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⁑お知らせ⁑宝塚の本箱「銀二貫」が配信されました。

Book Bangの連載「宝塚の本箱」、
「銀二貫」が本日、配信されました!

 この小説を読み始めたら、ブックレビューを書くということを、危うく忘れてしまいそうになりました。
 気がつけば、商人たちが行き交う大坂の街角。
 梅吉とおしゃべりして善さんに叱り飛ばされる日々、長い長い歳月を過ごした気分になりました。
 深遠な解釈や正しい解説は、読書の面白さを堀下げることはありますが、本に没頭してしまえばそこあるのは楽しさだけです。
 「銀二貫」が終わってしまうと、親しんだ人たちともう会えない……そんな不思議な寂しさを感じました。
 でも、再び本のページをめくれば、いつでも彼らと会うことができるのです。

 家族と別れ、寒天問屋・井川屋の丁稚となって働く松吉。
 幾度も大火に襲われて、家や仕事を失っても、大坂の人々は立ち上がります。
 天神橋を渡れば、天満宮へ向かって頭を下げる。
 生きていることに感謝して、ささやかな幸せを探す人たちに出会える作品です。
 優しく清々しい、はるな檸檬さんのイラストも必見です。
 ぜひ、お読みくださいませ。

https://www.bookbang.jp/takarabako/article/360

 11月が始まりました。
 今年も終わりに近づいているなんて……時の流れをビシビシ感じる時季です。
 忙しい時ほど心にちょっぴり隙間をあけて、あっという間に過ぎていく季節の色を見逃さないように暮らしていきたいです。
 私にとっての「銀二貫」は何だろう。
 それを、どうやって積み上げていくんだろう。
 そんなことを思いながら、穏やかなこがね色のお昼下がりを過ごしたいものです。
 心安らぐ1日となりますように。






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早花まこ
読んでくださり、本当に有難うございました。 あなたとの、この出会いを大切に思います。 これからも宜しくお願いします!