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シンガポールのコンドミニアム選び完全ガイド①:コンドミニアムの概要からエリア選びまで

シンガポールに引っ越す際に最初にぶつかる大きな壁の一つが住まい探しです。「どのエリアが住みやすいのか?」「予算内で理想の物件を見つけられるのか?」など、初めての海外赴任や引っ越しの場合、特に不安や疑問がつきものです。中でも「コンドミニアム」の選択は、快適な生活を支える重要なステップ。豊富な施設、セキュリティ、便利な立地など、選び方を誤ると、後々後悔することもあります。

私自身、シンガポールでの住まい探しを何度も経験してきました。最初は情報が少なく、適切な物件を見つけるのに苦労しましたが、時を経て効率よく希望に合った物件を見つけるコツを学びました。この経験を基に、これからシンガポールで住まいを探す方々に向けて、コンドミニアム市場の基本や選び方のポイントをお伝えします。

この記事は2部構成で、今回は「コンドミニアム市場の概要」をご紹介します。次回の後編では、実際に物件を選ぶ際の具体的なポイントを詳しく解説します。これから住まい探しを始めるあなたにとって、役立つ情報が満載ですので、ぜひ最後までお付き合いください。

この記事を読んで得られること:

  • シンガポールのコンドミニアムの基本情報と特徴を理解できる

  • コンドミニアム市場の家賃相場やエリアごとの傾向を把握できる

  • 家賃の相場や設備による価格帯の違いについて学べる

  • 自分のライフスタイルや家族構成に合ったエリア選びのヒントが得られる

  • シンガポールでの住まい探しにおいて注意すべきポイントを理解できる

これらの情報を元に、シンガポールでの住まい探しをよりスムーズに進めるための基盤を作ることができます。

それでは、あなたに最適な住まいを見つけるための第一歩を踏み出しましょう!

1. コンドミニアムとは?

シンガポールで「コンドミニアム(Condominium)」は、プライベートアパートメントの一種で、一般的に日本の高級マンションに相当する賃貸住宅です。HDB(公営住宅)よりも家賃が高めに設定されていることが多いのが特徴です。

敷地内には、プールジムテニスコートなどの共用施設が充実している場合が多く、さらにBBQピットプレイグラウンドラウンジジャグジーなどを備えているコンドミニアムもあります。ただし、すべての物件にこれらが揃っているわけではなく、設備の内容は物件ごとに異なります。

また、セキュリティ面も充実しており、敷地入り口にはゲートが設けられているほか、警備スタッフが常駐している場合も多く、安心して暮らせる環境が整っています。特に、外国人駐在員やその家族をターゲットにした物件が多く、日本人を含む外国人が多く居住しているのも特徴です。

↑SingaLifeの東京不動産によるコンドミニアム説明。

2. シンガポールのコンドミニアム市場を理解する

家賃相場

シンガポールのコンドミニアムの家賃は、エリアや物件の設備、築年数によって大きく異なります。一般的な家賃相場は、月額3,000~20,000シンガポールドル。1~2ベッドルームの物件であれば月額3,000~7,000ドル程度が多く、広い3~4ベッドルームのファミリー向け物件は月額8,000~15,000ドルが目安です。特にプレミアムな物件やシティ中心部の高層コンドでは、20,000ドル以上になることもあります。

エリアごとの家賃傾向を簡単にまとめると以下の通りです:

  • シティエリア(CBD)
    マリーナベイ
    ラッフルズプレイス周辺はビジネスの中心地であり、利便性が高く、若いプロフェッショナルや単身赴任者に人気があります。しかし、家賃は高めで、2ベッドルームの物件で月額7,000~15,000シンガポールドルとなることも珍しくありません。

  • オーチャード周辺
    高級ショッピング街に近く、プレミアム感のあるエリアです。3~4ベッドルームの家族向け物件では、月額10,000シンガポールドル以上が相場となっています。

  • ノベナ・トムソンエリア
    都心から近い立地で利便性が高い一方、最近は道路工事の影響で少し騒がしい部分もあります。それでも、基本的には比較的静かな環境が魅力のエリアです。家賃は月額5,000~12,000シンガポールドル程度で、利便性と価格のバランスが取れた地域として評価されています。ショッピングモールやスーパーマーケットが充実しているほか、日系クリニックを含む医療施設が多い点も安心材料です。特にノベナエリアは日本人駐在員からの人気が高く、家族層にとって快適で住みやすい環境が整っています。

  • イーストコースト
    海沿いで景観が良く、ファミリー層に人気のエリアです。家賃は月額4,000~10,000シンガポールドルが中心で、広めの物件が多いのも特徴です。

  • ジュロンエリア
    西部に位置するジュロンエリアは、近年の開発により注目が集まるエリアです。ドンドンドンキやニトリなどの日系店舗が多く、買い物や日常生活が便利な点が特徴です。他のエリアに比べて家賃が抑えられる傾向があり、月額3,000~7,000シンガポールドルの物件が中心となっています。また、日本人学校のクレメンティ校にも比較的近く、日本人駐在員のファミリーにとって利便性の高いエリアと言えます。

↑エイブルのエリア・広さごとの家賃相場のページ。但し2020なので少々古い。

最新のトレンド

シンガポールのコンドミニアム市場は、過去数年で大きな変動を見せてきました。約2年前、需要が急増し、それに伴って家賃が高騰しました。この影響で、家賃が以前より2~3割上昇し、コンドミニアムの契約更新時に企業の家賃補助の上限額を超えてしまい、結果として引っ越しを余儀なくされるケースも珍しくありませんでした。

しかし、2024年現在では、シンガポールのコンドミニアム市場は徐々に落ち着きを見せています。例えば、筆者が現在住むコンドミニアムを選んだ際は、市場のピーク時で競争も激しく、家賃が非常に高かったのですが、最近では同じ物件でも家賃が若干下がり、新規に物件を探す人々には選択肢が広がりつつあるように感じます。

結論:シンガポールのコンドミニアム市場を理解する

シンガポールでの住まい選びにおいて、コンドミニアムは多くの駐在員にとって魅力的な選択肢です。特に共用施設が充実していること、セキュリティがしっかりしていることから、快適で安全な生活を実現できます。また、シンガポールのコンドミニアム市場は家賃相場がエリアごとに大きく異なり、選択肢も豊富です。例えば、CBDエリアでは高額な家賃が予想されますが、ノベナやジュロンなどのエリアでは、利便性と価格のバランスが取れた物件が多く、特に家族層にとっては魅力的です。

2024年現在、市場は少し落ち着きを見せ、家賃の上昇が一段落したことで、選択肢も広がっています。今後の住まい探しにおいて、あなたにとって最適な物件を見つけるためには、エリアごとの特徴や家賃相場を把握することが不可欠です。この前編でご紹介した内容を参考にし、次回の後編では、実際の物件選びのステップを詳しく解説しますので、ぜひご覧ください。

シンガポールでの住まい探しが少しでもスムーズに進むよう、今後も役立つ情報をお届けしていきます。

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まちゃ@シンガポール自営駐在妻
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