恋に落ちた相手は、「石井食品株式会社」
2018年4月14日、熊本地震から2年が経つこの日。
私たちは石井食品株式会社のみなさんとともに新しいおかゆ「potayu(ぽたーゆ)」を開発リリースしました。商品の具体的な内容はこちらのノートをご覧ください!
私たちmorning after cutting my hairとして大切にしていることは、恋をするくらい好きな人や会社さんとしかお仕事をしないと決めたこと。
そして私たちがよく恋に落ちるのは、ここまでかというくらい本気で、がむしゃらで、なにかに夢中になって取り組んでいる人や会社。そんな方は、どこか愛おしいくらい不器用だったり、とても素晴らしいことをしているのにうまく伝えられていなかったりする。
私たちは、その人やコトや物を、深く深く知って丁寧に伝えることをお仕事としています。
恋に落ちたのは、石井食品株式会社のみなさん
石井食品株式会社が、今回私たちが恋に落ちた相手。
食品メーカーとして徹底的に味・安心安全にこだわる姿は会社や工場に行けばすぐにわかる。社員一人一人の姿勢や言動をみればすぐにわかります。
老舗の食品メーカーでありながら戦後から時代の変化やニーズにあわせて常に前向きに変化をしてきた彼ら。もともとは「非常食を新しくしたい」とリクエストをいただいて始まったところを、私たちが逆に提案させていただいたところからはじまりました。
「"非常"は災害時だけでなく普段の暮らしの中にたくさんある。災害後の食べ物は災害後にしか食べないし美味しくない。私たちは、普段からの災いから回復するときに食べるものを私たちが新しく作りましょう。生き延びるための非常食でとどまることなく、食で人を幸せにしましょう」
この提案に快く承諾をしていただいたのも、理解あってかっこいい。それだけでなく、工場を独自でもっているからこそプロトタイピングをまわすスピードも早く、こだわり抜いた安心安全・味・無添加調理の実現も素晴らしい。そんな彼らが持つ課題は「美味しさを追求しすぎてPRすることが苦手」ということでした。(ほら、もう愛おしいでしょ。)
隅から隅まで、石井食品の魅力を知りに
様々な災いからの回復をゴールとして考えるにあたって、まずは石井食品さんのことをできる限り歴史から現場、工場、商品にいたるまでたくさん教えていただきました。
石井食品の工場の普段見せてもらえないようなところまでご案内いただいたり。
石井食品の商品もたくさん食べさせていただいて、その優しい味にすぐファンになってしまいました。
もっとも回復を求めていた被災地へ、全員で
そして次は、被災地熊本へ。
様々な災いからの回復を食からどうアプローチするか考えたときに、私たちは熊本地震からもご縁でたくさんの繋がりがあったこともあり、石井食品の皆さんと一緒に現地でまる二日間かけてお話を伺いにいきました。
一人担当者だけが来るのではなく、今回の商品の話を持ってきてくださった方、営業・PRマーケティング・栄養管理など関係する各担当者があつまり全員で。
石井食品の皆さんもひとりひとりの「何かあったあとの回復」について丁寧に聞かれていて、その真剣な眼差しに心打たれました。今回は熊本で被災された方々にたくさんお話を聞いたことが商品開発に大きく影響されています。
以下、お話を伺った方々です!
「石井食品っぽくない」
徐々に商品が出来上がり、デザインやコピーライティングなども候補が生まれ始め、石井食品に務める方々や私たちの周りにいる20-30代の日々様々な災いに立ち向かっている女性たちにもヒアリングをして完成に近づく頃。
石井食品っぽくない商品ができた
この言葉を一緒に開発してきた石井食品の皆さんの口から出てきました。はじめは、あまりいい意味ではないのかな...と思っていたのですが、彼らに取ってこの言葉は新たなチャレンジへの幕開けであり、老舗食品メーカーとしての大きな変化となる兆しが見えたことを意味するものだと知りました。
これまで関わってきた商品のなかでも最高レベル。1位・2位を争うくらいです
私の同期からも、この商品に携わりたいと言ってもらっています
こういうのずっとやりたかったんです
完成していくに向けて、こんなお言葉をいただくようになり、商品そのものの良さもさることながら、関わる石井食品の皆さんの表情や言葉が変わっていくのを目の当たりにできたことが今回とても幸せでした。
それぞれの強みが最大限に生かされ、それぞれができることを真摯に実行に移していく。それも頼まれたからやるのではなく、やりたくてやる。
このチーム、会社は本当に素晴らしいなと最初から最後まで感じ続けた石井食品さんとの商品開発。彼らの想いと、熊本の皆さんの声が詰まった商品であり、私たちも自信を持ってみなさんの口元にお届けできる商品になりました。