一時期、「見世物小屋」の追っかけみたいなことをしていた。 ロウソクから火炎を吹き、蛇を食い千切る彼女たちはスタアだった。 私がいっとう好きだったのは小雪太夫で、時たま見かける先代のお峰太夫もまたスタアだった。当時新人だったアマゾネスぴょん子も。 彼女たちは、ある日いなくなった。 何があったのか、詳細は知らない。うっすらとは理解している。 酉の市に行く。見世物小屋がある。蛇女のいない見世物小屋が小屋掛けしている。抗えずに入る。お代は見てのお帰りで。 (ヘッダーは一昨年の酉
俳句ポスト365の8月20週兼題「色鳥」、初級水曜で入選しました。 初級の優秀句や中級入選句を見るとやはり自分はまだまだだな〜とわかるものの、フィードバックとして選者コメントをもらえる域にもまだ立ててないんだよな〜〜とやや萎み気味。 少し迷走してきたかもしれない。 まあ俳句は自分の中では(今のところは)趣味のひとつなので、ゆるゆるがんばろ〜〜。
先日入院した同居人が退院した。 「秋」というには少し高い外気と眩しい日差しの中を並び歩いて家へ向かう。 日毎に夏と初秋と晩秋と初冬をランダムに決めているかのような気候には辟易するけれど、雨に打たれながら一人で帰るよりは暑いねと言い合いながら二人で歩く方が良い。ずっと良い。 という句です。
同居人が入院した。 昨夜の時点では、一泊して朝検査したらその日のうちに帰れるだろうと思っていたのだが、泊数が延びた。 明日こそは退院できるらしいけれども、まあ心配なもんは心配なワケですわ。 本日は仕事を休ませてもらって、着替え等を届けがてら面会に行った。感染症対策で、面会時間はとても短かった。 家を出てから病院へ着くまでの間は止んでいた雨が、帰る頃にはまた降り出して、それが次第に勢いを増す。 ばちばちと傘を打つ雨粒の音は耳障りで、湿った空気で体が重くなった。 という句
同居しているニンゲンがいるのだが、調子を崩して夜間救急にかかりそのまま入院することになった。 待合室には数名、付き添いで来たらしい人がいる。誰も彼もしんとしていて、ただ時間ばかりが過ぎていった。 一緒に住んでいるニンゲンは今の所様子見の段階だが、悲嘆に暮れるほどの事態ではない と思う。 私が帰る時にもまだ待合室にいたあの方は今どうしているだろう。
六花亭のお菓子からお土産を選びなさいと言われると、マルセイバターサンドか六花のつゆかで迷います。でも割と六花のつゆ率高めかも。バターサンドは割と北海道フェアでも見かけるので。 ボンボンてたま〜に食べたくなるのですけれど、上等かつ色んな味が楽しめる六花のつゆはほんとうに良いお菓子だと思います。 そしてわたくしはその空き缶に薬を詰めています。ボンボニエールをピルケースにするの、なんか風情があって良くない!? という句です。
満月でございます。 月見酒というのはどの時期にやっても良いものですけれど、秋にやる月見酒がいちばんしっくり来るやも。 そういう句です。
パーリンカというのはハンガリーでつくられたフルーツブランデーである。日本ではまだマイナーな酒かもしれないがめちゃくちゃ美味い。飲んだことが無い人はぜひ一度飲んでみてほしい。 そういう句です。とにかく香りがよいのです。味もよい。酒精は強い。
筑前煮と呼ばれている煮物を我が実家では「炒り鶏」と呼ぶ。昔はキノコ類全般が苦手だったのだが、歳を取って少しずつ食べられるようになった。 椎茸は長年、それこそ本当に最近まで大の苦手だったが、「入っていれば食べる」程度には平気になった。昔は自分の椀から避けたり無理矢理飲み込んでいたので、成長を感じる。この前実家に帰った時に、母にもその様を見せてやった。 という句です。
日によって最高気温が行ったり来たりしているけれども、先月よりは秋めいてきたじゃない。雨は降ってるけどまあこんな秋の夜も良いもんだ。 おや、野良らしい黒猫が軒下に雨宿りしてるじゃないか。少しじっとりした夜だけれども気は悪くなさそうだな。暑さもだいぶマシになったものね。今年の夏はたまったもんじゃなかったでしょう。 という句です。
内陸の方の生まれであるので「烏賊干す」という季語には親近感こそ無いのだが、烏賊は好きだ。 食うのも見るのも。生イカも干しイカも焼きイカもだーいすき。それこそ「烏賊干す」ための機械が回ってるのも好き。今日の肴はイカの塩辛とイカ干し機の動画。 という句です。
普段はあまり朝食に汁物を摂らないが、実家に帰った日には、それなりにきちんとした朝定食を母がこしらえてくれることがある。味噌汁のぬくさが雨上がりの湿気った寒さの朝に沁みるわねえ。 という句です。
杯へ注ぐ手がおぼつかない。飲みすぎたからか、天気のせいからか、そんな夜である。 という句です。 酒は美味いが天気が悪い!
秋の蚊っちゅうのは「夏の名残」として現れるすこし哀れな存在のはずでしょう、お前たちはなぜ9月の半ばを過ぎてから増えて10月になった今も元気に姿を見せているのですか。 という句です。 夏が暑すぎたせいで、マジでここらでは9月半ば過ぎてから蚊をよく見かけるようになりました。
自然薯を擦りおろしてとろろを作る時、墨を磨る時の心地を思い出して少し神妙になる、という句です。 我ながら類想句オブ類想句、という感じだ。 ふと思い出したのだが、大昔に使っていたハンドルネームが「とろろ」だった。あの頃交流していた人たちとはもう一切関わりがないので、インターネットは無常なるかなと思うなどする。
旧Twitter(現X)のTLにて「寿司食べたい」と言っている人がいたので、詠んだ。 無季の破調というか、これは川柳と言った方がよいのでしょうか?川柳の方はまだまだ勉強不足です。