社会課題解決に取り組む非営利団体にこそ重要な「インナーブランディング」
こんにちは、社会課題解決に特化した人材育成や事業企画・PR支援を行う会社morning after cutting my hair, Inc.です。
わたしたちは会社設立以来、さまざまな社会課題解決に取り組む企業・団体さんのPRやブランディングを支援してきました。今回は、そんなわたしたちが社会課題解決に取り組む非営利団体だからこそ大事だと思っている「インナーブランディング」について紹介したいと思います。
01. インナーブランディングとは
そもそも「ブランド」とは、企業や団体、それらがもつ商品やサービスなどを他の類似条件下にある企業や団体、商品・サービスと区別するためのあらゆる要素を表す言葉です。カラー、ロゴ、人、言葉遣いなど、あらゆるメディア・接点を通して伝わるイメージが「ブランド」を構成していると言えます。
その「ブランド」を構築し、適切に伝え、より強く継続的なものにしていく作業の過程のすべてが「ブランディング」です。
そして、ブランディングを社外のターゲットやステークホルダー向けに行うのではなく、社内のメンバー向けに行っていくことを「インナーブランディング」といいます。
02.インナーブランディングが重要な理由
寄付などで活動資金を集めている非営利団体の場合、継続的に活動を続けていくためには、ターゲットやステークホルダーに向けて「わたしたちの団体は、こんな歴史・特徴・ビジョンがあるんです」といった自己紹介を適切な方法で伝え、つながり、理解を得ていく必要があります。
この「伝える」ということは実はとても難しく、団体のイメージやブランドを毀損しないように発信していくためには、「ブランドを自分の言葉で語れる人」が必要です。SNSを更新するたびに口調が違う、写真や画像も毎回トーンが変わってしまうなどしていると、なかなか団体のイメージが定着せず、一貫性のない発信ばかりになってしまいます。
ただ、団体のブランドを自分の言葉として語ることができるのは代表・設立者だけ、という団体も少なくないのではないでしょうか。
団体のブランドを語るということは、なぜ団体の発信ではこういう言葉遣いなのか、なぜこの色を使うのか、なぜこの事業を始めるのか(始めないのか)、なぜ企業と協業するのか(しないのか)など、団体に関わる大小さまざまなことを「説明できる」ということです。
意思決定が代表に依存せず、メンバー全員が団体の「発信者」になることができる。
これが、非営利団体だからこそインナーブランディングが重要だとわたしたちが考える理由です。
03.インナーブランディングのプロセス
わたしたちのインナーブランディング支援は、大きくわけて6個の工程を、3回程度のワークショップで実施します。(状況に応じて変わります)
まず「自分たちの団体が今ブランディングを考える意味とはなにか」を認識することから始め、過去・現在・未来の団体の姿をあらゆる要素で表現し、一つのアウトプットにまとめていくことを目指します。多くの言葉やイメージが出てきて、1回目、2回目のワークショップでは頭の中がかなり混乱していくのですが、とにかく発散させていきます。
「団体を表現するあらゆる要素」を抽出していくためには、設立者たった一人でも、現場の意見だけでも、外部からの意見だけでも不十分です。ブランドとは団体の過去、現在、未来の蓄積であり、それらを昔から団体を知るメンバーや新しく参加したメンバーが混ざって、あらゆる角度から団体を言語化・具体化していく作業を通して、「わたしたちは何者か」を表現していきます。
そして、わたしたちのブランディング支援の特徴として、最後のアウトプットとして多くのパートナーに「ブランドガイドライン」を制作することを推進し、完成からその運用まで伴走していることがあります。
04.「ブランドガイドライン」をつくる
ブランドガイドラインとは、「発信者が変わっても一貫性・普遍性を保ちながらブランドを伝えるための軸となるもの」をまとめたガイドラインのこと。ロゴやカラーリングのレギュレーションだけでなく、タグラインやコピー、発信における言葉遣いや、新しく撮影・制作する画像における注意事項など、ブランドを強化・維持するために必要な情報すべてをまとめます。
特に人の出入りが激しかったり、PRやデザインの専業メンバーのいない少人数体制の団体にたいしておすすめしているのが、ブランディングをできるだけ属人化させないことです。
たとえば、
・テキストから画像にいたるまで、発信内容をすべて代表が最終チェックしなければいけない
・専門的な知識やツールがなく、クオリティを維持した発信が内製できない
といった課題をクリアするために、
・言葉や画像の「OK/NG表現」のルール
・IllustratorやPhotoshopを使用せずPowerPointのみでバナーを作成するためのルール
・専門的なカメラの知識がなくても、スマホ撮影で統一感を出すためのルール
などを整えていきます。
このガイドラインは、団体内で一環したものを目指しますが、かといって中身が一生変わらないものではありません。
時代やメンバーの移り変わりとともに、団体のビジョンや表現も変化をする必要が出てくるときがくることがあります。そのときは、ガイドラインも変化し、常に「わたしたちは何者か」を的確に表現できるものであり続ける必要があります。
そのため、ガイドラインの運用の仕方も含めた「伴走支援」をわたしたちmorning afiter cutting my hair, Inc.は行っています。
05.インナーブランディング支援の事例紹介
こうした団体のブランディング支援は、「外部に発信するための団体内部のイメージ統一・体制づくり」を目的として「インナーブランディング支援」と呼んでいます。
インナーブランディング支援として、実際の取り組みもnoteで紹介していますので、ぜひご覧ください!
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わたしたちmorning after cutting my hair, Inc.は、素敵なパートナー企業・団体さんとともに、これからも社会課題解決をより加速させるために活動していきます。
・代表の強い想いやメッセージ性でこれまで走ってきたけれど、これからはメンバー一人ひとりの想いも大事にしていきたい
・チームメンバーの想いをくみ取ることがなかなか難しい
・チームメンバーにメッセージやブランドの大切な部分が浸透しておらず、代表から発信業務・チェック業務をはずせない
・人の入れ替わりが多く、企業・団体としてのメッセージの浸透がなかなか進まない
などのお悩みがある企業・団体さんがいましたら、ぜひ一度ご相談ください。
もしわたしたちのお仕事に関心を持たれましたら、以下のWEBサイトよりお問い合わせください。みなさまとの出会いを楽しみにしています!