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ニューヨークは遠い|移動距離10,000km以上と1km未満(前編)
2019年4月3日は人生のターニングポイントである。生まれ育った東京を離れアメリカ合衆国のニューヨークへと移り住む日となったからだ。
映像業界において日本よりもずっと先を行くアメリカ。特にニューヨークはビデオグラファーの夫にとってはとてつもなく面白い土地なのである。人生は短い、後悔はしたくない。大きな決断をした夫とともに、私も日本で培ってきた経験をニューヨークで繋げようと思いを定め、見知らぬ大海で路を見失わないようにとニューヨークへ向かう船の舵取り役として乗り込んだのであった。
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羽田空港を発ちニューヨークのJFK空港にてアメリカに入国するまで、およそ15時間の旅。ここから少し複雑な説明になるが15時間の内訳を整理しながら読んで欲しい。
直行飛行機で離陸から着陸まで約10,800kmの移動に12時間。JFK空港に着陸した飛行機を降りて入国審査場を出るまで、おそらく1km未満の徒歩移動になんと3時間!現在地はニューヨークでありながら正式にニューヨークでの第一歩を踏むまで3時間も待たなければならなかったのだ。
新型コロナウイルスによるパンデミック前のニューヨーク。その正面玄関でもあるJFK空港からの入国人数は半端なく多く、入国審査場のブース前は長い行列でのすし詰め状態だった。それなのに窓口はほんのわずかしか開いておらず、今となっては「着いた瞬間のアメリカあるある」の実体験として苦笑いしながら語れるが、もう少しなんとかならないものかとオペレーションを見直して欲しいと思わずにはいられなかった。
ニューヨークはまだ遥か彼方にあったのだ。