今週の相場振り返り（2.24〜2.28）

日本株・日本経済
先週末の海外市況の悪化を受けて下落基調となった。先週末ウォーレン・バフェット氏が日本の商社株に買い意欲があるとの報が伝わり週明け上昇したがその後は軟調。
エヌビディア好決算で半導体市況の回復期待から反発したものの、週末トランプ関税の早期発動が決まると、世界経済に悪影響が出るとして、半導体や外需銘柄が多い日経平均株価は一時3万7000円を割れて今年最大の下げ幅を記録した。ブラック・スワンほどではないが、想定されていた事がいざ起こると相場が混乱するというグレー・スワンが起こった。ただこれは先物主導によるもので、レーシングカーがスピードを飛ばしすぎたかのごとく、下がったところはむしろチャンスとして捉えたほうがよいだろう。

日本郵政📮がゆうちょ銀行株を売却する方針を発表し、ゆうちょ銀行株の第3次売り出しの案内が発せられた。
背景として、東証市場再編が大きい。
東証市場再編で、プライム市場は流通時価総額が100億円以上、流通株式比率が35％以上など、これらが未達の場合は経過措置に指定される。
ゆうちょ銀行は未達のため経過措置銘柄だ。
東証は3月から経過措置を順次廃止する方針。
このまま未達だと、ゆうちょ銀行は上場廃止の憂き目に遭ってしまう。親会社の日本郵政としても、それは避けたいとして、ゆうちょ銀行の売り出しは、それに対応したものだろう。

イオンがイオンモール、イオンディライトの完全子会社化を発表。リクルートHDが4500億円の自社株買いを発表。親子上場解消や自社株買いなど、こちらも相場の関心事になった。

長期金利は下落した。
先週、植田日銀総裁が長期金利の上昇に懸念を示したことからその流れが続いた。また週末発表された東京都区部消費者物価指数が予想を下振れたとしてインフレ圧力が後退し金利の先安観が意識された。
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米国株・欧州株
先週末から米景気に対する不安感が株価に影響、またエヌビディア決算に伴うハイテク株の攻防があった。
米経済指標が冴えず。コンファレンスボード消費者信頼感指数が予想下振れ。先週末のミシガン大学消費者信頼感指数やサービス業PMIに続き、米景気や消費に対する不安が浮き彫りになった。

26日発表のエヌビディア決算は実績、見通しともに市場予想を上回った。決算概要は下記のとおりだ。好決算にもかかわらず下落するのはおかしな話だが、エヌビディア決算発表後は必ずといっていいほど下落するのである。

エヌビディア 11-1月期決算：増収増益
🔶売上高：393億3100万㌦ 78％増収
🔶純利益：220億9100万㌦ 80％増益
🔶１株利益：0.89㌦ 予想上回る
2026第1四半期売上高見通し：430億㌦ ±2％⇨市場予想上回る

トランプ関税政策でも進展があった。
☑️対中関税を10％上乗せして20％へ
☑️対中・カナダ・メキシコ関税発動は3月4日
☑️相互関税発動は4月2日
関税発動が早まるとして、関税によるインフレ圧力、景気や消費の減速懸念を嫌気して景気敏感株が下落、またハイテク株も下落しフィラデルフィア半導体株指数は6％下落した。

28日発表された個人消費支出物価指数が前回より下回ったことでインフレ懸念が和らいだ。米長期金利の低下を追い風に株は反発。
同日トランプ大統領と🇺🇦ゼレンスキー大統領が会談したが途中激しい口論となり共同記者会見が中止に😱
地政学的リスクが相場に重荷になるとして緊張感が走る場面も見られた。
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為替
外国為替市場はドル円148〜150円台のレンジ相場となった。
週明け148〜149円台で推移していた。米経済指標が悪化しておりドル安基調、また、トランプ政権が関税の早期発動が決めたことで円高ドル安に反応するかに思われたが、特に影響はなかった。その後はドル円が150円台と円安ドル高に戻した。
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来週の政治・経済指標 予定🗓️
3日
🇨🇳財新：製造業PMI
🇪🇺消費者物価指数（HICP）
🇺🇸ISM製造業景気指数
4日
🇺🇸対カナダ、メキシコ25％関税発動、対中国10％上乗せして20％関税発動
🇯🇵10-12月期法人企業統計
5日
🇯🇵内田日銀副総裁 金融経済懇談会で挨拶
🇨🇳全国人民代表大会（全人代）開幕
🇺🇸ADP雇用報告
🇺🇸ISM非製造業景気指数
🇺🇸ベージュブック
6日
🇯🇵連合 春闘での要求集計結果 公表
🇪🇺ECB理事会 政策金利・ラガルド総裁会見
🇺🇸新規失業保険申請件数
7日
🇺🇸雇用統計
9日
🇨🇳消費者物価指数・生産者物価指数
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