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初めての肛門科(中編)

今日は前回の話の続きだ。
これまでの話は前回の記事を読んでほしいのだが、ざっくり要約すると、ずっと痔やってんけどある日うんこしたらくっそ血出たって話だ。

今回は中編。
僕の痔がどうなるのか最後まで読んでってや。


中編もお尻の穴を呼ぶ際は肛門で統一する。後編から急にアナルと呼び始めたらみなさんもさぞびっくりするだろう。




さて本題。

うんこ時に血が出るのはしょっちゅうであったが、みなさんの想像する20倍ぐらいは血が出て、大袈裟ではなく僕は死を覚悟した。
便器が真っ赤に染まった写真を載せたいがデジタルタトゥーになりそうなのでやめておく。

電波のないクソトイレ(相変わらずうまいね)から汗だくで出た僕は不安でいっぱいであった。

不安の大部分としては、この出血の原因は痔なのかどうかという点だ。
出血量からしても異常であることは間違いないが、長く痔と付き合ってきた僕だからこそ、あまりにも急に大量すぎる出血があったことで、他の病気である気がしてならなかった。

車に戻った僕は急いで「うんこ 出血 大量」と検索した。
そして出てきたページを上から順に見ていくと、もちろん痔も原因の可能性として出てくるが、それよりも「大腸がん」という言葉が頻繁に出てくることに恐怖した。

その時の自分は何度も言うがあまりの出血量に悪い方に考えを巡らせてしまっていたのだ。

もう大腸がんであることは自分の中で確定していて、あとはステージの問題だとまで考えていた。
住宅ローン3大疾病付けてないわぁとか子供が成人するまで生きたかったなぁとか死ぬ前提で色々と想像した。


ただ、救いとしては「鮮血」であったことだ。
もちろん例外はあるが癌や重い病気の場合は血が黒いことが多いと書いてあった。

僕は癌か痔かで揺れ動く感情の中、痔である期待を込めてその場でGoogleマップを開き、近くの肛門科がある病院を調べた。
すると家の近所に評価の高い肛門科があり、レビューを読んでみると「おしりの穴のことならここの先生にすべて任せられる」と大変期待が高まるコメントが寄せられていた。

そんな肛門のプロフェッショナルがいるならこの肛門科しかないと、予約の電話をしてみると、その日の夕方に診察予約が空いているとのこと。
いつも予約がいっぱいとレビューに書いていたため、偶然の巡り合わせに胸と肛門が高まる。


その日の仕事終わり、「肛門科なんで」と定時で会社を出た僕は病院に駆け込んだ。



病院の待合室は予約していない患者で溢れかえっており、予約しといて良かったと思ったと同時に、やはり先生の評判がすごいのだろうと再度期待に胸と肛門が高まった。


僕はその日うんこをした際、もちろんいぼ痔が飛び出していたのだが、診察しやすいように肛門内に痔をしまわず、出しっぱで病院にきていた。
大腸がんに怯えている手前、こっちも真剣に診察してもらう準備はしている。

僕の呼び出し番号が呼ばれた。
3番の診察室に入った。僕の好きな数字だ。

先生と対面するのかと思っていたが座っていたのは普通のおばはんだ。
おばはんナースに症状を聞かれ、ありのままを伝えた。特に大腸がんに怯えていることを。
おばはん主任ナースは熟年の優しい口調で言った。
「今先生呼びますから、あそこで体の正面を壁側にして横向いて寝ててなぁ」

言われるがまま診察ベッド上に横向きで寝転がった。
「じゃあそのままズボンとパンツをひざまで脱いでもらえる?」

ちょっと待ってくれ急展開だ。
おばはんよあんたがそれ言うと激安風俗店やとしか思われへんぞ。
僕はズボンを脱ぎ少し頬を赤らめながらパンツをひざまで下ろしおばはんナースにお尻を突き出した。
もちろんいぼ痔も一緒に突き出ている。

その瞬間、おばはんが僕のおしりに白い布のようなものをパサっとかけた。
今まで生きてきて1番肌触りの良い素材の布だった。
あれがシルクか?
おばはんは先生を呼びに診察室から出て行った。

僕はひざまで下半身を丸出しにされ、シルクのハンカチーフをかけたれた状態で1人ベッドに放置されたのである。



今日はここまで。
僕の肛門はどうなっちゃうのー?
そして肛門のプロフェッショナルとは?
後編もお楽しみに。

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