専門職後見人が不足している問題
相談支援専門員と個人事業主の二刀流マチパー🦁です。
近年、少子高齢化が急激に進んでいる中で問題となっているのが「家族などの身寄りがいない人が増えている」こと。
8050問題など、家族が世間から切り離されている場合は尚更、深刻な問題です。
身寄りがいない場合、最近は民間の「身元保証サービス」があるように、入院や施設入所、葬儀や火葬の手配、収骨や死後事務委任など
他人と契約書を交わし、自分の身の振り方をお願いするケースも増えてきています。
これも時代の流れなんでしょうね…🙄
そんな中、昔から世間では「必要とされている」成年後見人の存在。しかし、世間では後見人がつくことで、自由が奪われたり後見人がお金を使い込んだりと、良くないイメージがどうしてもある感じがします🥲
この記事では、なぜ専門職後見人のなり手(特に福祉職)が少ないのか問題」について書いてみました。
この記事を読み終える事で、専門職後見人がなぜ少ないのか、どうしたら専門職後見人を増やすことができるのか、考えるきっかけになれば嬉しいです✨
専門職後見人はなぜ必要とされているの?
少子高齢化、超高齢社会の日本。核家族化を通り越して、一人暮らしや二人暮らしの世帯の方が、家族世帯よりも多いと言われています。
どうして一人や二人暮らしの世帯の方が家族世帯よりも増えているのでしょうか?
リモートワークが増えているとはいえ、まだまだ対面で働くスタイルの方が主流と言える中で進学や就職を機に都会に出ている人たちが、結婚や同棲などして暮らしているからかもしれません🤔
田舎や実家が近くにあれば、何かあれば家族で行き来することもあるでしょう。しかし、都会で長年生活していれば帰省するのも年に数回というのもザラにあると思います✈️
例え近くに住んでいても自分の生活だけで一杯一杯だったり、家族関係が良くなかったりするなど、それぞれの家庭の事情で身内を頼ることができない…なんてこともあると思います🥲
そんな中で年を重ね、いざ自分の身体が不自由になったり、認知症や病気で判断能力が衰えたりすると、自分の力だけで日常生活を送ることもまなならなくなります😞
そんな様々な背景があるからこそ後見人。特に専門職後見人の力が必要になってくるのです。
専門職後見人は「不正をするかもしれない」から怖い?
でも新聞やネットの記事で「専門職後見人が財産を盗んだ」なんてことが書かれていると、人の財産を狙うのではないか?と言われます🙁
もちろん「全くない」とは言い切れませんが、実は被後見人さんの財産を狙ったりするのは、専門職後見人よりも、家族が後見人になった場合の方が件数は多いと言われています。
それに、専門職後見人は必ず所属する機関はもちろんのこと、裁判所にも1年分の通帳のコピーを添付する書類を細かく作成する必要があるので、2重にも3重にもチェック機能が働いているのです。
不正をできない環境が整っているのであれば、安心して専門職の方が後見人活動ができそうですけどね。
うーん、それでも世間の厳しい目は相変わりませんね🙂↔️
後見人をしたら分かることなんですが、思いのほか書類や手続きが多かったり、後見人が就いたとたん今までの支援機関が手のひらを返したりと、なかなかハードな問題があったりするんですよ…
後見人が付くまでは行政や支援機関が一生懸命なのですが、ついたら「あとは後見人にお任せ〜」と引いてしまうケースもあり…
初めての後見人受任で↑されるとココロ折れて「もう2度とやらないっ」という心理になるかと思います😕
専門職後見人は「その分野」の専門だけであって、生活全般にプロフェッショナルというわけではありません。
仕事を抱えながら「善意を持って」後見人活動をすることの方が多いので、関係機関から見放されると「もうこれ以上は受けない方が良いな」と判断してしまうことも多いと思います。
相談支援専門員はもちろんのこと、後見人こそ「アフターフォロー」と「連携」が大切です。
専門職後見人が働きやすい環境と世間の理解は必須
最近は独立したり、個人事業主として働く福祉職の人も増えてきました☺️
相談支援専門員の立場から言えば、フリーのソーシャルワーカーさん達の存在は、涙ができるほどありがたいです😂
だからこそ、相談支援専門員の立場で後見人さんをお願いする時は、アフターフォローをしっかりするように心がけています。
今後ますます増えるであろう、後見人を必要とする方々の為に、専門職後見人が生き生きと活動できる環境の整備が必要だと考えます。
「仕事との両立が大変だから受けれない」「受任したことないから不安」「受任したら丸投げされたので二度と受けない」などの声を聞くことがあります。
個人事業主の後見人さんほどありがたい存在はないです☺️ウチの地区も壊滅的に専門職後見人、特に福祉職が足りてないので、裁判所に差し戻している現状です😫