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デマについての話 情報リテラシー論第15回

SNSの時代とデマ

SNSが普及した現代、デマに騙されてしまうという話をよく聞きますよね。情報が判別できないほど溢れ、一人一人の情報を拡散する力も高まっているこの時代だからこそ深刻化している問題でしょう。

デマ情報のリアリティ向上

2022年9月末、デマ情報に関するこんな騒動がありました。

読売新聞オンライン 台風被害デマ画像、投稿者後悔「だまされたら面白いなと軽い気持ちだった」…無料AIで作成

台風被害のデマ画像が拡散された事件です。この拡散をもたらしたのは、なんといっても生成AIの画像が大きな要因でしょう。細かな部分を見ると、水の流れなど不自然な点があるものの確かなリアリティを帯びており、パッと見ただけでは騙されてしまいそうな仕上がりです。このように、画像を生成する技術の向上によってデマ情報が以前よりもリアルで悪質なものとなってしまっているのです。ディープフェイクや合成音声など、現在では高クオリティなフェイク映像も作れるようになっており、事態はとても深刻化しています。
とはいうものの、騙されてしまう人間自体にも問題があります。流れてきた情報を鵜呑みにしてしまう人間は、これからの時代正しい情報を得ることができなくなってしまうでしょう。

コロナ禍とデマ

コロナ禍において、デマ情報が何度も問題になりましたね。特に、コロナウイルスに関係のない、トイレットペーパーの買い占めは大きな騒ぎになりました。故にコロナ禍は、我々の情報に対する姿勢を見直すきっかけとなったのではないでしょうか。

東京くらしねっと 身近にあるフェイクニュース、誰もがだまされる!? 
山口真一

この記事ではデマ、フェイクニュースについての注意を呼びかけています。SNSのみならず他のメッセージアプリや日常の会話などでも、ある程度真実の混ざった、不安をあおるようなネガティブな情報は拡散しやすいという特徴が指摘され、また我々自身も情報の真偽を判断する能力を過信しているという、デマ拡散の根本的な要因を明らかにしています。
インターネットによって誰でも情報を発信できるようになったこの時代、伝わってきた情報を自分の感情だけで判断せず、自らの知識と照合したり、複数の情報源や信頼できる機関の発信情報を確認したりと、情報を扱う前の段階を充実させること。これこそが、自分が正しい知識を得て、社会に不要な混乱を引き起こさないために必要なポイントなのだろうと改めて強く感じます。

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