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クッキーレス時代、デジタル業界にまだない新スタンダードをつくりたい/役員インタビュー 執行役員 宮本淳

マクロミルの経営を担う役員たちは、変化の激しい時代の中でどのような戦略を立て、どのように取り組んでいるのでしょうか。マクロミルの多様なバックグラウンドをもつ役員たちにインタビューを行う企画。

今回は、昨年執行役員デジタルマーケティング本部長として入社した宮本淳にインタビューを実施。クッキーレス時代においてデジタルマーケティング本部の組織強化を担う宮本が目指すことや、プライベートの素顔にも迫りました!

宮本淳 プロフィール
株式会社マクロミル 執行役員 デジタルマーケティング本部長

財務リスク調査や与信管理などを扱う営業担当からスタートし、ICT(Information and Communication Technology)市場リサーチおよび情報システム向けアドバイザリーを担当する営業部長を経験。その後、ニールセンデジタル株式会社にて営業部長を経験し、同社の社長兼マネージングディレクターを兼務。2023年に当社執行役員に就任。


クッキーレス時代における2大ミッションへの挑戦と、独自パネルによる教師データの有効活用推進へ

―現在の業務内容を教えてください。

マクロミルの事業成長促進に加え、マクロミルのデジタルソリューションは少なからずクッキーの活用をしています。このことを踏まえ、今後は特に二つのミッションに向けて挑戦していきます。まずは、クッキーレスに対応したソリューションのアップデートを行うこと。そして、もう一つは私のこれまで経験してきた領域であるデジタルメディア・広告・マーケティングでの知見を活かし、マクロミルのポジショニングを確立することです。

―クッキーレスという大きな変化を受け、マクロミルがデジタル分野で取り組むこと、また達成すべきこととは何でしょうか。

およそ30年間にわたりデジタルマーケティング業界で使われてきたクッキーという識別子が使えなくなるというのは、本当に大きなパラダイムシフトです。こうした変化をうけ、当社が達成すべきは、「人」ベースによるマーケティング効果を明らかにしていくことだと考えています。とくに独自パネルによる教師データの活用は対応策の一つとして非常に有効となります。

それは何故か。長きにわたり業界のスタンダードであったクッキーは、Webブラウザ上での閲覧行動に基づいて生活者を類推するための識別子です。例えば、インターネットのWebブラウザ上で化粧品会社のホームページを見ていたり、旅行会社のサイトを見ていたりといった閲覧行動から、企業A(or A会社)は20代女性と類推したとします。一方で、企業B(or B会社)では40代女性と類推するかもしれません。どうして類推結果が違うのか。これは類推ロジックが統一されておらず、各事業者に委ねられていることから起因します。各事業者の類推ロジックの精度を検証することは難しく、いわゆるブラックボックスなのです。

こうした中、高いマーケティング効果の提供を目指すためには、類推ロジックがブラックボックス化されているクッキー活用のソリューションよりも、当社の独自パネルによる「人」ベースの教師データを活用いただくほうが、透明性の担保や説得性の向上につながり、またクッキーレス時代でも持続継続性の高いソリューションであると考えています。

―今、デジタルマーケターに求められることは何だと思いますか。

三つあると思います。まず一つ目は、デジタル上での消費者コミュニケーションの理解です。デジタルサービスを使わない消費者がほぼいなくなっており、どんどんデジタルシフトしています。広告主企業においては、デジタルを組み入れたクロスメディアでのコミュニケーション理解が必須となっています。

二つ目は、前述の一つ目に加えて統合マーケティングの視点です。少し前までは広告主企業においてマスメディア担当者とデジタルマーケティング担当者は別々でしたが、現在では統合マーケティングとして生活者接点や使い分けと目的、関与度合などを理解することが必須になりました。

三つ目は、オフラインとオンラインでの消費者の購買行動理解です。デジタル領域においてクリックやコンバージョンを狙う販売促進用途、刈り取り目的でデータ活用の効果を見いだすことは比較的容易である一方で、ブランディング目的での活用効果は、店舗とECでの販売を跨いだ長期的効果を組み入れる必要があるため、把握が困難であるという課題がありました。これからマーケティングに携わって行く皆さんには、是非この三つを理解いただきたいと考えます。

デジタル業界にまだない、新しいスタンダードをつくって行きたい

―ずばり!今後「マクロミルで成し遂げたい」ことは何でしょうか。

デジタル業界にまだないスタンダードとして、業界標準になるものを確立していくことです。例えば、購買データや効果測定などのサービスにおいて競合他社が現れても、デジタル業界のキープレーヤーとなるクライアントの皆様に、マクロミルのサービスの良さを理解してご選択いただきご活用いただければ、それがデファクトスタンダードになる可能性があると考えています。

プライベートは「海や犬」が好き!


―最後に趣味についてと、プライベートはどのように過ごしているかを教えてください。

海が好きで、毎年何回か海に潜っては、ダイビングやスノーケリングを楽しんでいます。15~20年くらい続けているのですが、地上の景色では見られないような、海の中ならではの地形や珊瑚を見るのが面白いです。それから、海つながりでもあるのですが藤沢市に住んでいます。休日の雨の日以外は犬と海辺などを1、2時間散歩することも好きですね!

宮本自身が実際に海に潜って撮った画像
愛犬画像

―本日はありがとうございました!


(編集後記)
宮本にマクロミルの印象を聞いてみると、「組織間は非常に風通しが良くて、コミュニケーションはすごく良いのではないかと思いますし、全体的に言葉遣いや姿勢が丁寧な印象です。上下関係がフラットな外資系企業の環境に慣れていたこともあり、マクロミルの従業員も、もう少しフラットでも良いかなと感じることもあります。(笑)」と語ってくれました。データネイティブで風通しの良い組織を率いて、今後の事業の拡大に期待を感じることができたインタビューでした。

■インタビュー・編集
井上 泰子(株式会社マクロミル 広報・ブランドマネジメント部)

■撮影・クリエイティブ
柳川 亜紀子(株式会社マクロミル 広報・ブランドマネジメント部)
田代 正和(株式会社マクロミル 広報・ブランドマネジメント部)


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マクロミル 役員インタビュー企画


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