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[028]コロナ考①


こんにちは、というかお久しぶりですね。

連続更新が22週で止まってしまったのは9~10月にかけて(想定はしていましたが)むちゃくちゃに忙しかったからです。

でも、記録は「続けるため」ではないですし、あくまでオマケでついてくるものだと改めて思いましたね。また始めればいいのです。

それに、行動を起こすことに重点を置いた晩夏でしたので、なかなかに実りのある秋を過ごしていたりします。


さて、学生時代まで遡りますが、後輩が尊敬しているとある文筆家がいて、その話を彼女から聞いてからというもの、その方の書物を読んだり、または、意識することが多くなりました。

たまに突飛な発想で驚くこともあるので賛否両論ありますが、私としては「未来の日本」を描いている数多の文筆家の中で、割と考えが近い人なので、結構共感、共鳴するものがあります。


コロナ禍にある今、各国政府の対応の効果がだんだんと見え始めてきました。そのことに触れ、最新の書物の中で彼はこう書き残しています。


「コロナ禍は世界各国が受験している『センター試験』のようなもの」


これを読んだときに「なるほど…」と一瞬、息をつきました。

「センター試験」は1990年に開始され、昨年度いっぱいで廃止された「大学入試センター試験」のことですが、これからの世界(ウィズコロナとか、Society5.0とかいろいろ言われてますね)でなんとかやっていくために試されたものだった、とも述べています。

言わずもがな、「センター試験」トップ通過は台湾で、続いて韓国や中国といった国が挙がっていましたし、その真偽や信憑性については深く触れませんが、少なくとも「日本は感染を抑えた」と言われていたのは、先進国の中において、であり、このようにアジア地域にはさらに感染を封じ込めた国はいくらでもあります。

自国をあげつらうわけではないですが、本日発表された“Go to キャンセル”の政策提言のあり方を見ていると、お世辞にも良い対応とは言えないでしょう。

北海道や大阪府、東京都といった(地方)自治体が、緊急事態宣言や給付金などの政策を率先して現場の疲弊具合を見て打ち出していったことを考えると、「このセンター試験の問題、習ってないからできません」と政府が言っているようにしか私は聞こえませんでした。


まさに「はじめ!」の号令とともに世界が同時に解き始めたこの答えのないセンター試験は、いままで蓄えてきた国力を試すものだったように思います。
そして、来たる新しい世界のイニシアチブを握るカギだったようにも思いますが、残念ながらそこまで見通していた政治家は少なくとも日本にはそういなかった、そんな風に思います。


難しい局面が続きますが、常に言葉を重んじ、覚悟を決めて貫く政策を提言してほしいものです。

それを長年やってこなかったツケをオリンピックイヤーに払わされていると思うと、なかなかに悲しくなりますが。


〈参考文献〉
『コモンの再生』(内田樹/文藝春秋)


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