私、今、あなたに恋をしています ー春を待つということ。 #最終夜
初めましてのみなさまも、おなじみのあなたもこんにちは、MAKIです。
わたしのなかの小さなわたしが、
囁くように、諭すように、
わたしに語りかけてきます。
「好きなもの、嫌いなもの、
はっきり言うのが苦手なのは
物心ついたあのころから
大人たちの顔色や様子を窺うことを
至極当たり前のこととして
振る舞うようにしてしまったからだよね。
我慢をする、
なんでもないふりをする、
聞き分けのよい子になることで
自分を守ってきたんだよね。
いつも愛されていることに
なんだか自信がなくて
だから自ら声高々に、
家族でない場所ではそれはそれは堂々と、
わたしって愛されているの!
それに、
お勉強だってなんだって
余裕でできちゃうの!
いいでしょう?
羨ましいでしょう?
そうやってまわりを下に見るような
小憎らしい態度をとっていたんだね。
もう虚勢を張る必要がなくなって
これまで必死につくりあげてきた「私」でいる
理由がなくなって
文字通り裸一貫、
新しい『私』として生き直し始めたあの春に
それまでの人生を置いてきたから
いま、うまく好きを伝えられないもどかしさを
体験しているんだね。
大丈夫。怖がることはないよ。
嫌われることはないし、
仲違いすることもないよ。
それで態度がまるっと変わる冷酷なひとを
あなたは好きにならないでしょう?
大丈夫。恐れることはないよ。
上手くいこうが、そうでなかろうが、
気まずくなることはないし、
きっと、とても感謝をしてくれるよ。
断り文句のありがとう、ではなく
こころからの、
好きになってくれてありがとう、をくれるよ。
それが分かっているから、
あなたは彼を愛しく想い、
恋をしているんでしょう?」
イップス、かもしれないと
おとなのわたしは思っていたけれど、
これは、死生観を手に入れてから迎えた
言うなれば初恋なのだと感じるのです。
(イップスに触れた第2夜をおさらい↓)
明日には地球が爆発して
あなたも、わたしも、命絶えるかもしれない。
たとえわたしの生きた形跡や肉体が
木っ端微塵になっても
おびえることなど何もなくって、
(突然のTALI/YOSHII LOVINSON)
袖触り合うも多生の縁、
きっとまた来世でもあなたにめぐり逢える。
だから、
出逢えた時点でもうわたしは満たされていて
あなたに恋をできたことを誇りに思って
これからも生きていくのです。
だけれども、
もしも願うことが許されるのなら、
月が輝く夜空を見上げては思い浮かべたり
太陽がのぼることに感謝をしたり
一生懸命に人生を謳歌するさまを応援したり
想いを宿した証に触れたり
つまりは愛おしく想うことを日々更新したい。
好きなんだよ、
わたし、今、
あなたに恋をしています。
春を待つということ。
恋ごころはつづく