okatteにしおぎ以前【PLAY BACK!あのときのokatte#001】
2015年4月にオープンしたokatteにしおぎは、もうすぐ10周年。まち暮らし不動産が10年を勝手に振り返る企画【PLAY BACK!あのときのokatte】。覚えていたりいなかったり、そーいえば、そういうのあったよね〜というような、他愛もない話をお送りいたします。#01回はokatteにしおぎがまだ「西荻窪プロジェクト(仮)」と呼ばれていた頃のあれこれです。
①もってけ!ガレージセール(2014.11)
2014年秋。「西荻窪プロジェクト(仮)」は運用企画のワークショップが行われていて、もうすぐ改築工事の着工という頃。この建物はもともと事業主・竹之内さんのご自宅だったということもあり、工事前の「片付け」が一大事。なんとなく勢いも大事ということになり、ワークショップに関わっていたみなさん(まだ「okatteメンバー」の仕組みは誕生しておらず、当時は「なんか面白そうだなとおもって集まっていた人」。)と一緒にガレージセールをしました。
②大黒柱を買いに行く!(2014.11)
okatteにしおぎの増改築工事では、なるべく「東京の木」を使うことにしていました。部材によっては関東圏の木だったりしますが、ほぼほぼ国産材でできています。(この辺りのお話は、okatteの設計をお願いしたビオフォルム環境デザイン室山田さんのインタビューなどをご参照)
え?東京の木ってどういうこと?そんなのどこにあるの?と思った方。はい。あります。意外とあります。こちらです。ドン!
お伺いしたのは、浜中材木店さん。木を切り倒す様子や製材所も見学させていただきました。「自分が食べるものの産地」を見たことがある人は多いかもしれませんが、「自分が住む家の材料がどこでどのように作られているか」を見たことがある人は少ないかも。
今は外国産の木材が使われることの多い日本の住宅ですが、「育てて・切って・乾かして・製材して・運ぶ」のトータルの環境負荷や防疫、防虫剤の低減などを考えたら、地産地消のほうが合理的。植林された山を管理して維持することは、災害防止や水資源の保護にもつながる。植林された樹木の量と木材生産(需要)が釣り合わず、古木の針葉樹が増えて花粉がいっぱい飛んでいます。使ったほうがいいんです。なにより、日本の風土で育った木は、日本の風土に馴染みやすい。風土に馴染む家は気持ち良い。
okatteは、多様な人が心地よく居ることができるよう、素材も丁寧に選んでいるんです。
なお、前出の「ガレージセール」の売り上げが思ったよりあったので、okatteの大黒柱につかう材木はだいぶ奮発(ふんぱつ)して、太い材が使われたということですよ。
ちなみに、okatteの既存建物と増築部分の間にある、この柱。「大黒柱」と呼ばれているものの、屋根を支える本来の大黒柱の役割は持っておりません。しかし、okatteのキッチン・ダイニング・板の間・畳スペースの真ん中にどっしりとあり、安心感を与えてくれているように思います。