秋の風景を求めて @白川村
愛知県に住む友人と岐阜県内を歩くということで、せっかくなので、白川郷へ行くことにした。
道中、車窓から見える山々と川に、友人は感動していた。家の近くに山はないし、こんなにも川は綺麗じゃない、と。
岐阜県はやっぱいいね〜という彼女のつぶやきを聞いて、私も岐阜県ってやっぱいいよな〜と改めて実感した。
到着して外に出ると、半袖半ズボンではもう肌寒いような、風が吹いていた。
稲穂が頭を垂れ、蕎麦の小さな白い花が畑一面に咲き、すすきがさらさらと風に揺れている。秋だ。秋がやってきた。季節の変わり目に見る景色の変化に心躍る。
2度目の白川郷。今回印象的だったのは、集落へ行く前に入った、道の駅の展示室。
合掌造りができるまでのドキュメンタリー映像が流れていた。帰り際ふいにそれが目に入り、見始めたら目が釘付けになってしまった。
石をおく、みんなで民謡をうたいながら強く石をたたき固定する。いろはにほへとと数字で割り振られた柱の番付表をもとに柱を立てていく。さまざまな仕口を加工して、文字通り組んでいく。そして合掌を立てていく。ネソという木を練って柔らかくし、それを使って、木と木を結束させる。カヤを敷き詰めて叩いて編んで固定させていくー。
途方もない作業であることがその長い映像から伝わってきて、とても感動した。
大切なことを知らないまま、過ぎ去る人にはなりたくないなと感じ、ほんものの白川郷を見るより先にここへ来て良かったと思った。
野外博物館 合掌造り民家園 には今回は行けなかったのでまた次行く時に訪れたい。