【市民活動団体インタビュー】こども・スポーツネットワーク【仙台市泉区】
まちづくりスポット仙台が地域に飛び出して、アクティブな活動団体へインタビューする「まちスポ調査隊」。今回は、「こども・スポーツネットワーク」代表の橘 聖五さんにお話をお聞きしました。
★こども・スポーツネットワークの取り組み
こども・スポーツネットワークが進める活動の大きなテーマは“共生”。
活動の柱は2つ。1 つ目は障がいをお持ちのお子さんも楽しく参加できる地域型のスポーツサークル。もう1 つが、子どもの居場所作りに特化したこども食堂です。泉区を拠点に、近隣の子供たちが心理的安全性を保ちながら、楽しくまた来れたら良いなと思えるような場づくりを進めています。
ースポーツサークルに加えて、こども食堂も始めたきっかけを教えてください。
橘さん:日ごろからスポーツサークルで子ども達と接していると、平日元気な子供
が、日曜日の練習で座り込む。なんで?と聞くと、貧しいからというより、朝から親がいない。1,000円預けて釣りに行ったりとか、共働きでパートに行ったりしている家庭が結構あることが分かった。親からすれば1,000円でご飯食べれば良いじゃない、なんだけど、子ども本人からすると、使い方が分からなくてゲームに使っちゃったりもする。そういうとき、寄り添ってあげる大人がいる場の存在って大事なんだな、と感じ、困窮家庭支援を目的としたこども食堂というよりは、オープンに、気軽に来やすい、子ども達が楽しく食を囲む居場所としてのこども食堂をやろうと思ったんです。
ーいいですね!活動の中でこだわっているポイントはありますか。
橘さん:実際に始めてみて、こども食堂は財源を補助金にのみ頼っている団体が多
く、コロナ禍で40数団体のうち半分近く休んでいることが分かりました。目
的から考えたとき、やはり持続性にこだわりたかったですし、困窮している
ことを隠したい・タダが当たり前の雰囲気が出ないよう、オープンな雰囲気
づくりにもこだわっています。お弁当を配る傍らで100円払うとボッチャで
遊べたり、紐トレといって猫背の矯正につながる遊びが出来たり。財源的な
意味もありますが、何より子ども達にとって、お金を少し払ってでもまた遊
びに来たくなる居場所って、大事だと思うんですよね!
ー確かに、橘さん主催の子ども食堂は、ガラス扉をフルオープンにしていて明るい雰囲気ですね。
橘さん:明るく楽しい雰囲気を全面に出すことによって、地域活動やボランティアに興味のある教育機関や、有志の学生さんもお手伝いで関わりやすいのではないかと思って雰囲気づくりも大切にしています。この考えに辿り着いたのも、最初はみやぎ生協が支援しているこども食堂の形式を真似してみて「大手企業などの支援があれば情報発信もスムーズだけど、地域の有志だけで1から始めるにはなかなか情報が届きにくいし、手伝ってくれる人も見つかりにくい」という悩みを感じたからなんです。
ーなるほど!まちスポで開催してみてそういった課題は解決できていますか?
橘さん:まちスポ仙台での開催以降、近隣の高校生で卒業するまでずっとボランティアで手伝ってくれた子もいましたし、最近はまちスポ仙台で連携している東北医科薬科大学の学生さん達とコラボについて話し合うことも実現できています。持続性の高い取り組みを泉区内のあちこちで進めることによって「今度は長命ヶ丘に来てみたよ!」なんて行き交いが生まれると、子ども達にとっても、刺激や交流のある居場所になっていいんじゃないかと考えています。
ーその他、課題に感じている点はありますか?
橘さん:課題というか、つながりが生まれたからこそ勉強になったこととして、最近は手伝っていただく学生さんの方にも確固たる意志ややりたいことがあり、私たちがやりたいことを押し付けるのではなく、本質的な協働が必要と感じたことです。もう1つは、財源。補助金に加えて、賛助会員制度のような、分かりやすく応援できる仕組みの整備が必要だと考えるようになりました。泉中央駅近辺でも新しい話題が動き始めていますし、ここ2~3年で屋台骨が出来るような取り組みはどんどん進めつつ、NPO法人化も視野に入れて動き始めています。ぜひ応援よろしくお願いします!
★この団体の取り組みへ参加・支援するには
橘さん:賛助会員の仕組み作りはこれからですが、大きな目的である「共生」だったり、「オープンな雰囲気で楽しく取り組むこと」はぶらさずに、色んな要素を受け入れて、色をどんどん変えていくような成長をしたいと考えています。多様な色を受け入れてこその共生です!アイデア大歓迎なので、「こども・スポーツネットワーク」のホームページから、お気軽にお問い合わせください。
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