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「まちまるごとオフィス東伊豆」をおすすめする5つの理由
こんにちは!
NPO法人ローカルデザインネットワーク(以下、LDN)の鈴木美和です。
結婚後の本名は「市川美和」ですが、東伊豆町で活動するLDNでは、故郷・東伊豆町に住んでいた頃の旧姓を使っています。
さて、わたしはいま、LDN の守屋真一くんとコンビで「まちまるごとオフィス東伊豆」の活動に携わっています。「東伊豆町は、最高のワーケーションの場である」ことを多くの人に伝えたい、実感してほしい、と熱い思いを抱いています。
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今回は、「まちまるごとオフィス東伊豆」着想の背景をお話ししたいと思います。ですが、その前に、わたしの「東伊豆愛」を聞いていただけますか?
約300人と“超帰省”した
わたしは、誕生から高校卒業まで、東伊豆町稲取の実家で過ごし、大学入学とともに東京暮らしを始めました。
ふるさとの町が大好きなわたしは、大学時代から今日まで、延べ300人を超える友人知人を「超帰省(友人や同僚を連れて帰省すること)」にお誘いしてきました。理由は、伊豆で過ごす時間は最高だ!と思っていたから。大好きな友や同僚に、ぜひ、この感動を体験して欲しかったからです。
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“まちまるごと遊び場、くらしの場”だった
子どものころ、両親はよく、わたしや妹を海や山に連れて行ってくれました。
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草原でおにぎりを食べたり、川遊びをしながらカップヌードルを食べたり。夏休みの工作用の貝殻を拾いに海へ行ったり、図工が苦手なわたしに絵を教えようと、父が写生に連れ出したり。流星群が美しい夜には、家の2階のベランダにシートを敷いて、空を見上げました。
わが家の食事の場や学びの場は、常に自然とともにありました。
そんな家庭で育ちましたから、ふつうは家の中で行われる食事や学びを、家の外で行うことに違和感がありません。
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「日常を外に連れ出す」ことで、いつものことがより楽しく、特別なものになる、と感じています。外で食べるごはんは、とびきり美味しい。こうした幼少の頃から体験が、今回の企画に繋がっています。
美しい自然や絶景の中で仕事をしたら、楽しいに違いない!
東伊豆は、首都圏から2時間程度。小旅行には程よい距離。もしかしたら、ワーケーションの聖地になるかもしれない、いや、なってほしい!というわたしの願いがこもった企画なのです。
さあ、ここから本題です。
わたしが「まちまるごと東伊豆」を企画した、5つの理由をお伝えします。
その1
「仕事はもっと自由でいい」
わたしは2019年の8月に、31年間勤めた会社を退職しマルチワーカーになりました。マルチワーカーとは、複数の仕事に同時並行的に取り組む働き方のことです。
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マルチワーカーになってからの一番の気づきは、「正直、パソコンとWi-Fiと机と椅子さえあれば、いつでもどこでも仕事ができる」ということでした。
机と椅子も、むしろ、絶対条件ではないかもしれません。ベンチがあればPCは膝の上に置けばいい。座卓があれば、椅子もいらない。
だったら、好きな場所で働けばいい。パソコンに向き合うのは、会社や家の中だけじゃなくていい。もっと自由に働こう! それが「まちまるごとオフィス東伊豆」の着想、1つ目の理由です。
その2
「気持ちいい場所で働きたくない?」
東伊豆には、海・山・空を堪能できる気持ちのいい場所がたくさんあります。
例えば、
・海の見えるシェアオフィス「EASTDOCK」
・稲取岬全景を望む絶景。通称「鳥の展望台」
・東京ドーム24個分の大草原「細野高原」
・400mの桜並木「クロスカントリーコース」
・広々とした「ツリーハウス芝生広場」
・海と空と一体になれる「インフィニティ露天風呂」
・リフレッシュに最適な「海を眺める足湯」
・ぼーっと港を眺められる「役場前ベンチ」や「堤防」・・・
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訪れた人たちが気持ちよく過ごせる快適な場所が、そこかしこに溢れています
パソコンとWi-Fiさえあれば、どこでも仕事はできる。だったら、最高に気持ちのいい場所でパソコンに向き合いたい、と思いませんか?
その3
「余暇も楽しめるリゾート地」
コロナによるリモートワークの普及で、仕事と余暇、公と私の垣根がなくなりました。
Airbnb Japan株式会社の執行役員である長田英知氏の著書「ワーケーションの教科書(株式会社KADOKAWA)」の34Pに、こう記されています。 “リモートワークが普及し、裁量労働制が採用されるようになると、仕事=パブリックと、余暇=プライベートという場所と時間の垣根がなくなります。そして一人ひとりが最もパフォーマンスを発揮できる「場所と時間の最適解(どこでいつ働くか)」を、自分でデザインする必要が出てきます”。
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東伊豆町は海と山が近く、温泉も出る観光地。宿泊施設や空き家改修のリーズナブルで快適な宿なども多く、仕事と余暇、どちらも楽しめる環境が整ってきました。最高の自然の中で仕事をして、余暇もたっぷり楽しんでほしい!それがわたしの願いです。
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その4
「クリエイティビティとQOLが向上する」
非日常の自然豊かな場所で働けば、集中力が増し、クリエイティビティが刺激され、新たな気付きや発想が得られるはず。また、新たな場所で仕事をすることで、人脈も仕事の幅も大きく広がるし、質もアップするはずです。
前述の長田英知氏の著書「ワーケーションの教科書(株式会社KADOKAWA)」では、「ワーケーションは、創造性と生産性を最大化する新しい働き方」と説いています。
また、同著作の72Pには、ドイツのローランドベルガーが2020年5月に行った調査が紹介されています。ポストコロナ社会において移動の変化が想定される10項目のうちの一つに「健康維持・QOL向上を目的とした外出・交流の増加」があります。東伊豆町なら、美しい自然に囲まれながら働くことで、心身の健康維持やQOLの向上を実現できるはずです。
その5
「最高の自然美が、心身を癒す」
東伊豆では、よく海沿いの旅館に泊まります。
滞在中はずっとカーテンを開けたまま。時の移り変わりとともに変化する、美しい空と海をずっと眺めていられるからです。
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宿にチェックインする頃、窓の外には、薄ピンクと薄い水色のそれは美しい空が一面に広がっています。だんだん夕焼け色が濃くなり、その後には、濃紺から漆黒の時間がやってきます。真っ黒な空と海。満月の日にはキラキラと輝くムーンロードが海面に煌めき、新月の日には空一面に星が輝きます。波の音に癒されながら深い眠りにつき、一日が終わります。
夜明け前になると、空は薄紫から明るい青に変わり、日の出とともに、オレンジ色のエネルギーが世界を満たします。
都会で暮らすわたしにとって、これに勝る癒し体験はありません。
旅館の窓の外に、まるで美術作品のような、美しい世界が展開されるのです。
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日本の美学者で中世哲学研究者の今道友信先生は、著書「美について(講談社現代新書 1973年6月20日刊)」で、このように書かれています。
“われわれは美しい山河を眺めただけですら、救われた思いに浸る。〜(中略)〜 美は、たしかに、挫折し苦しむことの多いわれわれに差し出された存在の光りのようにも思われるではないか。美はこのようにして、人間の希望である。”
東伊豆町には最高の自然美に触れられる場所が、たくさんあるのです。
ぜひここへ来て、心身を癒し、仕事に集中し、最高のパフォーマンスを発揮してほしい、と心から願っています。
「まちまるごと東伊豆」の課題
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今まで紹介してきた「まちまるごとオフィス東伊豆」の素晴らしさ。
しかし、今のままで十分というわけではありません。
最高のまちまるごとオフィス東伊豆にするために、いまは不足しているもの、もしくは整備が必要なもの。それは、
①移動手段の確保
②ネット環境の整備
③ワーケーション客受け入れに備えた宿泊施設側の準備 です。
「① 移動手段の確保」について。東伊豆は海と山が迫っているからこそ、美しい景色を持っていますが、逆に言えば、急な坂道が多いということ。広い範囲に点在する最高のスポットを自由に行き来するためには、移動手段の確保やモビリティの充実が必要不可欠です。
「②ネット環境の整備」は、簡単にポケットWi-Fiが借りられるしくみや、絶景スポットへのWi-Fiの整備が必要です。徳島県神山町のように、いつか細野高原や堤防にも、鳥の展望台やツリーハウス広場にも、Wi-Fi環境が整うよう願っています。
「③ワーケーション客受け入れに備えた宿泊施設側の準備」について。セキュリティの高い高速Wi-Fiや、部屋の中でも仕事ができる環境整備を、温泉旅館の皆さん、役場のみなさんとともに、進めていきたい。要は、Wi-Fi、電源、机と椅子、もしくは座卓の充実です。
観光客には嬉しいボリュームのある華やかな晩ご飯や朝食も、ワーケーション客にはトゥーマッチかもしれません。
仕事に集中できる旅のプラン作り・環境整備を、今後、宿泊施設のみなさまと相談していきます。
ぜひ、体験してほしい!
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クリアすべき課題はあるけれど、自然に恵まれた東伊豆町は、最高のワーケーションの場であることに間違いありません。
都会の決められた場所、決められたデスクに同じ時間に通い、同じメンバーの顔を見て毎日仕事をするよりも、東伊豆町の自然豊かな環境で、地元の人や文化とふれあいながら仕事をする方が、明らかにクリエイティビティは高まるはずです。
余暇を過ごすために最適な場所から、余暇を過ごす人にも、ワークと余暇の垣根なく過ごす人にも愛される場所に。
「まちまるごとオフィス東伊豆」を、ぜひ体験しにいらしてください!一緒にワーケーション、しませんか?
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