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【思い出詩】「子供のあるなし」

私は昔 子宮をすべて取りました―
現職知事が選挙中にそう言ったという

子供ができるとか できないとか
生んでいるとか 生んでいないとか

ないよりあったほうがいいような
生き方は多様なのです
ある人間がマウントを取るのはご法度よ

死んだ母親は
男に生まれたかった―
そうよく言っていた
そして
結婚せんけりゃよかった
子供生むんじゃなかった
結婚にも出産にも否定的だった

何を夢見ていたのか
何をしたかったのか
一言
独りで生きていきたかった
とは よく言っていた

そんなこと わが子の前で
言わんほうがよかったのに

親は生きてゆくことに
ポジティブな姿勢を見せたほうがいい

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