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0-1歳児の教育:シンガポールのローカルプリスクールに通わせてみた ~シンガポールのローカルプリスクールの概要と基本的な選び方~
娘がPreschool(Infant Care)に通っている筆者の実体験をもとにした連載です。一部の記事には実名が含まれているため、プライバシー保護の観点から有料記事とする予定です。あくまで一保護者としての意見であり、すべての人に共通する意見ではないことをご了承ください。
シンガポールのプリスクール選び:どこから始めるべき?
シンガポールで子育てをする親がまず直面する大きな課題の一つは、「子どもに最適なプリスクールをどうやって選ぶか」ということです。特に0~1歳児を持つ親にとって、数ある選択肢の中からどの施設が最適なのかを判断するのは簡単ではありません。日本とシンガポールの教育システムの違いがさらに悩みを深める要因になっています。
この記事を読むことで、以下の疑問が解決します:
シンガポールのプリスクールにはどんな種類があるの?
ローカルプリスクールの特徴や対象年齢は?
自分の子どもに合ったプリスクールを選ぶポイントは?
「LifeSG」アプリを活用して情報を収集する方法とは?
この記事では、私自身の経験をもとに、シンガポールのローカルプリスクールの種類や特徴、選び方のポイントをわかりやすくご紹介します。特に初めてプリスクール選びに取り組む方や、シンガポールの教育環境に関心のある方に向けて、具体的で役立つ情報をお届けします。
また、シンガポールでの出産育児事情については、以前の記事でも詳しく触れていますので、こちらもぜひご覧ください。
シンガポールのローカルプリスクールの種類と特徴
シンガポールには多くのプリスクールがあり、その種類も豊富です。外国人家庭にとって選択肢が多く、特に「ローカルプリスクール」と「インターナショナルプリスクール」に分けられる中で、私はローカルプリスクールを選びました。
ローカルプリスクールの中には、以下のような種類があります:
Public kindergarten:MOE(教育省)が運営し、シンガポール国民と永住権保有者(PR)向け。
Anchor operator/Partner operator:政府補助が出ている、民間運営の国民とPR向けのプリスクール。
Child care center:18ヶ月(一部施設では2ヶ月)から受け入れ可能で、保育と教育を兼ね備えた施設。外国人も利用可能。
Private kindergarten:MOE管理下で、ローカルの教育基準に基づく私立幼稚園。外国人も利用可能。
Alternative kindergarten:モンテッソーリなど、先進的な教育法をベースにした幼稚園。外国人も利用可能。
以下は、上記の各種プレスクールについて管轄や対象年齢などの各種情報をわかりやすく表にしたものです。MOEが教育省、日本でいうところの文科省のようなものなので、MOE管轄のプリスクールは幼稚園、ECDA (Early Childhood Development Agency) 管轄のプリスクールは保育園寄りのようなイメージかと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1730082205-sDxH5oXmGPqTrugMaZzOAljE.png?width=1200)
ざっくりとした理解で構わないので、これらの選択肢を把握することで、どのタイプのプリスクールが自分の子どもに合っているかを絞り込むことができます。特に、「Child Care Center」や「Private Kindergarten」などは外国人も利用でき、駐在員家庭にとって適切な選択肢となります。
※詳しい情報については、シンガポールのプレスクールガイド(例:Sassy Mama)や政府の公式サイト(MOE、ECDA)をご参照ください。
年齢別に見たプリスクールのクラス分け
シンガポールのローカルプリスクールでは、子どもの年齢や発達段階に合わせたクラス分けが行われています。乳児から6歳までの子どもたちが、それぞれの成長に応じたプログラムを受けられるよう工夫されています。以下にクラスごとの特徴を詳しくご紹介します。
Infant Care (0~18カ月)
乳児期のクラスで、言語や感覚的な刺激を豊富に取り入れたプログラムが提供されます。このクラスは初めて集団生活を経験する場であり、安心安全な環境の中で社会性や感覚を育むことを重視しています。
Playgroup (18カ月~2歳)
幼児期への過渡期にあたるクラスで、遊びを通じて自己表現や社会性を育てるプログラムが中心です。子どもたちはこの時期、周囲との関わりを通じて自分の世界を広げ始めます。
Pre-Nursery (3~4歳)
幼児期に向けた準備段階として、基本的な学習や遊びを通じて成長を促すクラスです。文字や数に親しむ活動が取り入れられ、友達と協力しながら学ぶ力が育まれます。
Nursery (4~5歳)
言語や数学の基礎を学びながら、より高度な社会的スキルを身につけるクラスです。子どもたちはこの段階で自立心が芽生え、小学校への準備が本格化します。
Kindergarten 1 & 2 (5~6歳)
小学校入学を見据えた最終段階のクラスで、学力の基礎だけでなく、自立心や責任感を育てる教育が行われます。グループ活動やプロジェクト学習を通じて、自己表現力や問題解決能力を伸ばします。
このように、シンガポールのプリスクールは年齢ごとに適切な教育環境を提供しており、子どもの成長をサポートする仕組みが整っています。
Early Childhood Development Agency(ECDA)のフレームワーク
シンガポールのプリスクールは、政府機関であるEarly Childhood Development Agency(ECDA)が提唱する「Early Years Development Framework」に基づいて運営されています。このフレームワークは、特に低年齢児の発達をしっかり支援するための基準となっており、それぞれの年齢に応じた適切な教育とケアが提供されています。こうしたしっかりとした基準に基づく環境が整っていることは、親としてとても安心できるポイントですね。
プリスクール選びのポイント:家族に合った選択をするために
シンガポールでプリスクールを選ぶ際は、家族のライフスタイルやお子様の年齢、そして家庭の教育方針に合った施設を見つけることが大切です。ここでは、選び方のポイントをわかりやすくまとめました。
1. 預けたい時間を決める:短時間か長時間か?
まずは、ご家族のニーズに応じて「どのくらいの時間預けたいのか」を考えてみましょう。
短時間でもOKの場合
教育を重視し、短時間で十分であれば、幼稚園に近いスタイルのKindergartenがおすすめです。長時間のケアが必要な場合
ご両親が共働きで長時間の預かりが必要であれば、日本の保育園に近いChildcare Centerを選ぶのが良いでしょう。2歳までのお子様であれば、Childcare Center(Infant Careを含む)がほぼ唯一の選択肢になります。
2. 通いやすさと費用のバランスを考える
毎日の通学がストレスにならないよう、自宅からの距離と学費のバランスを検討しましょう。特に低年齢向けのクラスでは教育内容に大きな差を感じることは少ないと個人的には感じるので、通いやすさを重視するのも賢い選択です。
Tip: 学費については、国民・永住者であれば政府の助成金を利用できる場合もあるので、各施設で確認してみるのがおすすめです!
3. 教育方針やプログラム内容を比較する
お子様がどのような環境で学び、成長するかはとても大切です。プリスクールによっては、学習重視のプログラムだけでなく、社会性や感受性を育む教育に力を入れている施設もあります。家庭で大切にしている価値観や教育方針に合った施設を見つけると、お子様もより充実した時間を過ごせるかと思います。
< おすすめの比較ポイント >
1. 教育カリキュラム
教育プログラムの内容はプリスクールごとに若干異なります。例えば、工作に力を入れている学校では、創造力を育むためにさまざまな素材を使って遊びながら学べます。また、語学教育に力を入れている施設では、英語だけでなく中国語や日本語を学べるところもあります。ご家庭の教育方針に合ったプログラムがあるかどうかを確認しましょう。
2. 先生と子どもの比率
シンガポールのプリスクールは、法律で最低限の先生と子どもの比率が決まっています。しかし、施設によってはこの比率が手厚く設定されており、先生一人一人がより細やかなサポートを提供できます。小さな子どもが多いため、十分なサポートが受けられる環境かどうかは非常に重要です。
3. 日本人の比率
プリスクールの中には、日本人が多く通っている施設もあります。もちろん、同じ日本語を話すお友達がいることは安心材料ですが、あまりに日本人ばかりだと、ローカル文化や言語を学べる機会が減ってしまうことがあります。現地の文化や言語に触れる貴重な機会を逃さないためにも、日本人の比率にも気を配りましょう。
4. 施設内の雰囲気
施設の雰囲気も大切な要素です。お子様が毎日楽しく過ごすためには、広い遊びスペースが中にも外にもあることが理想です。屋内遊具やお庭での活動が充実しているか、また、クラスのレイアウトが開放的で安心できる環境かも確認ポイントです。
5. 食事内容
シンガポールのプリスクールでは、食事が提供されることが多いですが、食事内容については施設によって差があります。日本と比べると、シンガポールでは簡素な食事が多くなることもありますので、お子様の健康に合った食事が提供されるかどうかは事前に確認しておきましょう。アレルギー対応や栄養バランスについてもチェックすることをおすすめします。
お子様の将来の基盤を築く大切なステップとなるプリスクール選び。ご家庭にぴったりの施設を見つけて、安心して通わせられる環境を整えていきましょう!
「LifeSG」アプリを活用しよう
プリスクール選びを効率化するために、最近では「LifeSG」という便利なアプリが登場しています。このアプリを使えば、自宅周辺のプリスクールの情報を簡単に検索できます。
アプリの特徴
近隣のプリスクールの所在地や概要を一覧で確認可能。
ご自分のステータス (PR, EPなど) に応じた費用情報や空き情報を確認可能。
政府が提供する公式アプリなので、信頼性の高い情報を得ることができます。プリスクール選びの最初の一歩として、ぜひ「LifeSG」を試してみてください。
まとめ
シンガポールのローカルプリスクールは、外国人家庭にとっても魅力的な選択肢が多く、教育内容や施設の充実度に驚かされることが多いです。プリスクール選びは、年齢に合ったクラスや預ける時間を基本に、通いやすさや費用を考慮しながら慎重に選びましょう。私自身、娘がこの環境で成長していく様子を見るのが楽しみです。シンガポールでのプリスクール選びに悩んでいる方々にとって、この記事が参考になれば嬉しいです。
次回の連載では、実際のプリスクール選びや、通わせているプリスクールの詳細、具体的な教育内容についてさらに掘り下げてご紹介しますので、ぜひお楽しみに!
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