「映画」カモンカモン
映画「カモンカモン」を観てきました。
アメリカの各地で子供にインタビューをするラジオジャーナリストが、妹の子供の面倒をみることになり、
ぶつかり合い、打ち解けて、少しづつ相手を理解し、認め合い、
子供のもつ可能性と、大人も気づかないくらい絶望を受け入れる強さと
子供も気づかないくらい、大人は不十分だということを
静かに、深く、沁みこんでいくように、伝えるようなお話です。
本篇で、主演のホアキン・フェニックスが読み聞かせるお話。
「星の子供」という、アメリカの絵本の一節だそうです。
わたしなりの訳です。
地球という星に行くためには
人間の子供として産まれなくてはなりません。
まず最初に、新しいからだの動かし方を覚えます。
腕や足を動かし、歩き方、そして走ることを学びます。
手を使ったり、音を立てたり、言葉を作ったり。
多くのことを学び、多くのことを感じます。
悲しみ、喜び、失望、そして驚き。
いつしか成長して、旅に出たり、仕事をしたりして
何年もかけて、理解しようとするでしょう。
幸せとは、悲しみとは、豊かさとは。常に変化するその人生について。
そして地球を去り、星へ還る日がきたら
きっと、お別れがつらくなっているでしょう。
この、奇妙で美しい世界との。
泣いてるの?
泣いてないよ。
泣いてるんでしょ?
大人だって、わからない。
大人だって、迷うもの。
大人だって、訳も分からず泣いたっていい。
だからきっと、人生は愛おしいんだね。