【つぶやき詩】「自画像」
白髪なら白髪 禿なら禿
しわ しみ しみ しわ
それはそれで よいではないか
そのままで よいではないか
人はそれぞれ その人なりに
老けてゆく 老いてゆく
よいではないか
髪を黒く染めた朝
鏡に映る わが貌は
確かに若くなった 白髪が消えて
が
それは一時のこと
それは ありのままのわが姿ではない
そんなこと わかってる
しみ しわ はげ しらが
そんなものを都合よく隠したところで
中身は同じ 変わりようのない自分だ
そう思っても
一カ月もしないうちに
わたしはまた 髪を染めるだろう
そして
少しだけ若く見える自分の貌に
納得するのだ