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遺族厚生年金 老齢厚生年金との調整
厚生年金法64条の2において、「遺族厚生年金(その受給権者が六十五歳に達しているものに限る。)は、その受給権者が老齢厚生年金の受給権を有するときは、当該老齢厚生年金の額に相当する部分の支給を停止する。」とされています。
65歳以降のいわゆる「先あて」と言われる事項です。
本来、年金には「一人一年金の原則」(厚年法38条)がありますが、65歳以降は 「一人一年金の例外」(厚年法附則17条)が規定されています。
平成19年3月31日までは、自分の老齢厚生年金か遺族厚生年金か有利な方を選択する仕組みでした。
平成19年4月1日以降は、自分自身が納めた保険料を年金額に反映させるため、自分自身の老齢厚生年金を全額受給したうえで、老齢厚生年金との差額の遺族厚生年金額を受け取ることになりました。(ファイル中ほど参照)
年金額で見てみましょう。
・老齢厚生年金額 500,000円/年・計算上の遺族厚生年金額 800,000円
実際に受け取る厚生年金総額・・500,000-(800,000‐500,000)=800,000円/年
H19.3.31までは老齢厚生と遺族厚生の選択でしたから、法改正前は必然的に遺族厚生800,000円を選択することになると思います。(老厚1/2+遺厚2/3では778,000円)
つまり、内訳は変わるものの、総額は同じということになります。
ただし、内訳割合が大きくなった老齢厚生年金部分は課税対象ですが、遺族厚生年金は非課税である違いはあります。このあたりは純粋に遺族厚生年金を選択した方が税制的に有利であると感じます。
このあたりは考慮した制度には見えませんが・・