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肩書きの先にある自分自身の価値 ~ スタートアップCTOからAcompanyのメンバーへ~
こんにちは、Acompanyのマッケイです。
この記事は、『アカンクリスマスアドベントカレンダー2023』の3日目の記事となります。
Acompanyに来る前の2年間、僕はスタートアップを共同創業し、取締役CTOとして会社の経営に携わっていました。
そして、2年前のある日、意を決してそのCTOとしての席を立ち去り、Acompanyに「何者でもないマッケイ」として飛び込みました。
スタートアップCTOとしての2年間と、Acompanyの何者でもない2年間。
この2つの経験を通じての気づきや、僕自身の変化について今日は話していこうと思います。
スタートアップCTOとしての日々
会社の立ち上げからの挑戦と役割
大学の友人たちと教育系スタートアップを起業したのが、僕のCTOとしてのスタートラインでした。
「Interestingな学び」をテーマに掲げ、世の中の学びをもっと面白いものにしようという思いで、学校教育から大人の学び直し(リカレント教育)、企業研修にいたるまで、学びのすべての場面で「楽しさ」を追求し続けました。
この壮大なテーマのもと、日々新しい学びの形を模索し、創造してきました。
その中で僕の役割は、取締役CTOとして、技術的な側面はもちろん、ビジネスアイディアの発掘やビジネスコンテストの準備や参加、取引先とのコミュニケーションなど、多岐に渡っていました。
人もいなければお金もないという状況で、どんな課題にも前向きに取り組む「なんともならんけど、なんとかする」という姿勢で突き進んでいました。
使われるものを作ることの難しさと、チームビルディングの苦労
初期スタートアップのプロダクト開発は、まるで迷路を歩いているかのようでした。
ビジネス要件が確定していない中で、どのようなプロダクトを作ればお客様が喜ぶのか。それが明確でない中、お客様の課題を解決する「最適な」プロダクトを設計・実装するのは極めて難しかったです。
「何を作ればいいのか?」このシンプルな疑問に日々頭を悩ませる中、正解を探ること自体が大きな挑戦となりました。
プロダクトの設計方法やその検証方法が不明確な中、『リーン・スタートアップ』や『起業の科学』といった名著を手掛かりに、先人たちの経験を学びながら、一歩ずつ前進していきました。
さらに、プロダクトを作って成長させていくためには、一緒に戦ってくれる仲間の募集も欠かせませんでした。
しかし、スタートアップの厳しい現実として、即戦力となる仲間は簡単には集まりません。
僕自身、全くと言っていいほど人脈がなかったので、勉強会の主催やイベント参加などでなんとか接点を作って仲間を増やそうと思いましたが、なかなかうまくいきませんでした。
このような日々の中で、時折ビジネスの方向性に迷い込むこともありました。しかしながら、常に心に刻んでいた「なんともならんけど、なんとかする」という信念のもと、突き進んでいました。
スタートアップ経営の中での最も大きな課題と経験
スタートアップの経営の難関の一つは、資金繰りです。
多くのスタートアップはベンチャーキャピタル(VC)からの資金調達に大きく依存しています。
しかし、僕には、具体的なビジネスモデルが見えない中で、何千万、何億という資金を調達し、その大きな責任を背負うほどの覚悟が十分に備わっていなかったのです。
実際にVCの方からお声がけをもらった際も、僕自身は何のスタンスも作ることができず、CEOに意思決定を一任してしまいした。
大きな目標を成し遂げるためには、単なる夢や情熱だけではなく、それを実現するための確固とした覚悟が必要だと痛感しました。
企業の経営者としての責任を果たすには、一つ一つの意思決定が未来を創り上げるという認識を持ち、絶えず「なんともならんけど、なんとかする」という信念を心に刻むことが必要でした。
そして、CTOとしてのキャリアを積み重ねる中で、純粋な技術者以上の視野を持ち、その知識と経験をもって会社、そして社会全体への価値を還元することの深い充実感とその困難さを体感しました。
Acompanyでの「何者でもないマッケイ」としての日々
新しい環境での最初の挑戦
Acompanyへの転職については下記に記事化しているので、もし気になる方はこちらをご覧ください。
Acompanyに来てからの最初の役割は「ブランディング」と「エンジニア採用」でした。
会社が新しいビジネスコンセプトに移行する大事な時期に、僕はそのリブランディングと組織作りを行う役割になっていました。
結果として、チームの多大なる協力のもと、新しいビジネスコンセプトのリリースを行うことができました。
CTOとしてのアイデンティティがなくなり、文字通りただのマッケイになった身でしたが、情熱や目標は変わらず持ち、絶えず「今、自分が最も価値を出せる場所はどこか?」と自問自答しながら役割を果たしました。
新参者として、自分が組織でどう価値を出すことができるのかを日々考え、プライドを捨てて多岐にわたる課題に全力で取り組んでいました。
より広い視野を持つことでの気づき
僕のキャリア志向として、特定の役割や専門分野に固執することなく、環境内の状況を考えながら、一番テコが働くポイントに力点を置くことをしていました。
このような多角的な視野を持つことで気づいたのは、組織内の様々な部門やチームが、それぞれ独自の視点や価値観を持っていることです。
そして、それらの異なる視点を統合することで、予測しえない革新的なアイディアやソリューションが生まれることを実感しました。
異なるバックグランドを持つメンバーが集まる組織において、同じプロトコルで話すことができる威力は絶大だなと感じました。
エンジニアリングを基盤としつつも、デザイン、マーケティング、営業、経営といった多様な領域での知識と経験を持つことで、僕は組織の様々なメンバーと共通の言語で会話を進めることができたと思っています。
「なぜそう考えるのか」や「なぜその行動をとるのか」といった背景を理解しながら、チームとのコラボレーションを促進することは非常に有意義でした。
本当に強い組織を作ること、その組織で成果を最大化すること
Acompanyは強いカルチャーを持つ組織であると思います。
そんなAcompanyは、本当に強い組織を作るために、代表の高橋さんをはじめ、一切の妥協がありません。
Acompanyは、時折厳しいと感じる場面もありますが、それでいてもリスペクトの精神を忘れない姿勢で常にGreatな成果を追い求めています。
Acompanyのフィールドは、個人個人が120%の力を出し切っても解決が難しい課題に取り組んでいます。
高い専門性や経験をもつメンバーの叡智を凝集し、コラボレーションをしていくことで、個人では達成できない成果が出てきていると感じます。
Acompanyは、本当に強い組織を作ることに一切の妥協がないこと、そうやって集まったメンバーが積極的にコラボレーションすることで、絶えず新たな成果を生み出している組織だなと感じます。
2つの経験から得た学び
大事なのは肩書ではなく、何を成し遂げるか
僕は、2年間スタートアップのCTOとして、様々な活動をしてきました。
スタートアップのCTOだったからこそ、経験できたこともあったのは事実です。
しかし、このCTOという役割の中で何か成し遂げることができたかというと、道半ばというのが実情でした。
「組織を100人規模まで拡大」「プロダクトをPMFさせ、グロースさせる」「事業規模を10xさせる」そういったものは、CTOという肩書きがあったからといって成し遂げられるものではないということです。
本当に大事なことは、自分自身が心の奥底から、成し遂げたい目標に向かって誰よりも走り続けることができるか、だと感じました。
現に、Acompanyに来てからもCTOの時と遜色の無いほど、走り続けていると感じています。
肩書を持つことによって行動の幅が広がるのは確かですが、それは肩書きがあるからではなく、自らの行動やスタンス、そしてその先にある目標の高さによって後から肩書きがついてくるんだと思っています。
そのためには、肩書きではなく、本気で目指すべき先に向かって突っ走ることが何よりも重要だと感じました。
1人のスーパーマンではなく、強い組織を作ること
CTOという肩書きは、自分自身をスーパーマンのように感じさせられます。
自らが、一番できるヤツとして、スーパーマンプレイをしてしまう環境が容易に構築されてしまうのです。
(僕自身、そこにアイデンティティを持っていたの事実です。)
しかし、どこまで行っても一人が出せるパフォーマンスには限界があります。
頭ではわかっているのですが、それを行動に移し、自分以外の強いメンバーを探してきて仲間にすることは何かと後回しにしがちです。
しかし、全ては強い組織が作れるかどうかで始まる、ということを感じました。
強い組織、強いメンバーが仲間に加わると今まででは想像もつかない成果に繋がることを何度も見てきました。
そして、強い組織がまた新たな強いメンバーを呼ぶことで、さらに卓越した成果に繋がっていくことを感じました。
むしろ、スーパーマンのような人が、組織内でコラボレーションを促進していくことで、卓越した成果にもつながっていくとも感じます。
個の力ではなく、チームとして成果を最大化させていくことが全てであると考えています
戦略ではなく、実行こそが全て
理想や構想はたくさんアイディアが出てきますが、それを具現化していくことが重要であると考えています。
特に、経営の話では、中長期で考えることが多く、戦略や構想については壮大なストーリーを作りたいですし、外部からもそれが求められたりもします。
得てしてそういう話は面白くもあります。
しかし、いくら崇高な戦略があっても、実行が伴わなければ何も成し遂げれないと実感もしました。
よく経営者の仕事は意思決定をすることだ、なんて言われますが、それも含めて実行・完遂してはじめて意思決定を行う意味が出てくると感じています。
綺麗な資料や崇高な戦略よりも、一歩一歩の着実な実行を積み上げた先に大きな成果があると思います。
最後に
この4年間は、僕にとっても大きな経験を得た時間でした。
CTOとしての肩書きと、何者でもない自分という2つの異なる役割を短い間で経験したことにより、それぞれの視点での学びが多くありました。
何より、肩書きの有無によって何か変わるわけでなく、全ては自らがどうありたいかによって決まるところが大きいということが一番学びだったと思います。
そして、その中で、どういったポジションにいるかではなく、「何を成し遂げたのか」が最も重要であると感じています。
ありとあらゆる経験は自分自身の点として、その点をうまく繋ぎ合わせていくことによって、組織にも、社会にも大きなインパクトを生み出していけるよう、引き続き、ぶち上げていきたいと思います!
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