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Amazon Prime Video(米国)を日本から利用する方法

最終更新日:2025年2月14日


1.Amazon Prime Video(米国)とは

 Amazon Prime Video(米国)は,米国の大手動画配信プラットフォームである。Amazon Prime Video(日本)とシステムの構造は共通だが,アカウントは別である。
 Amazon Prime Video(日本)と同様に,3つの契約形態がある。

 日本アニメの英語版(英語字幕版,英語吹替え版)も充実している((1)(3)対象の番組について「英語CC字幕付き英語吹替え版日本アニメの大量リスト(Amazon Prime Video(米国))」参照)。

 Amazon Prime Video(米国)は,CC字幕(セリフに一致する字幕。Closed Captions,SDH,バリアフリー字幕,字幕ガイド)が整備されており,英語学習に最適である。英語吹替え版を提供する以上は英語CC字幕も提供を原則とする。

【日本アニメ配信のあるPrime Videoチャンネルの月額費用と英語CC字幕提供状況】
Crunchyrollチャンネル 月額7.99ドル(2023年以前の番組はAI音声認識ベースのCC字幕が多い。人の手による英語CC字幕がある番組のリストはこちら
HIDIVEチャンネル 月額5.99ドル(CC字幕はあったりなかったり。ある番組のリストはこちら
Maxチャンネル 月額9.99ドル(広告あり)/15.99ドル(広告なし)(スタジオジブリ作品完備)
RetroCrushチャンネル 月額3.99ドル(CC字幕がない番組もある)
Pokémonチャンネル 月額2.99ドル
Freeveeチャンネル 広告付き無料

 通常は日本国内から利用できない。そこで私の出番である。日本から利用する方法を解説する。

2.契約形態による地域制限方法の違い〜VPN接続の要否

 動画配信サービスは,国別のライセンスに基づいて運用しているので(その理由について,筆者の知恵袋での回答を参照),視聴に対して地域制限をかけるのが通常である。Amazon Prime Video(米国)も同様だが,地域制限の方法が,契約形態によって異なる。それに応じて地域制限の回避方法も異なる。

注意 ライセンス地域に基づく制限ではないが,日本発行カード(請求先住所:日本)のAmazon(米国)での初回使用では,「We noticed unusual payment activity on your account(お客様のアカウントで通常と異なる支払いアクティビティが検出されました)」と判定され,直後に高確率でアカウント保留になる。しかし,「アカBANされた」とあわてる必要はない。これも想定内の手順の一つとして冷静に対処し,アカウントを復活させればよい(「5.アカウント保留と復活方法」参照)。

 契約形態(1)(2)での視聴時および契約形態(2)でのチャンネル登録時にかぎり,米国へのVPN(Virtual Private Network)接続が必要である。ここではVPNサーバーを経由することにより,接続元の国が偽装される効果を利用する。ネット帯域を占有する性質上,無料のVPNサービスは動画配信サービスには使い物にならない。無料では十分な帯域を提供できるはずがないし,それでも提供しているとしたら情報抜きとりなどの裏があるに決まっている。また,動画配信サービスが頻繁に実施しているVPN規制への対抗措置としての新規VPNサーバー設置も資金の都合上,消極的である。実用上は,有料のVPNサービスと契約するほかない。

 有料VPNサービスの候補はいくつかあるが,少なくとも米国の動画配信サービス利用目的にはExpress VPNがおすすめである。米国については最速,安定,そして各種OS向け接続ツールの使いやすさが理由である。すべて日本語化されており操作もシンプルである。私も使用しているが,Amazon Prime Video(米国)について少なくとも過去5年以上,VPN規制に負けて接続できなくなった経験がない。

 ただし,ExpressVPNの難点は,競合する業者より価格設定が若干高めなことである(最も安い2年プランの場合で月額4.99ドル[約770円])。経済性を重視する場合は,NordVPNがよい(同じ2年プランの場合で月額540円)。

 少なくともAmazon Prime Video(米国)のダウンロード利用(=Amazonに対しては「視聴」利用として振る舞う)目的には,高速性が重要なので(ダウンロードが早く終わる),Express VPNが効果的である(こちらのお友達紹介リンクから申し込めば,いずれのプランも利用期間が無料で30日間延長される。さらに(友達紹介リンクを踏んだあとで)こちらの特別割引リンクから申し込むと,2年プランでは+4ヶ月延長される[お友達紹介との併用により計5ヶ月無料延長])。

 いずれにしても,何らかの有料VPNサービスと契約し,ロケーションを米国と指定して接続すれば,契約形態(1)(2)に対する地域制限を回避する条件が整う。

3.アカウント作成/プライム会員登録/Prime Videoチャンネル登録

■アカウント作成

  1. メールアドレスさえあれば,こちらからアカウントを作成できる(VPN接続不要)。必要事項を入力して「Verify email」(メールアドレスを確認する)をクリックする。

「Your Name」(氏名):英語表記(例「Taro Yamada」)。
「Mobile number or email」(携帯電話番号またはメールアドレス):日本の携帯電話番号も入力可能だが,後々,制約の原因となりうるので(たとえば,ここで使用すると,他のAmazonアカウントでは同じ番号を使用できなくなる),ここではメールアドレスを選択するのが無難である。混乱を生じないよう,Amazon(日本)とは別のメールアドレスにすべきである。

2. 1で入力したメールアドレスに数字6桁のワンタイムパスワード (OTP) が届く。続くフォームにそれを入力して「Create your Amazon account」をクリックすれば完了である。

Gmailのエイリアスの利用(その1) Gmailのエイリアスとは,メインのアドレスに対して一つまたは複数のエイリアスアドレスを作成し,そのエイリアスを使ってメールを送受信する機能である(無料)。エイリアスの作成方法は,メインのGmailアドレスの「@」の前に「+」と任意の半角英数字を入れるだけである。特段の申し込みは不要で,いきなりその形式で送受信すれば有効となる。
 たとえば,メインのGmailアドレスが「○○@gmail.com」だとしたら,そのエイリアスである「○○+△△@gmail.com」も「○○@gmail.com」と同じメールボックスで送受信できるのである。
 Amazonは,メインのGmailアドレスとそのエイリアスとを別アカウントとして取り扱う。だから,たとえば,次のようにAmazonの日米のアカウントを使い分けるのにも有効である。
○○@gmail.com Amazon(日本)
○○+amznus@gmail.com Amazon(米国)
 用途によって使い分ける案について,「Gmailのエイリアスの利用(その2)」参照。

■プライム会員登録

 (1)プライム会員特典対象番組または(2)Prime Videoチャンネル対象番組を定額見放題で視聴するには,次のいずれかへの加入が必要である。

(a) プライム会員

 Amazon(日本)と同様,配送特典,Prime Music,Prime Video特典対象番組視聴などを含む総合プランである。

 プライム会員は,日本からのデジタルコンテンツ視聴目的には割高なので,加入方法の詳細手順は省略する(申し込みページはこちら)。一言注意点を述べれば,プライム会員には,日本発行カード(請求先住所:日本)で加入できるが(VPN接続不要),カード登録初回は高確率で「通常と異なる支払いアクティビティ検出」と判定され,アカウントが保留になる(VPN接続しても回避できない)。復活後は再度,カード登録すれば正常に利用できる(「5.アカウント保留と復活方法」参照)。

(b) Prime Video会員

 (a)プライム会員から配送特典,Prime Music,Amazon Cloud Driveを除外した低額プランである(ちなみに,もともとプライム会員費用が低額に設定されている[国土の狭さと高い人口密度から配送コストが安く済んでいるからである]Amazon(日本)では,費用軽減措置であるPrime Video会員は提供されていない)。

 Prime Video会員には,それ単独での直接の登録はできない。非プライム会員かつ非Prime Student会員の状態で,有料Prime Videoチャンネルの登録と同時にかぎり,登録が可能である。したがって,Prime Video会員の登録方法は,Prime Videoチャンネルの登録方法とともに後に解説する。

(c) Prime Student会員

 大学生・専門学生が登録でき,プライム会員特典を半額で利用できるお得なプランである。

 登録には,18〜24歳の年齢証明(身分証,免許証,パスポートで証明)または学生証明(「.edu」ドメインメールによる証明または各種書類による米国内大学在籍証明。日本の大学の学生用メールアドレスは「.ac.jp」ドメインなので使用できない)が必要である。Prime Studentの直接の申し込みページはこちら(VPN接続不要)。

Prime Student会員登録の裏ルート? 米国Prime Student会員の学生証明に使用できる「.edu」ドメインのメールアカウントが,以前はeBayで数ドル程度で販売されていた(最近は見かけなくなった。現在も販売されている「.edu.pl」ドメインのメールアカウントはポーランドの大学のものなので,米国Prime Student学生証明の用途には無効のはずである)。そうしたメールアカウントは,しばらくたつと受信不能になるので,Amazonアカウントそのものに使用してはならない。Prime Student会員登録時の学生証明にかぎり用いるのが重要である。

■Prime Videoチャンネル登録

 Prime Videoチャンネル対象番組を視聴するためには,Prime Videoチャンネル登録が必要である。

 Prime Videoチャンネル登録の前提としてプライム会員資格(プライム会員,Prime Video会員,Prime Student会員のいずれか)が必要である。

 このうちプライム会員(月額14.99ドルまたは年額139ドル)より低額なPrime Video会員(月額8.99ドル)は,それ単独では加入できない。何らかの有料Prime Videoチャンネルの登録と同時にかぎり,加入できる。したがって,たとえば有料Prime Videoチャンネル視聴予定がなくても,低額なPrime Video会員資格でプライム会員特典番組を視聴する目的で,便宜的に有料Prime Videoチャンネル登録&Prime Video会員に加入し,有料Prime Videoチャンネルはフリートライアル期間内にキャンセルする,という選択も合理的である。有料Prime Videoチャンネルをキャンセルしても,Prime Video会員資格は残るからである(もちろんPrime Video会員費用も残る)。

1.(準備)(ア)「米国発行として扱われる特殊なカード」(US Unlocked)または(イ)「請求先住所フィールドが空の特殊なカード」(バンドルカードエポスバーチャルカードRevolutバーチャルカードWiseバーチャルカードなど)の会員となる。(ア)の場合は,米国人が米国で利用する通常の取引と同じなので,説明不要だろう。以降は特別な手順を必要とする(イ)の手順を示す。

バンドルカード入会時によかったら
 (イ)「請求先住所フィールドが空の特殊なカード」は,意外にも数種類存在するが,バンドルカードが最も手続きが簡略である。本人確認不要なのである。アプリインストールしてチャージするだけ。
 バンドルカード入会の際には,友だち招待コード「hkfe36」をよかったら,お使い下さい。コード利用者と筆者に200円招待謝礼チャージされます(ありがとう!)。なお,どなたがコードを利用したかは,筆者にはわからない仕組みです。

2.米国をロケーションと指定してVPN接続する。

3.何らかの有料Prime Videoチャンネルの紹介ページを表示し(例としてCrunchyrollチャンネルはこちら),「More details」をクリックする。

4.「Continue」(今すぐ始める)をクリックする。

5.(未ログインならログインを経由して)プランを選択する。Crunchyrollの場合は通常「Fan」プランでよい。

6.「Add a Payment Method」(お支払い方法を追加)に(イ)「請求先住所フィールドが空の特殊なカード」(バンドルカードなど)を入力し,「Add your card」(カードを追加)をクリックする。
※Name on card(カード名義人)は,バンドルカードの場合,「VANDLE USER」とする。エポスバーチャルカードなどの場合は,サポートサイトで表示される正しいカード名義人(英語表記)とする(例,「TARO YAMADA」)。
▼バンドルカードの場合

7.請求先住所となる米国住所を入力し,「Use this address」(この住所を使用)をクリックする。

「Address Line 1」(住所1行目):転送サービス(たとえばスピアネットShipito)で無料発行した住所を推奨する。
「ZIP」(郵便番号):転送サービスから発行された郵便番号が枝番号付きの場合は(例「97251-xxxx」),事業所の個別郵便番号だが,Amazonではそのまま通用する。もし通用しなくなった場合には,一般的な郵便番号を入力すればよい(たとえば,ポートランド, オレゴン州なら,「97205」)。
「Phone number」(電話番号):請求先住所照合の対象外なので,日本の国番号+81を前付加した日本の電話番号でよい。

転送サービスの住所を推奨する理由
 ここで登録する米国住所は,Amazonの配送データベースに実在する米国住所であれば,本来どこでもよい(住所ジェネレーターによる適当すぎる架空住所は,登録からはねられる)。
 それにもかかわらず,転送サービスの発行する住所を推奨する主たる理由は,虚偽の住所申告に対しての善良な一般人の罪悪感への配慮である。転送サービスの発行する住所は,いわば海外における私書箱だから,まさに自分の住所であり,虚偽申告ではない,と自他を納得させやすい(筆者のような開き直った不良自由人にとってはどうでもよい配慮だが)。
 また,万が一,異常なアクティビティ検出などの理由で一時的にアカウント保留になった際の復活対処時に,住所証明しやすいという利点もある(「5.アカウント保留と復活方法」参照)。
 ちなみに,転送サービスの多くは売上税 (Sales Tax) 非課税のオレゴン州に所在している(ほかにデラウェア州,モンタナ州,ニューハンプシャー州も売上税非課税である)。その点では経済的利点もある。
 もちろん,実際に転送サービスを利用してAmazon(米国)の豊富な商品を個人輸入してもよい。

8.「Continue」をクリックする。
「Always use your Amazon Gift Card balance when available」(可能な場合にはAmazonギフトカード残高を先に使用する)は,Amazonギフトカード残高を個別課金番組のレンタル・購入(→「4.個別課金番組のレンタル・購入」参照)用に維持したい場合には,チェックを外す。

9.(通常そうであるように,Prime Video会員(月額8.99ドル)に会員種別を変更したい場合)「Prime member-ship」をクリックし,「Prime Video (monthly)」を選択して「Continue」をクリックする。

 ↓

10.確認画面で「Start your free trials -- Pay later」をクリックすれば完了である。

日本発行カードへの登録変更 Prime Videoチャンネルへの登録時こそ,(ア)「米国発行として扱われる特殊なカード」または(イ)「請求先住所フィールドが空の特殊なカード」が要求されるが,登録成立後は通常の日本発行カード(請求先住所:日本)への変更が可能である。その手順は,次のとおりである。
 ただし,これが日本発行カード(請求先住所:日本)のAmazon(米国)での初回使用に該当する場合は,直後に高確率でアカウント保留になり,復活対処が必要となる(「5.アカウント保留と復活方法」参照)。

▼日本発行カードへの登録変更の手順
Account & Lists」から「Memberships & Subscriptions」を選択。

 ↓
「Amazon Prime」「Payment method」「Change」をクリックする。
※他の有料Prime Videoチャンネルの「Change」でもよい。いずれにせよ支払い方法は一括変更される。

 ↓
日本発行カードを選択して「Continue」をクリックする。

4.個別課金番組のレンタル・購入

 Prime Video会員やPrime Videoチャンネル登録に使用した(ア)「米国発行として扱われる特殊なカード」(US Unlocked)は月額費用を含め手数料が多めにかかる。かといって,(イ)「請求先住所フィールドが空の特殊なカード」(バンドルカードなど。海外事務手数料がわずかにかかる)は,個別課金番組のレンタル・購入には,そのまま使用できない。

 通常の日本発行カード(請求先住所:日本)が使用できれば,最も経済的である。その方法がある。
 日本発行カードでいったんAmazonギフトカード(米国)を購入し,それを自分のAmazonアカウント(米国)に適用する,という手順で,間接的に使用すればよいのである。

 日本発行カード(請求先住所:日本)をAmazonギフトカード(米国)を経由して個別課金番組のレンタル・購入に使用するための正確な条件は以下のとおりである。

(a) Amazonギフトカード(米国)購入時の支払い方法(日本発行カード)に使用する「Billing Adress」(請求先住所)がその支払い方法の会社への登録住所(日本の住所)に一致すること(これを満たさないと「異常なアクティビティが検出された」等の理由でアカウント保留になる危険が高まる)。

(b) レンタル・購入時の「Your Adresses」(アドレス帳)の「Set as Default」(規定の住所)が米国であること(これがAmazonギフトカードにとって請求先住所の役割を果たす)。

(c) レンタル・購入時の「Your Payments」(お客様の支払い方法)に米国発行以外のカードの登録が存在しないこと。

 手順を時系列で示すと,次のとおりである(VPN接続不要)。システムが共通するAmazon(日本)での訳語を"()"で付している。

1.[初回のみ]【アドレス帳への米国住所の登録&規定の住所設定】
「Your Addresses」(アドレス帳)を開く。

 ↓
米国住所を登録し(Prime Videoチャンネル登録時などにすでに米国住所を登録済みならそれをそのまま利用する),「Set as Default」(既定の住所に設定)。

2.[初回のみ]【アドレス帳への日本住所の追加】
「Your Addresses」(アドレス帳)に1.の住所はそのままに,「Add Address」(新しい住所を追加)をクリックする。

 ↓
日本の住所(次の手順3.の日本発行カードの会社に登録した住所。英語表記で記入する必要がある。こちらで日本語表記から英語表記に変換できる)を入力し,「Add address」(住所を追加)をクリックする。

 ↓

3.【日本発行カードの登録】
「Your Payments」(お客様の支払い方法)をクリックする。

 ↓
「Add a payment method」(支払い方法の追加)をクリックする。
※Prime Videoチャンネル登録に使用した(イ)「請求先住所フィールドが空の特殊なカード」(バンドルカードなど。廃止された楽天バーチャルプリペイドカードも同様)は,Amazonギフトカード(米国)の購入にも使用できるが,海外事務手数料がかかるので,以下ではあえて通常の日本発行カードを追加する。

 ↓
「Add a credit or debit card」(クレジットカードまたはデビットカードを追加)をクリックする。

 ↓
日本発行のカード情報を入力し,「Add your card」(カードを追加)をクリックする。

 ↓
「Billing address」(請求先住所)が米国住所となっている場合が多い。これでは日本発行カードのカード会社への登録住所と一致しない。「Change」(変更)をクリックする。
※ここで誤って米国住所のまま「Save」(保存)するとエラーやアカウント保留の危険が高まる。

 ↓
手順2.で「Your Addresses」(アドレス帳)に登録済みの日本の住所を選択し,「Use this address」(この住所を使用)をクリックする。

 ↓
「Billing Address」(請求先住所)に日本の住所が登録されていることを確認し,「Save」(保存)をクリックする。

 ↓

4.【Amazonギフトカード(チャージタイプ)のチャージ】
「Your Account」(アカウントサービス)の「Gift cards」(Amazonギフトカード)をクリックする。

 ↓
「Reload Your Balance」(Amazonギフトカード(チャージタイプ)をチャージする)をクリックする。

 ↓
Amazonギフトカード(チャージタイプ)購入ページが開く。
後の個別課金(レンタル・購入)に必要な額(売上税(Sales Tax)や為替手数料(Exchange rate guarantee fee)の追加の可能性を考慮し,名目金額より若干多めに設定するとよい。レンタル・購入時にAmazonギフトカード残高が不足すると当然エラーになる)を入力し,「Buy Now」(今すぐ購入)をクリックする。

 ↓
Amazonギフトカードの支払いに使用したい日本発行カードを選択し,その下の「Please tell us the currency of your card」(適用通貨) の項目を選択し,「Use this payment method」をクリックする。
「Card currency」(カードの通貨。ここでは日本円)を選択すると,Amazonが注文合計金額の中にAmazonが設定したレートでの為替手数料を含める。「U.S. Dollar (USD)」(米ドル)を選択すると,カード会社が引き落とし時にカード会社が設定したレートでの為替手数料を追加する。ご自分のカードで何度か購入し,カード引き落とし額を比較して傾向を読み取り,日常での選択を決めるとよい。少なくとも以前は,Amazonの為替手数料はカード会社の為替手数料より高い場合が多い印象であった。

 ↓
確認画面で「Place Your Order and Pay」(注文を確定)をクリックする。通常,5分程度でギフトカードの残高が追加される。
※※これが日本発行カード(請求先住所:日本)によるAmazon(米国)での初回使用である場合,直後に高確率でアカウント保留になる。その対策は「5.アカウント保留と復活方法」参照。

5.【日本発行カードの全削除】(←最重要ポイント)
「Your Account」(アカウントサービス)の「Your Payments」(お客様の支払い方法)をクリックする。

 ↓
削除したいクレジットカードの「Edit」(編集)をクリックする。

 ↓
「Remove from wallet」(Amazonウォレットから削除する)をクリックする。

ほかにも日本発行カードの登録があれば,同様に削除する(バンドルカードなども,請求先住所フィールドが空という特殊性のおかげで米国住所との照合をクリアできるだけで,日本発行カードである事実には変わりないので,この場面では削除する必要がある)。これにより,支払い方法は「Amazon Gift Card」のみの状態となる。

アカウント保留からの復活の副効果としての削除不要
 日本発行カード(請求先住所:日本)のAmazon(米国)での初回使用時には高確率でアカウントが保留される。ところが,アカウント保留の原因となった日本発行カードを,復活後のアカウントの支払い方法(復活時点でカードは登録削除されている)に再度,登録すると,その後,特殊な扱いになる現象がある。
 「(c) レンタル・購入時の「Your Payments」(お客様の支払い方法)に米国発行以外のカードの登録が存在しないこと」という条件を充足するために,本来は,日本発行カードはレンタル・購入時には削除しておかなければならないはずである。ところが,アカウント保留の原因となった日本発行カードは,レンタル・購入時にも存在してかまわないのである。アカウント復活にあたり,「このカードは支払い方法に常に存在してOK」というフラグが立てられるのだろう。
 この手順5.ではアカウント保留の原因となった日本発行カードはダメ元で削除せずに,次の6.個別課金番組のレンタル・購入を試すとよい。うまくいけば,カード削除&追加という煩雑な作業を省略できる有利な環境が実現する。

6.【個別課金番組をレンタル・購入】
Amazonギフトカード(米国)の残高があるかぎり可能。残高が不足したら,手順3.〜5.を再度実行すればよい。

Gmailのエイリアスの利用(その2)〜カード削除&登録の繰り返しの面倒を避ける工夫
 Amazonギフトカード(米国)の残高がなくなるたびに,レンタル・購入に使うAmazonギフトカードを購入するために日本発行カードを登録し,すぐに個別課金番組のレンタル・購入のために同カードを削除する,という繰り返しが面倒な場合,この手間を軽減する工夫がある。
 レンタル・購入専用のAmazonアカウントを別に用意すればよいのである。アカウントAで(チャージタイプではなく)Amazonギフトカード(Eメールタイプ)を購入し,レンタル・購入専用のアカウントBにそのギフトカードを登録すればいいのである。こうしたアカウントの使い分けにはGmailのエイリアスの利用が有効である(「Gmailのエイリアスの利用(その1)」を参照)。たとえば,次のような使い分けが良案である。
○○@gmail.com:
 Amazon(日本)
○○+amznus@gmail.com:
 Amazon(米国)
 ・プライム会員特典視聴
 ・Prime Videoチャンネル視聴
 ・Amazonギフトカード(Eメールタイプ)の購入○○+amznusppv@gmail.com:
 Amazon(米国)
 ・個別課金(レンタル・購入)視聴

5.アカウント保留と復活方法

 Amazon(米国)では,日本発行カード(請求先住所:日本)のAmazon(米国)での初回使用に対して,「We noticed unusual payment activity on your account(お客様のアカウントで通常と異なる支払いアクティビティが検出されました)」と判定され,直後に高確率でアカウント保留となる。VPN接続しても回避できない。

 デジタルコンテンツ視聴を目的とする本記事との関係では,プライム会員加入,Amazonギフトカード(米国)購入の機会に該当しやすい。これに対して,Prime Videoチャンネルの登録や個別(レンタル・購入)課金では,そもそも日本発行カード(請求先住所:日本)を使用できないので該当しない(Prime Videoチャンネル登録成立後の変更では該当しうる)。

 アカウント保留になっても,「アカBAN」されたとあわてる必要はない。それも織り込み済みの手順の一つとして冷静に対処すればよい(Amazonでは短期間に返品を繰り返したり,出所の怪しいAmazonギフトカードを使用したりするとアカウント停止,いわゆる「アカBAN」される危険がある。こうした原因による「アカBAN」からの復活はほぼ不可能である。本記事のアカウント保留は,それとは異なり,ごく簡単に復活できる単なる一時的措置にすぎない)。

▼アカウント保留時のログイン画面

▼アカウント復活に必要な書類

 アカウント復活には,以下の内容を含む請求明細書の添付が必要とある。

  1. 氏名と請求先住所

  2. 電話番号 (請求明細書に記載されている場合)

  3. カード番号の下4桁

 請求明細書を用意できるならそれに従えばよい。しかし,用意できない場合もある。いまだ取引履歴がなく請求書が発行されていない,バーチャルカードやナンバーレスカードで通常のカードの典型的な表示とは異なる,など。

 それでも大丈夫。Amazon(米国)が要求する,それぞれの事項について,次のような書類で代替できる(請求先住所が米国であるパターン以外は筆者が経験済み)。Amazonへの登録情報が英語表記であるのに対し,提出書類は通常は日本語表記だが,証明のための照合にあたって支障はない(Amazonが有能なのかザルなのか)。

  1. 氏名と請求先住所
    請求先住所が日本の場合
    →マイナンバーカード,免許証,健康保険証などの表画像
    請求先住所が米国(転送サービス発行)の場合
    →(氏名証明のため)マイナンバーカード,免許証,健康保険証などの表画像
    (請求先住所証明のため)転送サービスの登録情報の住所表示のスクリーンショット画像

  2. 電話番号 (請求明細書に記載されている場合)
    →添付不要。記載されてないのだから。

  3. カード番号の下4桁
    →カード面の写真。またはサポートアプリやサポートサイトの番号表示のスクリーンショット画像
    ※セキュリティ上の理由から,下4桁以外は見えないように加工すること。

 オプションのコメント欄に次のように英語(ウェブ翻訳でもして)で注記すれば確実である。

 私のカードは,バーチャルカード(ネームレスカード/ナンバーレスカード)です。だから,私はサポートアプリのスクリーンショット画像を提示します。私の氏名と住所は,日本の公的証明書で証明します。

 請求先住所が米国(転送サービス発行)の場合は,次のように注記するとよい。何ら虚偽は述べていない点で,ホテル等の住所使用時より勝算が高い。

 私は〇〇という転送サービスを米国での私書箱として利用しています。そして,私は,転送サービスが私に発行した米国住所をカードの請求先住所としています。したがって,転送サービス発行の住所情報のスクリーンショット画像を提示します。

 送信後,24時間以内に返答がある。筆者の場合は書類提出から10分もしないうちにアカウントが復活した。

6.視聴方法

■パソコン

1.米国をロケーションと指定してVPN接続する。
※個別課金(レンタル・購入)視聴の場合はVPN接続不要である。

【VPN規制への対抗方法】

 (1)プライム会員特典視聴または(2)Prime Videoチャンネル視聴にはVPN接続が必要だが,Amazon Prime Video(米国)は,他の動画配信サービスと比較してもVPN接続への規制が厳しい。無料VPNによる視聴はほとんど規制にかかるし,有料VPNであってもしばしば規制にかかる。規制にかかった場合は再生ボタンの代わりに次のように表示される。

(参考:Amazon Prime Video(日本)での表示「お使いのデバイスは、VPNまたはプロキシサービスを使用してインターネットに接続されています。VPNまたはプロキシサービスを無効にしてもう一度お試しください。ヘルプの詳細は、amazon.co.jp/vpnをご覧ください。」)
 この状態になったら,VPNサーバーの変更を試みるとよい。希望地域内のVPNサーバーをしらみつぶしに試せば,規制を回避して正常に視聴できるVPNサーバーが見つかる可能性がある(それでも見つからない場合,VPNサービス会社のサポートに連絡すれば,善処が早まる可能性がある)。
 規制と規制回避はイタチごっこである。ひとたび規制回避できたからといって,その状態が永続する保証はない。しばらくして規制されたら,また別のVPNサーバーを探索すればよいだけである。少なくとも大手の有料VPNサービス(ExpressVPNやNordVPN)なら,Amazon Prime Video(米国)に関するかぎり,常にどこかのVPNサーバーは規制回避できているはずである。それこそが彼らのユーザーのメインニーズだから。

2.ブラウザで視聴する。

■iOSデバイス・Androidデバイス 

  1. [初回のみ]日本のApp StoreでAmazon Prime Videoアプリ(iOSAndroid)をインストールする。
    ※Amazon Prime Videoアプリは日米共通なので,わざわざ米国App Storeからインストールする必要はない。

  2. 米国をロケーションと指定してVPN接続する。
    ※個別課金(レンタル・購入)視聴ではVPN接続不要。

  3. [初回のみ]Amazon.com(米国)のアカウントでアプリにログインする。

  4.  Amazon Prime Videoアプリで視聴する。
    ※Firefox(iOSAndroid)のPCサイトモード(右上三点メニューから切り替える)でなら,「Video Home Territory」問題を発生させずに,Amazon Prime Video(米国)を確実に視聴できる。Amazon Prime Videoアプリでの視聴ができない場合の代替手段となる。ただし,当然ながらアプリ内への番組ダウンロード機能は利用できない。

「Video Home Territory」問題
 Amazon Prime Videoアプリ自体は日米共通だが,そこにAmazon(米国)のアカウント情報を入力しても,多くの場合,強制的にAmazon(日本)にログインされてしまう(そのアカウント情報に合致する日本アカウントの有無に無関係。米国VPN接続でも回避できない。もちろん,Prime Videoアプリを米国App Storeからインストールしても回避できない)。
 これは,Amazonアカウントの「Video Home Territory」という内部的な設定が「日本」に初期設定されているせいである。これをユーザー自らが「米国」に設定変更するための条件は完全には解明されていない。ただ,少なくともAmazon(米国)でプライム会員(Prime Video会員,Prime Student会員を含む)に登録すれば,「米国」に設定変更される(しかし,それには当然,その会員費用がかかる。個別課金のみのユーザーにとっては無駄である)。
 また,米国Amazonのカスタマーサポートのチャットで申告すれば「Video Home Territory」を「米国」に設定変更してもらえる。ただし,それには,請求先住所を米国とするカード(「請求先住所フィールドが空の特殊なカード」,たとえばバンドルカードやエポスバーチャルカードでも通用する)を「Your Payments」(お客様の支払い方法)に登録することが条件である。チャット開始前にその登録は済ませること。
カスタマーサポートとのチャット文例 チャットの冒頭で,次のような文章をウェブ翻訳などの英語で送信すれば,話が早く済む。
 「私がこの米国アカウント ( ○○@××.com ) で iOS/Android の Amazon Prime Video アプリにログインすると,日本の Prime Video (amazon.co.jp) にログインします。私のアカウントのパスワードは日米で異なるのに。 類似事例に対する様々な対処(再起動,デバイス使用言語と地域のUSへの変更など)は,無効でした。「Video Home Territory」が日本に設定されているのが原因のはずです。私は頻繁に日米を行き来するので,「Video Home Territory」を米国に設定変更してください。」
 初期状態で「Video Home Territory」を「米国」に設定したい場合,次のような条件下でAmazon Prime Videoアプリに初回ログインすればうまくいくと推定できる(完全な条件は未解明であり,下に行くほどダメ元条件である)。
(1)請求先住所を米国とするカード(「請求先住所フィールドが空の特殊なカード」,たとえばバンドルカードやエポスバーチャルカードでも通用する)を「Your Payments」(お客様の支払い方法)に登録すること(カスタマーサポートによる設定変更で条件とされることから)。
(2)「Your Payments」(お客様の支払い方法)から(1)以外の日本発行カードを削除すること(日本在住との推定が働かないように)。
(3)「Your Addresses」(アドレス帳)で米国住所を「Set as Default」(規定の住所に設定)する。
(4)デバイスの使用言語を英語,地域を米国とすること(サポートフォーラムでの類似事例回答参照)。

■Fireタブレット・Fire TV

  1. [初回のみ][設定]-[マイアカウント]で,Amazon.com(米国)のアカウントを登録する。
    ※ただし,iOSデバイス・AndroidデバイスのAmazon Prime Videoアプリと同様,「Video Home Territory」の問題が発生する可能性がある。対処方法はそちらを参照。

  2. 米国をロケーションと指定してVPN接続する。
    ※個別課金(レンタル・購入)視聴ではVPN接続不要。

  3. Amazon Prime Videoアプリで視聴する。

7.ダウンロード方法

■ダウンロードの意義

 本来日本では視聴できない番組を日本で視聴できるだけでも,従来に比べれば格段の前進である。これをさらに進め,ダウンロードしてMP4ファイル+字幕ファイルとして手元に保存すると利便性が大きく向上する。次のメリットがある。

※ここでいう「ダウンロード」は,Amazon Prime Videoアプリの機能としてのアプリ内部へのダウンロードではない。Amazon Prime Videoアプリのダウンロード機能は,専用形式であり,汎用性がなく,様々な制約があって用途が限られる。

  • 配信終了後,視聴期間終了後,解約後にも視聴可能。

  • 視聴時にVPN接続不要。

  • オフライン視聴可能。回線品質の影響を受けずフルHDで安定的に視聴できる。モバイルデバイスでもパケットを消費しない。

  • モバイルデバイスでも再生速度可変(Prime Videoアプリは速度変更に対応していない。パソコンでなら,Google Chrome拡張機能Video Speed Controller 導入で再生速度可変となるが,Chrome拡張機能はモバイルデバイスでは動作しない)。

  • 英語CC字幕をテキストファイルとしての閲覧,形態素解析,単語出現率調査に利用できる。

  • Ankiなどのデジタル単語帳の素材に利用できる。

  • 別途入手した日本語字幕ファイルとあわせて,英語音声+日本語字幕や英語音声+日英同時字幕の環境を実現できる(方法は「英語CC字幕付き英語吹替え版日本アニメの大量入手方法」の「4. よくある質問」参照)。

  • Amazon Prime Video非対応デバイス(カーナビなど)で視聴可能。

  • NASや外付けHDDに置いて,Fire TVでテレビの大画面で視聴できる(公開記事「Fire TVのすすめと裏ワザ集」参照)。

  • ディスクに保存できる。

  • 高品質のMAD素材となる。

  • コレクション欲求を充足する。

■動画


ソフト名対応OS価格
(1)StreamFab Amazon ダウンローダー:Windows・Mac月額5,520円,1年9,660円,無期限12,420円
(2)CleverGet:Windows・Mac月額2,899円,1年5,774円,無期限13,574円(3)Amazon Video Downloader:Windows・Mac1年7,980円,無期限14,980円(4)Free Amazon Prime Download:Windows年額14.99ドル

 Amazon Prime Video(米国)を視聴できる状態(契約形態に応じてVPN接続するなど)で実行するだけである。ちなみに,いずれのソフトもAmazon Prime Video(日本)でも動作する。

 (1)はサポートフォーラムでの議論と更新対応が活発で信頼できる。グレーなソフトを売りながらも技術と商売へのプライドがある。現状,最も確実である。

 (1)〜(3)は安定的に動作するが,高額。シリーズ番組では1話目での解析結果を2話目以降に転用する仕組みのため,1話目が特殊仕様なときに正確なダウンロード指定ができない場合がある(画質にこだわらない人にはあまり影響ないが)。

 (4)は,低額だが,動作が繊細で,認識失敗やダウンロード中停止で,手動でやり直す必要がしばしばある。一方で,1話ごとに動画を解析するため,(1)〜(3)でダウンロードできない番組が(4)でなら正確にダウンロードできる場合がある。

■字幕

Amazon Prime Videoの字幕をダウンロードする方法」参照。

 なお,Amazon Crunchyroll チャンネルの「Engslish CC」の多くには,表示タイミングが徐々に早まる不具合がある。ダウンロードした字幕ファイルをSubtitle Editの一括変換機能のオプションで「速度を調整」>「Custom」の値を100.1%とすると,タイミングが適切になる。

▼Subtitle Editの一括変換オプション

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