脆いチーム、頑健なチーム、レジリエントなチーム
あなたが2~3人を抱える小さいタスクのリーダーだったと仮定して、メンバーがあなたに対してミーティングのスケジュールを入れるときはどうしているでしょうか?
①メールなどで伺いを立ててからスケジュールを入れる
②スケジューラーで空いている場所に入れる
では、メンバーがなにか課題にぶつかったとき、どのような事が起こるでしょうか。
①課題として認識せずスルーしてしまい、あとで炎上する
②課題として認識するも、連絡のためのスケジュール調整ができず次の定例会などで報告され、後手に回る
③課題として認識され、自分の空き時間にスケジュールが入れられる
④課題として認識され、自分の他のスケジュールを勝手に調整してすぐに報告される
脆いチーム
「①課題として認識せずスルーしてしまい、あとで炎上する」は論外と一見だと思うのですが、以外とよくある話で、メンバーが自分の目の前の仕事にしか目がいっていない場合によく起こりがちです。
「②課題として認識するも、連絡のためのスケジュール調整ができず次の定例会などで報告され、後手に回る」も同様で、課題と認識されたものの、優先度がわからずリーダーに報告するタイミングを逸します。
こういうことをやっていると、ただひたすら忙しいのにメンバーは目の前野仕事に向かい、必要な情報が上がってこないのでトラブルが起こり悪循環になり、どんなに計画や作業を調整しても問題が発生し続けます。余裕もなく、情報共有もできていないと何が起きたかすらわからない、起きても既に対処不能な状態まで影響が深刻化している、という脆いチームになります。
頑健なチーム
「③課題として認識され、自分の空き時間にスケジュールが入れられる」では、リーダーがバッファを持っているので、メンバーはわからないことにぶつかるととりあえずリーダーに投げればいいや、ということで気軽に情報が入ってくることになります。さまざまなマイナートラブルのためにバッファを持つことで、チームに頑健性が生まれます。
頑健性とは、状況が環境の変化や外部からの力により理想的な状態からある程度乖離していても、影響を阻止できること
レジリエントなチーム
「④課題として認識され、自分の他のスケジュールを勝手に調整してすぐに報告される」では、リーダー無しにメンバー間でやり取りをして最善の対応を取ることができます。メンバー間で目的や状態、優先度が共有できることで、チームに多少の影響が起きても自ら立ち直るレジリエンス(回復力)が生まれます。
レジリエントなチームは作りたいですが、理想に近いのでなかなか実現は難しいですよね。