町工場を助けるアイデアで乗り越える漫画『ナッちゃん』

ジャンプコミックスデラックス ナッちゃん①著者 たなかじゅん、2000年1月12日第一刷、2004年10月19日 第6刷、株式会社集英所発行のコミックスです。亡き父の遺志を継ぎ、家業の鐵工所を切り盛りする元気娘、ナッちゃん! 父親譲りの職人魂で町工場の機械を直すナッちゃんは下町の太陽だ。『町工場の仕事ってほんまはカッコええねんで!』とナッちゃんが言っています。

著者は大学工学部、電子工学科出身の方で、異色な経歴を持たれる漫画家ではないかと思います。ですがさすが工学部出身ということで、現場の作業に対しての内容に技術的な内容を各章に入れ込んで説明の場を確保されて読者に説明をされているので読者側としてはわかりやすく、またナッちゃんの腕前と技術と知識に、感心するのみです。作業の内容にも詳細説明を入れることに関してはやはり読者の中にもナッちゃんと同業界におられるはずですので、納得の行くコミックに仕上がっているのではないかと思います。工学部出身著者の真髄発揮ということではないかと思います。

例えばゼネバストップ機構という仕組みを利用した内容の話しや,オルダムカップリングなどの工学部 機械工学科の授業などで教えられる内容も取り入れて漫画を構成されているあたりはさすがという感じです。
著者は最初、町工場での機械修理というマニアックな設定での漫画が受け入れられるとは思われませんでしたが、アイデアと工夫で何とかなるということはどんな仕事に対しても言えることではないかと思われています。そういう意味で普遍性を持つテーマを持った漫画であるといえます。その中で頑張るナッチャンに著者も励まされているとのことです。

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