ママ達が幸せを感じられる働き方を応援したい!職の地産地消
子育てに専念する一方で、空いている時間に働きたいと願うママさんと、短時間で終わる仕事をかかえている地元の事業者とをマッチングさせる「職の地産地消」の取り組みをしていると、阿南理代さんはチャレンジ内容を語ってくれた。
様々な声を聞くことから
阿南さんは、産後の社会復帰が大変だったと自身の体験をふりかえる。仕事を見つけるためには子どもの預け先が必要だが、預け先を見つけるためには仕事が必要という問題。本当に働くまでが大変だった。
また、子どもが学校から帰って来るまでの数時間なら働けるが、そんな短時間の仕事はなかなか見つからない。働きたいけど働けない。周りのママさんの声を聞いても同じような経験をしている人がいることに気づいた。
まずは実際にママさんに話を聞こうと、子育てママ座談会やまち活サロンに参加し、子育て中のママに関する情報を集めた。
その後、社会復帰するママと地元企業とのマッチングの実現に向けて、ヒアリングシートを提出しまち活UPなかがわに参加した。面談の中でママさんの声だけではなく、雇う側である企業の声も実際に聞くことをアドバイスされた。ニーズ調査を行うために那珂川市内の企業にヒアリングをした。
ヒアリングに加え、電話やメールでの問い合わせを50〜60社行った。しかし、那珂川市の企業とはなかなかマッチングできず。前向きな企業が一社あったが、業務の一部を外部企業に委託することは難しくマッチングまでにはいたらなかった。対象として市外の企業にも目を向けるようにし、所属しているオフィスANAN.で短時間でできる業務を受け、ママさんにその仕事をしてもらう形が生まれた。
少しずつ変化が見えるように
これまで、オフィスANAN.で那珂川市外から小さな仕事を受けママさんに回すという形だったが、少しずつ変わってきている感じた。那珂川市内の福祉事業の事務所でママさんが働くことになったり、オフィスANAN.で働いていたママさんが別の会社に就職したりしている。自分の行動とともに、働く場所の選択が増え、ママたちがステップアップすることにつながっている。「オフィスANAN.で働いていたママがステップアップし、今では別の会社に就職するという変化がとても嬉しい」と笑顔で話す。
まち活サロンやまち活万博など、まち活UPなかがわのさまざまなイベントにも参加した。そこでは、見知らぬ人から声をかけてもらうこともあった。これまでの活動発信や周りの人たちからの発信があり、「職の地産地消」を広めることにつながり多くの人に知ってもらえたからだと感じた。
ひとりでも幸せになれるように、変わらない思い
「職の地産地消」を目指し活動を続けている。ママさんが短時間でできる仕事を見つけ、働くだけではなく、ママさんの幸せを一番に願っている。幸せになる近道は、自分がしたいことをすること!
「この働き方が、その第一歩になればいいな」と阿南さんは語った。
「職の地産地消」はまだ途中であるため、2025年を目標に完成させたいと話す。『10人ほどのママさんを雇うことが目標!今は在宅メインのちょこっとしたお仕事だけだけど、そのうち職場に子連れで出勤できるような形をとりたい。仕事だけではなく、子どもたちのお世話や、食堂などを混ぜ込んだ新しい形の職場を目指している。一家のような姿。』と未来の職場のイメージを思い描く。
新しい姿ではあるが、ひと昔に戻ることが今求められていると考えた。年々、災害など日本全体でもさまざまなことが起きている。みんなで助けあって、生きていくことが改めて必要であるということが投げかけられていると。みんなで助け合い、生きていくためには、江戸時代に主流であった長屋のような持ちつ持たれつの暮らしが必要だと阿南さんは語る。
自分たちではどうにもならないことでも、すぐそばにいる人に助けを求めることができるかもしれない。新たな職場の姿が実現に向かうため、ひとりでも多くの人が幸せになれるように阿南さんは一歩ずつ進んでいる。今回のインタビューを通じて、阿南さんは"またお話したい”と思わせる魅力的な方で"人を惹きつける”方だとわかった。 (まち活事務局:denden)
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