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「メダリスト」

何色のメダルですか

あなたは聞くだろうか
確かにぼくは首からメダルを下げている
自分で手に入れたそれは
ある重さをもって 首にかかっている

それは 分かる それは わかる
それを 手につかみ 改めて見つめる
何か刻印されている
日付けはいつか
確かに そこに ぼくの名が
しかと刻まれている
誰のものでもない ぼくのメダル

それに色があるとして
光り輝く ゴールドではない
シルバーでも ブロンズでもない
表彰台に上がってもらったというものではない
それは ただの参加賞
いや いや
人生というゲーム
その上に「会社」と入れることが正しいか
会社人生という試合(ゲーム)に参加し
もうゲームセットなのである

持ち時間を走り回った
その証である参加メダルだ

色は確かに金銀銅に光るものではない
ぼくの胸にある ただの参加賞は
誰の関心も引かない

だが しかし
ぼくはやはり
ひとりの メダリストなのだ

胸を張れ
誇らしくメダルを掲げよう


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