■伏字を使わなかったアノ新聞
マスコミってナニ?(27)
ニュースの存在を考える 「マスコミへの道」改
◇週刊ポストのおゲレツ広告への対応
今週発売された週刊ポストの新聞広告が、20日月曜の新聞各紙に載った。
各紙といっても、東京で発行される主要6紙のうち、産経、日経はポスト、現代の広告をいつの間にか載せなくなっている。
週刊文春、新潮の広告が6紙全紙に載っているのとは違うのだ。
さて、その最新号に載った広告で、「伏字」が使われていた。
「浜名湖120人乱交は主催者女性を●●せるスワッピング界の全国大会だった」
さて、こりゃなんだ一体?
しばらく、考えた――。
乱交、スワッピング…。そして、女性…。
ああ、「イカせる」が答えだな。
すぐわかるような話だ。
読売、毎日、東京新聞の広告では、「イカ」を黒丸にしていた。
だが、朝日は、はっきりイカを表記した。
「新聞各社の広告掲載には、それぞれのコードがあり、編集面と同様に適切な表現かどうかを審査するのです」(大手新聞社のベテラン社員)
なるほど…聞いたことはある。
イカせる…の表現が、朝日はOKで、他紙はダメだった、と。
「編集紙面では、時に朝日以上にリベラルな東京が、それを伏字にしたのはちょっと保守的ですよね(笑)」(同)
確かにそうだ。戦前じゃあるまいに。
この事件、スワッピング愛好者が人気のない貸別荘に集まって、セックスパーティーを開いたことが、誰かにリークされてお縄になって…という事件である。
まあ、人数が多かったというのが、当局が動いて検挙する理由にもなった――つまり、目立ってしまったのだろう。
ただ、スキものたちが集まってやったことなんで被害者もいないような事件だ。
それを面白おかしく、報じるのも週刊誌としてはアリだろう。
広告の審査基準でそれを排除しなかった朝日の担当者は、どう感じているのかな。
伏字にされても、広告を出したポストは、そんな形で目立つのも、その記事、週刊誌に興味を持ってもらえる大きな理由になるわけで、朝日以外の新聞に感謝しているかもしれない。
毎度まいど、ジェンダー方面の記事を強化しており、リベラル中のリベラルを標榜している東京新聞の化けの皮がはがれたような印象も受けたのは、僕だけだろうか。