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Talker#10 | 横山拓(路地裏GARAGE MARKET)

「旅商人珈琲焙煎所」を運営しながら、材木屋を改装した空間で毎日顔ぶれの違う小商いが集結した「路地裏GARAGE MARKET」を主催する横山さん。事前取材では「子どもたちの未来には、好きなことを活かして生きていく”小商い”という道も普通に選べる社会になっていて欲しくて、自分の生き方がそのためのきっかけになれたら嬉しいです。」とはにかみながら心の奥にある想いを教えてくれました。


Talk Timeの様子

地域を盛り上げる「路地裏GARAGE MARKET」

横山さん:実は、田島さん(Talker#9)の旦那さんは中学校の同級生なんです。同級生やその奥さんの頑張りを見ることで、自分も頑張るぞという励みになりますね。タジー(田島さんの旦那さんの仇名)は優等生でしたが、僕は高校を中退したりと過ごしていたんです。そんな自分でも、小商いが集う場所を作ることができ、それが地域を盛り上げることにつながり、このように人前で話すようなことまで出来るようになりました。今日はとても嬉しい気持ちです。
今年の11月で「路地裏GARAGE MARKET」は10周年になります。始めた当初はマーケットやマルシェというもの自体が世の中にあまりありませんでした。今日は「路地裏GARAGE MARKET」をどのように始めたかをお話したいと思います。

会場に語りかける横山さん
笑みがこぼれる参加者

旅の仲間の協力からスタート

横山さん:23歳の時に美味しい珈琲を求めて、軽トラの荷台に木造で販売ブースと居住空間を作り、車中泊しながら日本一周の旅を始めました。色々な街に行き、許可を取らずに路上で販売しては怒られたりしながら、若気の至りもあったんですね。3年くらい続けていました。そんな旅の最中に、実家でもあった材木屋の倉庫を売却する話が浮上したんです。部屋を片付けるために一時的に帰ったら、色々な思い出が詰まっていて、失うことに対してとても寂しい気持ちになったんですね。「この空間を活かして何か面白いことができないか?」と考え、旅の仲間に相談しました。
旅での経験からたくさんのアイデアが生まれ、シェアハウスやマーケット、ゲストハウス、ラジオ局など色々なコトを倉庫で行い収益化させることができるのではと考えたんです。
まずは気軽な気持ちで一回だけ「マーケット」をやってみようと、仲間たちに声をかけると、遠くからでも駆けつけそれぞれに出店してくれて、お客さんは200人以上来る大盛況でした。その時の楽しさと勢いから2回目、3回目と重ね、最終的に26歳の時に事業化することを決意し、旅を中断しました。それからDIYで倉庫の改装を重ねつつ、出店ルールの設定をするなどやり方を模索しながら「路地裏GARAGE MARKET」は今でも続いています。

住宅街にある「路地裏GARAGE MARKET」
「旅商人珈琲焙煎所」としての横山さん
クラフト感あふれる店内
階段を登るとソファー席やコワーキングスペースがあります

顔が見える関係性の心地よさ

横山さん:今では週5日のペースで開催していて、これまでに平日開催2,000回以上、日曜開催400回以上の開催となっています。そのなかには、田島さんの「有機都市計画」も出店してくれています。僕も「旅商人珈琲焙煎所」として出店しています。今日着ている洋服、靴下、下着なども出店者さんのハンドメイド作品です。マーケットは、一つ一つ作り手の気持ちまで受け取れる所が良さだと感じています。身につけたり、食べたりするなかで作り手の顔が浮かびハッピーになれる。そういう顔が見える関係性が心地よいなと思っています。
また、アルバイトに来ていた大学生が「まちづくりをしたい」という思いを持ち希望の就職ができたり、出店していた人が自分の店を持てるようになったりと、この場所で出来た仲間が羽ばたいていくことをとても誇らしく感じています。

これからの野望は?

横山さん:「路地裏ガレージマーケット」をさらに良い場所にしていきたいという想いが一番ですが、最近では企業や行政と提携するような企画のお話をいただく機会も増えています。
仲間たちと共に、いろいろなことに挑戦していきたいと思っています。

アルバイトの大学生を紹介

路地裏GARAGE MARKET
【住所】
埼玉県さいたま市中央区鈴谷7-7-3
【交通手段】
・電車の場合:JR埼京線与野本町駅西口から徒歩13分
・バスの場合:北浦和駅より「鈴谷大かや前」停留所下車 徒歩3分

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