『今、何処』Tour2023 魂の熊本編
佐野元春 & The Coyote Band
8/20 熊本・市民会館シアーズホーム夢ホール
10公演目
6月にはじまった『今、何処』トゥワー。今日の熊本とこのあとに続く東京、沖縄と早々に追加になった神奈川
、そして佐野先輩まさかの、誰がいったか“ただの風邪”罹患により延期になった公演の内の岡山、8月に入り追加になった札幌を含む残り5本。15本中の10本目。
コヨーテ・バンド期になってから現在。佐野先輩の熊本公演は大体トゥワーの中盤以降のケースが多く、各地でライヴを重ねてきて、その上で、毎回熊本でのベストライヴを更新上書きしてくれている感。
このことについて、
なんて、以前、語っていた
・・・という事実はない。
ごめんなさい(笑)。どの地域、べニューに関係なく、毎回佐野先輩のライヴは格別です。
大傑作アルバム『今、何処』リリースから1年。待ちに待った同アルバムのトゥワーもいよいよ佳境。最終コーナーを抜けてホームストレートへ。
願わくば、僕はもう、あんまり本編でクラシックスは演ってほしくないのだけど、セットがどうであれ、前回までの公演で“仕上がっている”だろうから、今回もとんでもないライヴになるだろうことは間違いない。
ないんだよ!
前回2022年のトゥワー“Where Are You Now”。いってみればこれも『今、何処』トゥワーなんだけども(笑)
去年のトゥワーはまだ『今、何処』アルバムリリース前、実質的には40周年トゥワー。だけども、つまりこれはアルバムを挟んでの『今、何処』トゥワーパート1とパート2。
開演直前のSE(Where Are You Now My Love / Jackie Trent)も同じだし。
そう、31年前『Sweet 16』アルバムリリース時と同じ。違うのは、あの時“See Far Miles”はアルバム進行中で今回はリリース後ということ。
去年のトゥワーで「銀の月」は演奏されたが、アルバム収録曲をライヴでお披露目するのは“今年の”『今、何処』トゥワーが初となる。
チケット高騰問題
年頭から、こちらもトゥワーをスタートさせたブルース・スプリングスティーン。近年のチケット高騰問題に関する彼のコメントがファンの間でも論争が起きたのが記憶に新しい中、我らが佐野先輩も今回2種類のチケットがあって、通常のとTシャツ付き。後者は通常のチケットの5割増しの金額。
“ヤァ!40年目のシリーズ”でもTシャツ付きチケットだったが、あの時は周年記念。今回はいいでしょ、Tシャツは・・・。
デザインは違ってもトゥワーグッズでTシャツ出すよね?ね?
えっ、出さないんですか?
(そこ、熱くなるポイントじゃない)
Tシャツ付きの方が良席。それはそうかもしれないし、そうとは限らないかもしれない。多分。でも、席位置にこだわるのもどうかな?と。真のファンならTシャツ付きチケットを買わなきゃって意見も見られたけど、それは違うよ、と。
この件はもう、この辺にしておいて。
そして7月最後の金曜日。チケットがやってきた。Yah! Yah! Yah!
当日。当初予告した“This!” Tシャツは着なかった。
下の写真は熊本公演本番前のバンド。(Daisy Music Offical Instagramより)
今日の僕もこんな感じにしたかったが、暑すぎてムリ。
要らん情報?そんなことないわー。
(いや、ある)
入場
入場して真っ先に目指すは物販ブース。
ほら、あった。ありましたやん、Tシャツぅ。
あれ?高い方のチケットについているのと色違いのTシャツ・・・。(デザイン若干違うけど)
そしてもう一つ注目の!
(1分30秒あたりのアレ!)
残念ながら?ありませんでした(笑)
欲しかったのにぃ!(ウソつけ)
今年はパンフレットのみ購入。しかし、去年のものは、実は未だに読んでいない・・・。それ、アカンのとちゃいますぅ?
場内へ。
最新の佐野元春は最強
最新の佐野元春は最強。凄いパワーワード。だけど、そんなの知ってる。
ヤバいアルバムのトゥワーだから、ヤバいライヴになるのは当然のことで。あとはどれだけ想像を超えてくるか?
きっと、とんでもないレヴェル。
高校生ナンバーワンスラッガーの触れ込みでルーキーイヤー、オープン戦からクリーンナップ。しかも開幕スタメン。
だが、オープン戦ではあれだけ打っていたのにレギュラーシーズンではまったく通用せず。ゴールデンウィーク前には2軍落ち。2軍でも歯が立たず。はっきりいってプロ舐めてました、ごめんなさい。
(1か月我慢して使ってくれた監督、ありがとうございました。なんのことやねん)
あるいはアイルトン(セナ。F1レーサー、故人)と同じレースに出たが3周くらい周回遅れ。
それくらい、はるか上だった。
相変わらず分かりづらい喩え。
前回までで仕上がってるどころか、もう、開幕戦から完全試合ですよ。何度対戦してもまったく打てません・・・。
それくらいのレヴェち(レヴェル違い)。僕の予想、想像がプロペラ機なら、
実際は音速飛行が可能な機体くらい。
初の分かりやすい喩えや。ん?分かりやすいかぁ?
(高校生〜ここまでのくだり、要らんやろ)
最新の佐野元春が最強ならば、最新のMacopieは最高、だ。(自分でゆうなや)
最強と最高がふたたびクロスする。2人が揃えば無敵。そして、素敵。
ライヴがはじまる
開演20分前になるとローディチームの動きが慌ただしくなる。
熊本は予定どおりとはいえ、待ち構えたオーディエンスのヴォルテージは沸点に近い。その様子を平然と眺める僕。
でもまあ、“魂のヴォリューム”はグッとグッと上がってきてはいる。
“素敵な夜はこんなふうにはじまるのさ”
(Do What You Like 勝手にしなよ / デヴューアルバム『Back To The Street』1980)
なんか、落ち着かないね・・・
なぁーんてことはまったくなく(笑)
当初予定していた福岡、鹿児島は諸般の事情により断念。九州シリーズコンプリートしたかったなぁ。(福岡のチケット、誰か要りません?てか、使えんし)
定刻を約5分過ぎてステージ前方に掲げられていたアルバムジャケット形の幕が上がり暗転。
注目の1曲目はアルバムタイトルナンバー『今、何処』。なんだけど、これはまだSEみたいなものか。
そしてアルバムオープニングテーマのあと、実質的1曲目。やっぱりか!
入りはドストレート。一球目から150km/hオーバー。スコアボードの表示で「おぉぉーー!!」みたいな。
まあ、そうだわな。そりゃそうだ。どんなすごいピッチャーも一球目はストレートと決まっとる(とはかぎらない)。いきなりフォークボールは投げんよ。ワタシは右の本格派です。なんのことやねん(笑)
本筋とは離れまくり・・・(汗)
何曲目だろうが必ず演奏されるはずの「メランコリア」。“レヴォルーショォォン!”、“もう一度!”のメガホンアクション(?)は練習してきた。物販にないと知っていたら、ドン・キホーテあたりで事前に調達してきたのに(ウソつけ。2回目)
メガホンがない僕は両手を口元にあて、やや上を見て、控えめに“レヴォルーショォォン!”と叫び、そして控えめに手をパタパタした(笑。上記MV参照)
曲によってステージ後方スクリーンに映し出される映像。「銀の月」終わり間際の“Jump into the metaverse”のメッセージ、意味はなんだろう?
そして、今年も健在。この曲で藤田くんの“歩いてゆく〜🎵”の時の足踏み。
1、2、3、4!
って。
『今、何処』アルバムのある曲。後方に“Where Are You Now, My Friend”と映し出されて少し潤った。
「エンタテインメント!」ともう一曲のあと、
知っている人は一緒に歌ってと、「愛が分母」。“Say, Yeah!!”
長く熊本で僕だけだった(と思ってた)この曲のキャップ着用の方、この日、発見。
一曲挟んで「ラ・ヴィータ」。もはや沼くんの持ち歌でもある同曲。コヨーテバンドで演る時の自分のバッキングヴォーカルパート以外でも、ほぼ歌っていた姿が印象的。
そして、
沼くん、カーリーさん大爆笑のいつもの光景(笑)
今年は例のクネクネダンスはなかったけど、一度だけDr.ストレンジふうムーヴの「純恋すみれ」。
続くキーボードでの静かな曲。最近ではロビー・ロバートソン、今年に入ってからの(高橋)幸宏さんや坂本教授、鮎川のまこっちゃん。いつかはやってくるその日を少し思ったり。
残酷な運命
二人を分かつその日まで
私たちはずっと共にいる ※
「エデンの海」ラストのシャウト!ファルセットも出てた。連夜の疲れも見せず。
アルバムをほぼ全曲演ったあと帰り道をなくしているのに傲慢な人の歌で本編終了。人たち、といったが正確か。
ここまでのランタイムはほぼ90分。
アンコール
見慣れた“赤いやつ”(ストラト)を抱えて佐野先輩再登場。90年代、ティンカーベルが降りてきた(ヒットした)曲。
そして、ダブルアンコール。
からの、シュンスケに指差し(指示)。
まさかのイントロ!今夜トゥワー初披露!!
ダウンタウン 月に照らされて〜
今夜の、この素晴らしい熊本の夜!!
この数年みんなが待ちに待った瞬間、コールアンドレスポンス。
ギリギリいける?どう?って感じでメンバーを見渡した時、カーリーさんからダメ出しあって、おかわりいただきました、ありがとうございます(笑)
僕らが欲しいのは、そんな瞬間。
そして曲後、佐野先輩のみギターを抱えたままいったん袖にはけてゆく。
他のメンバーはそのままなので続くのは明白だけど、この時、実は自身のギターを鳴らしながら袖にいる若いスタッフを煽ってたんだぜ。
そしてデヴューから43年、未だに今夜も愛を探していると君はいう(笑)
この時、小学生のキッズが拳振り上げてた。この光景を見て終盤に来てさらに、僕の魂、ぶち上がり。
メンバー紹介、の前になにやら沼くんと密談(笑)。この時沼くん指3本ゼェスチャー。
この確認か。個人的にはうる覚えで、喩えば、20数周年!みたいにいったあとに、沼くんから笑顔で「30年です」みたいなツッコミがあって、場内爆笑みたいなのを見たかった(笑)
昨日も聞きましたやん、て感じもなかったのでおそらくこのことに言及するのも今夜が初。よかったね、沼くん。
急に思い出した感じで
いや、街中では会わんし。陳情というか伝えに行こうかな(笑)。
機会を逸するのもアレなんでこの場を借りて(笑)。
市長、差し入れありがとうございました。佐野先輩に代わってお礼申し上げます。
しかしあのモグモグジェスチャー!ほんまファニーやわ。
トゥワー開始当初SNSでいろいろ物議のあった開演前のアナウンス。そんなこと忘れる夢のような世界。まさしく、
It's Just a Entertainment !
いつもにも増して凄く多幸感に包まれた夜。
曲によってはスタッフも一緒にオーバークラップしてたりして楽しんでいる様子も見受けられる。
それは2010年の熊本ライヴでも見られた光景。目撃できないだけで毎回いつも同じなんだろう。
オーディエンスだけじゃなくてスタッフを含めた会場のみんなが楽しんでる。
最高のライヴになるのは当たり前、ですよね〜!
答え合わせ
以前、こんなテキスト書いて。
見事に全ハズレ。そんなことではどうでもいいのさ。
なにも『今、何処』に限ったことではないが、このライヴに関しては確かにオフィシャルのいうとおり、総合アートだな、と感じた夜。
The Coyote Band !!!
コヨーテ・バンドは佐野先輩のサポートバンドではない。『佐野元春 & The Coyote Band』という一つのバンドなのだ。
なんなら、“佐野元春”という冠さえ要らない。佐野先輩はそう思っているんじゃなかろうか。
昨夏、こう語っていたように。メインアクターは佐野元春。だけど、バンドは引き立て役ではなく、全員が主役だ。
熊本でもいろんなべニューで佐野元春のライヴを観たが、ここで観るコヨーテ・バンドは3回目。次のアルバムが出るまでまたしばらくは熊本でのライヴはないだろう。
それでも此処で、君(たち)を待っている。
暖炉に火は焚べないけれど。
だって暖炉、我が家にないんや(笑)
The Coyote Band
佐野元春 Vocal, Guit, E.Piano, Tanb, Blues harp
深沼元昭 Guit, Backing Vocal
藤田顥 Guit, Backing Vocal
高桑圭 Bass, Backing Vocal
小松シゲル Drums, Vocal
渡辺シュンスケ Keys, Backing Vocal
・・・and
サカグチマコト Air Guit, Air Drums, Backing Vocal(熊本のみ。笑)
“ダ・コヨーテ・バンッ!!!”
(佐野先輩のコールふうに)
エリック・クラプトンがTHE BANDに入れてもらえなかったように、ダ・コヨーテ・バンドに入れてもらえなかった男はワタシです(笑)
いや、聴けよ。
聴きなさい!
2023年現在最強マスターピース。大傑作アルバム『今、何処』、会場物販ブース他、主要ECサイト、全国CDショップにて絶賛発売中!!!
繰り返しになるが、去年は実質40周年トゥワーの『今、何処』トゥワーパート1。今年のパート2で完結。
そして、
またいつか逢える
その日まで
その日まで
お互い
元気で!!
(『今、何処』アルバム収録曲「水のように」より)
※「詩人の恋」/ アルバム『Zooey』(2013)
Macopie will Return, Moto & T.C.B Live.
今、オレ此処
キミ、今、何処?