Z世代をどうマネジメントするか? 〜その2〜
Z世代の時代背景は『Z世代をどうマネジメントするか? 〜その1〜』でも触れました。デジタルネイティブだと言われるのが特徴だとお話ししましたが、それ以外の特徴についても次のようなものが挙げられるでしょう。
Z世代の時代背景を考察すると、
● 幼少期から、デジタルデバイスやインターネットが普及しているデジタルネイティブ世代である。
● 大きな自然災害をいくつか経験しており、世界的な環境問題重視の影響を受けている世代である。
● 「ブラック企業問題」「働き方改革推進」など雇用シフトが起きているのを目の当たりにしてきた世代である。
● 「SDGs」を中心に様々な格差是正やダイバシティ促進の動きを目の当たりにしてきた世代である。
このような時代に育ってきた世代であるため、次のような傾向があると言われています。
● 情報チャネルが多く、身近な人以外の情報やアドバイスの影響を受けやすい。
● 社会課題や環境問題に関心が高い人が多い。
● 昭和平成の雇用のあり方やマネジメントには否定的な考えを持つ傾向にある。
● 人の多様性を受け入れるスタンスが強く、無理にまとまらなくて良いという考えが強い。
● 人の目を気にしたり、衝突を嫌う傾向がある。
※これらの傾向が見てとれるアンケート調査を参照資料として末尾に貼り付けておきます。
では、そのような傾向のあるZ世代をどのようにマネジメントをしたらよいか。
気をつけないといけないポイントは以下の通りです。
① 今まで以上に上司部下の強い信頼関係を築いておかないと、他の情報チャネルからのアドバイスや意見に影響を受けてしまい、マネジメントがしづらくなる。または離職につながる。
② 「会社だから」「組織だから」「社会人だから」「給料もらってるんだから」という理由では納得をしづらく、仕事の目的、会社の理念、事業のビジョン、社会的価値、他者に対しての価値、本人の価値観とリンクする理由などを伝えないと腑に落ちない。また、 腑に落ちないことに対しては一生懸命に取り組まない傾向にある。
③ 衝突や対立に敏感で、またそれらを避ける傾向にあるため、否定/反論/非難/批評は受けれづらく、意見をぶつけ合ったり、ディスカッションしようとしない。まずは、受容して受け入れて、ネガティブな言葉を使わないで対話をしていく。
④ 情報サーチに長けているので、知識や情報は持っているため、知った気になってしまうこともある。経験を通して知る、という感覚が少ないので、経験する前に効果や結果や影響を知りたがる傾向にある。そうなると、不安も強くなるので、小さな経験をしながらハードルを乗り越える、挑戦していくようにする。
⑤ 情報や人との出会い、社会経験は、得ようと思えば幅広く早く獲れるし、避けようとすれば偏った情報やコミュニティだけで暮らしていくこともできるため、Z世代内でも大きな格差があり、上記①〜④の項目も人によって異なる。Z世代だからと一括りにしないで、個々人を理解して接する必要がある。
以上、Z世代のマネジメントについてまとめてみました。
1人の人として大切に扱い丁寧に育てていく。
一言でまとめるとそうなるでしょうか。
こうまとめてみると、Z世代に注意したマネジメントができれば、おそらく他の世代にも効果的なマネジメントができような気がしますね。
【参考調査結果サイト】
■ 日経BPコンサルティング、日経U22
https://style.nikkei.com/article/DGXZQOLM25BAS0V21C21A1000000/
■デロイト ミレニアル年次調査2020
https://www2.deloitte.com/content/dam/Deloitte/jp/Documents/about-deloitte/news-releases/jp-nr-nr20200706-deloitte-millennial-survey-2020-jp.pdf