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「どうする?うちのことすごろく」が、とても令和っぽい件について(解説コラム#002)

まち暮らし不動産が企画製作した「どうする?うちのことすごろく」。製作に至った経緯やおすすめポイント、内容の解説など連載していきたいと思います。

遊び方は一般的なすごろくと同じ。サイコロを振り、マスに書かれた指示に従ってコマを進めるわけですが、止まったマスに【+1】などの表記があったらポイントをゲット。勝負はゴールの到着順ではなく、ポイントの合計で決まります。あ、人生ゲームみたいね!と思った方、ご明察。ただ、人生ゲームは貯めていくのが概ね「お金」なのですが、このすごろくでは「希望がわく」とか「思い出話には花が咲く」とか、「支えてくれる人や相談先が増える」などという、お金だけでは得られないプライスレスなマスに止まるとポイントがゲットできるようになっています。令和っぽい!

ポイントをゲットしながら進みます

いろいろなルートを通りつつ、各プレーヤーはゴールの直前、「家を活用してやってみたいのはどれ?」「家族の意見がまとまりそうなのはどれ?」を選んでからゴールするのですが、それまでにゲットしているポイント数によって、選べる選択肢が広がります。たとえば、ただ「賃貸住宅にして貸す」なら3ポイントあれば選べますが、「家の一部をカフェにしたい」とか「シェアハウスにしたい」「地域の居場所につかってほしい」とかを選ぶには、ポイントをたくさんゲットしている必要があります。ゴール到着順でゲットできる追加ポイントもあわせて総ポイントで最終順位が決まる仕組み。プライスレスなものを増やした方が、選択肢も増えていくのは現実も同じです。このあたりは次回以降のコラムで。

ポイントを増やしたい場合は一度だけ【え?うちが空き家に?】に戻れる

全体の構成

今回は、すごろくの全体構成を眺めてみましょう。登場人物はこんなかんじ。

なんとなく杉並区にありそうなケース・・・??

<ゲーム序盤>
すごろくの主人公である姉弟(39歳と32歳)の「おばあちゃんち」にあたる家。近くに住んでいる母が定期的に祖母の様子を見に行っているものの、今後どうするかをちょっと心配しています。ゲーム序盤は【庭木が飛び出しているとお隣から苦情を受ける】【祖母が2階の部屋を使わなくなった】など”実家あるある”や、【うちの家族は仲がいいから相続とかモメないでしょ】【家を人に貸す時どうする?とネットで検索】のようなマスが続き、まだまだ余裕のご様子。途中、空き家セミナーを発見して参加してみたり、okatteにしおぎの見学会にいってみたりしてポイントをゲットしつつ進みます。

スタートから序盤は「実家あるある」。

あたふたゾーン
途中、姉弟の【母の病気が判明。長期入院することに】のマスを踏んでしまうと事態は急変!まだまだ先だと思っていた「うちのこと」の現実に直面する《あたふたゾーン》に飛び込んでしまいます。脱出できるマスが1つだけのしんどい状況がグルグルと続くので、できれば避けたいところ・・・。

備えがないまま家が空き家状態になる「あたふたゾーン」。地獄みがつよい。

え?うちが空き家に?
【母が入院】のマスを運良く避けられても、結局祖母はいよいよ【叔母(母の妹)と同居することに】。家財もそのままの「おばあちゃんち」を、このままにしておくわけにもいかない。
とりあえず建物の調査をしたが、すこしでも見通しを立てておきたいところ。
さて、ここからはルートが大きく2つに分かれます。ひとつは《やれることからやってみる》ルート、もう一つは《まずは家族と相談》ルート。ここはサイコロを振って決まります。

だいたいのひとは、「うちは空き家ではない」と思ってるんですよね。

やれることからやってみるルート
使えるかな?貸せるかな?を考えるなら、もちろん家族との相談は必要なのですが、【案ずるより産むがやすし。見通しを立てるには使うが早し!】。家財を片付けて【ガレージセール】をやってみたり、【いい家だな〜としみじみ】してみたり。一気に全体をリフォームして貸しても良さそうだけれど、【家を活用するにもいろいろな方法があるみたい】。《やれることからやってみる》のルートはさらに《家の一部を貸す》《リフォームせずに貸してみる》の2つに分かれます。

《家の一部を貸す》ルートは、【まちの居場所づくりをしている人に会う】【地域の人も誘って使い方のアイディア会議】、試しに【流しそうめんをやった】など、家を一緒に使いあっていく仲間が地域で増えていく、ポイントがザクザク貯まるルートです。家の一部を貸すだけでも、結構いろいろできるのね!令和っぽい!そして、まち暮らし不動産っぽい!(笑)

《リフォームせずに貸してみる》のルートに進むと、【タンスからバブル時代のスーツを発見。姉がテンション爆上がり】【借りてくれる人が現れる家に残したものはフリマアプリで売るらしい】など、さらに令和っぽい!展開でアツい。

もちろん、状況によってはサクサクとリフォームして貸す選択もあり。まち暮らし不動産がリフォームプランを提案して一気にゴール直前までワープするルートも。

なにげにいいリフォームプランを提案しているツバメ氏。できる子!

まずは家族と相談ルート
一方、【うちが空き家に?】と思ったら、多くのケースでは、まずは家族と相談すると思います。しかし意外にイバラのルート。父は【不動産のことはわからないと言い出す】し、弟は【家の活用計画を急に家族に発表】して大暴走!するし、【自分がこんなに考えているのにわかってもらえない・・・】と凹むなど、「うちのこと」を家族だけで話し合う時の大変さもあり。【家族の話し合いに、まち暮らし不動産に来てもらう】【うちのことすごろくで改めて遊んでみた】など、まち暮らし不動産も随時サポートしているのですが、実際には本当に、《やれることからやってみる》に行くのが早いですよ。行動しながら話し合いをする方が、煮詰まらずに済みますし。

プレイしてみると、何度も【STARTに戻る】人もいれば、《やれることからやってみる》にぐんぐん進む人も。ただ、なんとなく、参加プレーヤーの性格や考えをなぞるような、「その人らしい」ルートに進んでしまうところが不思議なところです・・・。みなさんも体験してみませんか。


「どうする?うちのことすごろく」は、まち暮らし不動産の通販サイトNORISHIRO STOREで販売しているほか、セミナーでの体験会も予定。個別にゲーム会のご相談もお受けしています。




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