見出し画像

「管理」って「調和」です。

”まちと暮らす”に関わるあちらこちらに顔を出すまち暮らし不動産は、「不動産会社っぽくない」と言われることも。

・・・・それって褒められてる・・・んですよね?

うーん。不動産の仕事って実はあまり目立たないので、「ぽくない」ようにみえるだけかも。不動産にまつわる普段の仕事も、少しご紹介していきたいと思います。

不動産の仕事の中でも、建物管理については入居者さんの「困った!」への対応から始まるケースが多いです。なかでも、なぜか冬に増えがちな「お風呂の水が流れにくい」「トイレが詰まった」など排水の「困った!」は、現地にいって点検してみたら、お風呂に浮かべるおもちゃが排水口に詰まっていた・・なんて微笑ましいこともあれば、部屋の中だけでは解決できず建物全体に影響が及ぶこともあります。

先日、八王子天神町OMOYAでも、西棟(アパート棟)で排水管工事を行いました。別の会社さんがリフォームしたあとに当社が管理を引き継いだOMOYA西棟。築40年以上経ち、建物内部はきれいになっていたものの、共用廊下の排水桝は旧式(コンクリート製)のまま、床は手直ししながら使ってきたためかツギハギになっていました。ある日、入居者さんから排水の「困った!」の連絡があり、応急処置として排水管の洗浄作業。しかし排水枡の老朽化は思った以上に進んでおり、いよいよ旧式排水桝の交換まったなしの状況に。

排水管工事を担当するのは水道設備業者さんですが、水道屋さんの工事は通常「排水枡交換に必要な箇所のモルタルを掘削し、終わったらモルタルで埋め戻す」というところまで。それじゃあまた床がツギハギになってしまうんですよね・・・・。OMOYA西棟の共用廊下は、東棟住民玄関へのアプローチも兼ねているので、これまでずっと懸案事項だったツギハギも直すことにしました。

当社が調整役を担い、左官屋さん(壁や床を土やモルタルなどで塗って仕上げる工事担当)にも入っていただいて、工事仕様を決めていきます。オーナーさんの意向を確認しつつ、建物の今後の運営全体を考慮しながら、費用と効果(価値向上)のバランスをとっていきます。それぞれの工程がスムースに運ぶよう、業者さん同士が、いつ、どの範囲まで行うかを確認しながら、入居者さんの生活への負担が小さくなるよう工程を調整。

そんなこんなで、仕上がったOMOYA西棟の共用廊下は、こんな感じ。

建物の「管理」というと、仕事が一方的な感じがしてしまいますが、実際にはオーナーさん・入居者さん、それらがつくるコミュニティ、今後の運営の見通し、近隣や環境への配慮など、多くのファクターをバランスよく検討しながら、全体として調和の取れた施策を打っていくことが求められます。

2024.6.25 まちぐらしんぶん #013 掲載)
購読登録はこちら http://eepurl.com/hLnlc5


いいなと思ったら応援しよう!