Booster

見た目

概要
 Gain Boosterを使用することで、ラックの任意のポイントで信号レベルをブーストできる。これにより大量のオーバードライブを追加したり、低レベル信号を補正したりできる。

サウンド特徴
 

コントロール
 Boost:
信号に追加するゲインの量を調整する。

モデル機種(元ネタ)
 
なし

Mezone

見た目

概要
 Mezoneは、メタルでよく使われるディストーションペダルのサウンドをモデリングしている。プリディストーションとポストディストーションの両方のトーンコントロールで、サウンドキャラクターを微調整できる。

サウンド特徴
 メタル向きなディストーションサウンド

コントロール
 Distortion:
ゲインを調整する。右に回すと歪みが強くなる。
 Bass:
低域周波数の応答性を調整する。
 Mid:
低域周波数の応答性を調整する。
 Mid Freq:
「Mid」で適用されるフィルターの中心周波数を調整する。
 Treble:
高域周波数の応答性を調整する。
 Volume:
このコンポーネントの出力レベルを調整する。
 
↓↓↓↓
以下エキスパートモードでのみ設定可能(上級者設定)
 Pre Bass:
ディストーション部を通過する低域成分の量を調整する。左に回すことで、より明確でタイトなサウンドが生成される。
 Pre Mid Q:
ディストーション部の前に適用される追加の中域ブーストのレゾナンスを調整する。
 Pre Mid Freq:ディストーション部の前に適用される追加の中域ブーストの中心周波数を調整する。
 Pre Treble:ディストーション部を通過する高域成分の量を調整する。左に回すことで、よりくらく温かみのあるサウンドになる。

モデル機種(元ネタ)
 
Boss MT-2 Metal Zone


Red Fuzz

見た目

概要
 Red Fuzzは、もともと壊れた回路やスピーカーを使用して実現されていたクラシックなファズサウンドを生成するように設計されたディストーションペダルのサウンドをモデリングしている。

サウンド特徴
 クラシックなファズサウンド

コントロール
 I / II / III:
Fuzzのモードを3つのうちから選択する。モードIはオリジナルのディストーションペダルをモデル化し、モードIIとモードIIIは異なる現代エミュレーションをモデル化している。
 Drive:
ゲインを調整する。右に回すと歪みが強くなる。
 Volume:
このコンポーネントの出力レベルを調整する。

モデル機種(元ネタ)
 ???


Skreamer

見た目

概要
 Skreamerは、リズム・リードギターに適したオーバードライブペダルのサウンドをモデリングしている。

サウンド特徴 
 ・
中域周波数が強調されたオーバードライブサウンド
 ・クリーミーで温かく、しなやかで、真空管に似たオーバードライブ。
  ゲインは低め、ローエンドの厚みがやや欠ける。

コントロール
 Drive:
ゲインを調整する。右に回すと歪みが強くなる。
 Tone:
周波数特性を調整する。左に回すと低音が強調される。右に回すと高域が強調される。
 Volume:
このコンポーネントの出力レベルを調整する。
 
↓↓↓↓
以下エキスパートモードでのみ設定可能(上級者設定)
 Bass:
低域周波数の応答性を調整する。
 Bright:
高域周波数の応答性を調整する。
 Clean:
ドライとウェットのブレンド比を調整する。左に回すとウェットのみ、右に回すとドライのみになる。

モデル機種(元ネタ)
 
Ibanez TS-808 Tube Screamer


Sledgehammer

見た目

概要
 Sledgehammerは、ミックスを突き抜けるリードギターやリズムギターに適したディストーションペダルのサウンドをモデリングしている。

サウンド特徴
 
・ODモードでは、湿ったクラシックなオーバードライブ。
 ・Distモードでは、ヘヴィーで現代のロック向きディストーション。
 ・
個人的には音の太さがお気に入り。

コントロール
 Overdrive/Distortion:
ディストーションのモードを切り替える。
 Gain:
ゲインを調整する。右に回すと歪みが強くなる。
 Bass:
低域周波数の応答性を調整する。
 Treble:
高域周波数の応答性を調整する。
 Contour:
Freq」を使用して設定された中心周波数付近の成分を減衰させる。
 Freq:
Contour」を使用して適用されるフィルターの中心周波数を調整する。
 Volume:
このコンポーネントの出力レベルを調整する。

モデル機種(元ネタ)
 
Marshall Jackhammer JH-1


TRAKTOR's Digital LoFi

見た目

概要
 ローファイプロセッサの一種。TRAKTOR's Digital LoFiは、ビットレートとサンプリングレートを下げることによりサウンドを劣化させる。

サウンド特徴
 ・劣化したディストーションサウンド
 ・ビットレートを落としてチップチューン曲に使うのもアリ?

コントロール
 Sample Rate:
サンプリングレートを設定する。右に回しきると、サンプリングレートは100[Hz]になる。
 Spread:左右のステレオチャンネルのサンプリングレート間にオフセットを追加することで、ワイドなステレオイメージを生成する。
 Crush:ビットレートを下げる。
 Smooth:サンプリングレートの低下にラグを導入することで、エフェクトを滑らかにする。
 Mix:ドライとウェットのブレンド比を調整する。

モデル機種(元ネタ)
 なし


TRAKTOR's Mulholland Drive

見た目

概要
 TRAKTOR's Mulholland Driveは、2つのオーバードライブ ユニットを内部フィードバックと組み合わせて、ディストーション サウンドに音色を追加したり、エフェクトをサウンド ジェネレーターに変えることもできる。

サウンド特徴
 ・DriveとFeedbackを回し切ることで生成されるフィードバック音
 ・ディストーションサウンドとしては割と強め

コントロール
 Drive:
入力信号を2つのオーバードライブユニットに分配する。左または右に回し切ると、入力信号はどちらかのユニットにのみ送信される。中央にすると、両方のユニットに均等に送信される
 Gate:
ノイズゲートを有効にし、継続的なフィードバック音を抑制する。
 Tone:
内部フィードバック信号に適用されるフィルターの周波数を調整し、フィードバックオンのピッチを効果的に変更する。フィードバックオンを作るには、Feedbackを左に回す必要がある。
 Feedback:
内部のフィードバック量を調整する。左に回し切ると通常のオーバードライブのように動作する。「Drive」と「Feedback」を高い値にすることで、フィードバックサウンドを作り出すことができる。
 FB (-):
フィードバック信号の極性を反転し、不均一な倍音のみで構成されるフィードバックサウンドを生成する。
 Mix:
ドライとウェットのブレンド比を調整する。

モデル機種(元ネタ)
 なし


TransAmp

見た目

概要
 TransAmpは、アンプエミュレーションを内蔵した先駆的なディストーションペダルのサウンドをモデリングしている。
 そのサウンドキャラクターは、オーバードライブ寸前のスムーズなサウンドから激しいディストーションまで、多岐に渡っている。

サウンド特徴
 ・クランチからディストーションまで幅広いサウンドメイクが可能

コントロール
 Drive:
ゲインを調整する。右に回すと歪みが強くなる。
 Amp:
アンプのサウンドキャラクターを、TWEED・BRIT(British)・CALI(Californian)からブレンドする。
 Bass:低域周波数の応答性を調整する。
 Treble:
高域周波数の応答性を調整する。
 Volume:
このコンポーネントの出力レベルを調整する。
 
↓↓↓↓以下エキスパートモードでのみ設定可能(上級者設定)
 Clean:全体のゲインを下げ、「Amp」で設定したサウンドキャラクターを少し変化させる。
 Cab & Mic:
キャビネットとマイクのエミュレーションを有効にする。
 Mic Pos:
マイク位置を調整する。左にコントロールを回すと、マイクは可変の角度でオフ・アクシス(キャビネットの軸から外れた位置)に配置できる。右にコントロールを回すと、マイクは可変の距離でオン・アクシス(キャビネットの軸上)に配置できる。
 Hot:
キャビネットとマイクのエミュレーションで得られるサウンドキャラクターを調整する。右に回すとより明るく、より熱いサウンドになる。

モデル機種(元ネタ)
 
Tech 21 SansAmp GT2


Treble Booster

見た目

概要
 Treble Boosterは、ブライアン・メイやエリック・クラプトン等のアーティストがチューブアンプの周波数応答と歪みの動作を変更するために使用する、特殊エフェクトペダルのサウンドをモデリングしている。
 このエフェクトは、信号を増幅する前に低周波成分をカットし、中域成分と高域成分を強調したサウンドになる。

サウンド特徴
 ・歪みすぎないクリーンサウンド

コントロール
 Boost:
ゲインを調整する。右に回すと歪みが強くなる。
 Bright:高域周波数の応答性を調整する。

モデル機種(元ネタ)
 
Dallas Rangemaster Treble Booster


【参考書籍】


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