バウハウス展を観て感じた凄み
もじゃもじゃです。
緊急事態宣言が解除されて、静岡県立美術館が開館したので、ようやくバウハウス展を観てきました。
デザインを学べば必ず通るバウハウス。
バウハウスの展覧会もいくつも観てる気がするし本や雑誌の特集も読んでると思ったんだけど、知らないことがありました。
バウハウス。直訳すると建築の館。←これは知ってた。
「造形活動の最終目標は建築(建設・建造)である」
バウハウスの設立理念だそうだ。←知らなかった、超恥ずかしい。
イッテンとかカンディンスキーとかミース・ファンデルローエとか、スターや作品ばかりに注目して、理念とかちゃんと読んだことなかった。
ちょっと図録を読み解いて建築、という部分を自分なりに要約すると、「芸術だろうと工業だろうと、創作活動は文明的、文化的に生きるためのもの」
つまり、造形活動の最終目標はより良く生きることである。って感じになるのかな。
図録では建築(たてもの)、とは区別する意味で建設、建造と翻訳をあてていました。行動が伴うイメージです。
僕はデザインは「生きるための知恵」だと考えているので、すごくしっくりきました。この辺、詳しくはまた書こうと思います。
ところでバウハウスの展示物は、ありふれています。
その辺でよく見かけるような物もいっぱいあります。
↓こういうパイプ椅子とか
つまり、現代の僕たちの生活に当たり前に欠かせない様々なものが、あれもこれもバウハウスで発明されたってことなんです。
すごいぞバウハウス。
バウハウスのカリキュラム図は円形で、中心にはBAU(建築)があります。生徒は円の外側から様々な予備課程、創作方法を学びつつ、最終的に中心の建築を最終目標地点としています。
教養だったり基礎教育を納めてから、外向きに専門領域に分散していく一般的な教育と真逆であることが革新的。
山の頂上を示して、どう登ってもいいぜ。と。
たった14年しか存在しなかった学校から、今では当たり前にまで昇華した数々のイノベーションが生み出されたのは、様々なエネルギーが影響しあいながら「集約」する事で、新しい組み合わせや考え方が生まれたからなんですね。
当たり前のパイプチェアや壁紙などを、あーそっかこれもバウハウスかーと眺めながら、改めてバウハウスという教育の凄みを感じました。
↑どこでも見かけるこの壁紙、実はバウハウスでデザインされたもの!