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特別なスキルがない帯同駐妻(DP)がLOC起業を目指してみる話②~自力でLOC取得する方法(2024年4月現在, 私の場合)~

※素人の私がLOC取得した実体験ベースで書いた記事ですので、内容は保証できませんので、あくまで参考程度にしていただくようお願いします


LOC申請可能な対象は?

2021年5月21日に施行されたLOC関連の規則の改定では、下記のACRA (シンガポールの会計企業規制庁) に下記で登録されているビジネスオーナーはLOCを申請可能という規定となったようです。

個人事業 (Sole proprietorship) のオーナー
②パートナーシップ (Partnership) のパートナー
③株式会社 (Company Director) の30%以上の株主

②や③に当てはまる人はおそらくスキルがあって仕事のあてもあるような人だと思いますので、ノースキルで始めるのであれば、①のSole Proprietorshipが対象になるかと思います。実際に私もこのスキームで申請しました。

LOCを申請できるのは、18歳以上のシンガポール人、PR保持者、FIN番号(長期滞在ビザ)保持者が申請可能です。EPおよびS-passは副業できないので、文字通りの解釈であればDPが対象になるかと思います。ただし、FIN番号保持者に関しては関係政府MOM/ICAへ事前確認が必要とのことなので、不安な人はMOM/ICAに確認することをオススメします。
(私自身は実際のところ確認しておりません。。ただ、MOMに事前申請・本申請で2回もMOMに確認されるので、ダメならそこではねられるのではとも思いつつ、、。)


さらにDPの方は、LOCの期限が1年 or DPの期限の短い方となり、2年目以降の更新時には国民かPRを月収1400ドル以上で雇う必要があります
(素人にはなかなか厳しい条件。。)


LOCはビジネスの立ち上げ期間だけ甘々な条件でビジネスさせてやるぜ!その代わりビジネスが育ったらローカルを雇ってくれ!
というシンガポール政府の思惑があるかと思いますので、これは致し方なし。
ですので、1年以内に事業をでっかくしてやるぜ!!という気概のある人か、配偶者の任期が残り1年となった人におすすめのスキームとなります。
(もちろん1年限定で、更新時にはビジネスを畳むというのもアリです。)

⓪事前準備

ACRAへの登録、MOMへのLOC申請を実施する前に、登録・申請に必要ないくつかの情報を入手する必要があります。

(1) 登録用メールアドレスの取得
メールアドレスは今個人でお使いのgmail等のフリーメールでも構いません。ただ、ACRAやMOM等から見逃してはいけないメールが届く可能性があるので、もし今お使いのメールボックスがメルマガだらけで埋もれてしまいメールをよく見落とす私のようなタイプの人間は、新しい専用メールアドレスを取得するのもよいかと思います。

(2) ACRA等への住所登録のための住所の取得
ACRAへ個人事業を登録する際に、ビジネス登記の住所登録が必要です。もちろんお住まいの住所でもよいですが、その場合は持ち家でない限りオーナーにビジネス登記用の住所として登録してよいか確認が必要です。私の場合、住んでいるコンドが夫名義なので、夫の会社にバレるのを回避するためにバーチャルオフィスをレンタルしています。
バーチャルオフィスはオフィスの登録住所の提供、私書箱のような機能を持っており、政府機関や取引先からの手紙や荷物を代わりに受け取ってくれたり、プランによっては転送してくれるものもあります。
安いプランであれば、月数ドルからあるので、どうしても自宅をオフィスにできない理由がある方は活用見てください (リンクはご参考まで)。

(3) Singpassの登録
最近は大体皆さんお持ちなのでは?と思いますが、シンガポールのマイナンバーアプリのようなものです。ACRA等で申請する際に個人の認証に必要なので、もし未登録の場合は先に登録しておくことをオススメします。

①ACRAへの屋号の登録

まず、ご自身の個人事業の屋号を決めて登録します。登録する屋号が既に登録済でないかを、下記のACRAのページで検索して事前に確認しておくことをオススメします。屋号は、単純な名前のみで株式会社の末尾 (PTE LTD) 等はつけられないのでご注意を。

屋号が登録済みでなければ、下記のサイトで屋号を登録します。

上記の赤枠で囲った"Application for a New Business Name"をクリック。"For individual"を選択しSingapassでの認証後、屋号を登録します。
ちなみに登録に15ドルかかり、120日間屋号をキープできるので、期限が切れる前に次のステップの個人事業の登録が必要です。
登録後すぐに下記のような屋号とTransaction no.と期限が書かれたメールが来ます。

②ACRAへの個人事業の登録

次に、個人事業の登録をします。先ほどのBizfile+の同じページの"Application to Register Person(s) and Business Name"をクリック。

登録する内容は、下記の通り。事業内容は二つまで登録できます。

・屋号
・個人情報 (名前、FIN No.、国籍、誕生日、電話番号、居住住所)
・ビジネス登記の住所
・開始日 
・メインの活動項目およびその詳細
・サブの活動項目およびその詳細


事業登録費用は、100ドル (1年)、160ドル (3年)、更新費用30ドル。更新要件を満たす自信がない私のような場合は、ひとまず1年で様子を見ることをオススメします。

登録後すぐに、事業名、UEN (登記番号のようなもの)、Transaction no.を含む下記のようなメールが来ます。

さらに、2週間以内 (といいつつ私は即日) に、下記のような正式なビジネスプロファイルをダウンロードしてくださいというメールが来るので、Bizfile+のサイトで期限までにダウンロードして、大切に保管してください。

③LOC発行のための事前申請

LOCの発行には、まずMOMへの事前申請が必要です。申請のための事前申請ってなんやねんって話ですが、下記のフォームにアクセスし下記の必要事項を入力します。

・個人情報 (名前、FIN no.、メールアドレス、電話番号)
・屋号、UEN (ACRAから付与されたもの)
・ビジネスの内容 (ACRAへの登録と整合性が必要だと思われる。)

上記申請後、下記のような登録確認メールが来ます。

申請から1週間以内 (私の場合は6日) に、下記のような承認メールが来ます。

④Corppassへの登録

Corppassとは、税務申告やビザ申請等、会社のほぼ全ての政府関連申請ができるポータルサイトです。自分のLOC発行の申請をする際にも必要なので、下記リンクより事前に登録が必要です。"Register as a Corppass Admin"から登録を進めます。ここでも認証にSingpassが必要です。

登録項目は、上記でも出たようなものばかりなので特筆すべきところはありません。登録後すぐに下記のようなメールが来ます。

その後、Corppassにログインし、LOC申請に必要な項目を使えるようにする作業と、管理者 (Admin)を指名する必要があります (めちゃややこしい)。

上記e-Serviceの中から、まず左のSelect Entity's e-Serviseで一覧からEmployment Pass (EP) eServicemyMOM portalの機能を選択して使えるように登録します。さらに真ん中のAssign selected e-Serviceにて、自分を管理者 (Admin)として、上記の機能を自分が使えるように指定します。

⑤LOC発行のためのEP Onlineのアクセス権取得

ようやく本申請といきたいところですが、自力ですべて完結するためには、LOC発行申請のためのシステムへのアクセス権の取得が必要となります。これが結構面倒なので、急ぎで発行が必要な場合等は代行業者に依頼した方がよいかもしれません (500ドルほどでできると見たことがあります)。私のように時間があり、収入のあてがなく節約したい方はこのステップも自力でやってみましょう。
ちなみに、この部分はどこの説明にも載っていなかったので、なかなか見つけるのに苦労しました。。

下記フォームにて、DPがLOC申請するためのEP onlineへのアクセス権の登録申請をします。申請時に必要な情報は下記の通りです。

・個人情報 (名前、FIN No., 電話番号、メールアドレス)
・屋号
・ACRA Bizfile (上記ACRAでもらったビジネスプロファイルのpdf)
・役職名
・オフィスの電話番号 (固定電話の番号が必要な模様)
・UEN

上記申請後すぐに、下記のような登録内容の確認メールが来ます。

2週間以内に下記のような承認メールが来ます。

⑥LOC発行の申請

ようやくLOC発行申請です、、長い。。下記myMOM portalにアクセス。

上部のWork Passesを押し、Quick Menuを選択。

下記のようにApply for a passを選択すると自分の屋号が表示されるので、
For this passにてLetter of Conscentを選択。

下記画面が出てくるので、指示に従って埋めていきます。
正直ここを細かく説明するとすごい量になるので、また別の機会に。

申請完了メールが来た後、3週間以内 (私の場合は3日くらい) に結果が出ます。添付として、一応雇用しているという体なので、オーナー用と外国人 (従業員) 用として2つのLOCが添付されてきます。これでようやく発行は終了です。

まとめ

  • 全部でかかる費用は115ドル min.

  • 期間は私の場合約1ヶ月、2ヶ月maxくらいで見てるといいかも。

  • とりあえず結構面倒。急いでるorお金があるなら業者に頼むほうがよいかも。笑

ざっくりまとめるとこんな感じ。
また細かいところで抜けてるところは追加するか、別記事にてご紹介したあと思います。

ここまで読んでくれた根気強い方ありがとうございます!!笑

さらに細かいところの補足記入例については、下記にて説明しております。

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まちゃ@シンガポール自営駐在妻
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