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子どもの気持ち

数カ月ぶりに娘に会うことができた。

私の身長と変わらない娘。久しぶり見たマスク越しの表情は、小さいころ変わらない笑顔で、私の目の前に現れた。「ママ!元気?」娘の顔を見ただけで私は喉の奥が熱くなった。

娘は、不登校になってから勉強に付いていけず、一度復学をしたが再度不登校になってしまっていた。

現在、施設に保護されてから、中学1年生からの勉強をこつこつ教えてもらい、中学生の勉強内容に追いついたみたいだ。

「ママ!テストめっちゃ良い点数が取れたんだよ!」と笑顔で報告してくれた。そして「施設や学校がとても楽しい!面白い先生がいてね!!」と娘は饒舌に喋り続けていた。

その日私は、娘が以前行きたいと言っていた学校の詳細をプリントアウトして持参していた。それを娘に手渡すと、娘は自分が持っていた他の学校の情報が載ったものを私に渡し「ウチここに行きたい!」そうはっきり私に伝えた。

娘は行きたいと言った学校は、まぁまぁ勉強ができないと入れない高校。しかも全日制。一瞬不安はよぎったが、この学校で〇〇を勉強したいから、ウチ勉強頑張っている!と言われたら反対する訳にはいかない。

本来なら、親権者である父親の承諾がなく、母親である私に合わせるのはダメなんだという。とはいえ娘は私に会いたがっていたので、代理人の配慮により、少しだけ会うことができたのだ。

ほんの、ほんの15分程度だっただろうか。
子どもが別室へ呼び戻された後、私の代理人がつぶやいた。

「子どもが母親に会いたいと言っているのを、親権者の権利がないだけで拒否する裁判所の意向は理解しがたい」

普段、笑顔の代理人だが、その時だけは静かな怒りさえ感じた。

法律とは、誰を何を守るものなのか。

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