#004 ピリピリの新学期を前に
いまの現役教師の方には、
学生時代、スクールカーストの1軍にいたひとが殆どいない気がします。
圧倒的に元2軍で、3軍出身者が少々。…… そんな印象です。
(元2軍には、中学1軍 ⇒ 高校2軍も含みます)
そもそも、元2軍の多くは、
クラス内や部活内で苛烈ないじめを見ても、
何もしなかった・何もできなかった傍観者たちです。
つまり、いまの学校教育現場は、
そうした元傍観者ばかりで占められているということです。
…… あくまで印象です。
報道される度、
学校関係者の対応があんな感じになるのは、
「そりゃ、そうなるわ」って思います。
学生時代から「事なかれ主義」だった元2軍なのだから、
「そりゃ、ああなるわ」って思います。
ていうか、報道する側も、視聴者側も、
文句言うひと、綺麗事語るひと、
おそらくほぼ全員が元2軍出身者でしょ。
学生時代には見て見ぬ振りで、
当時なんの行動もしなかった傍観者の元2軍が、
ここぞとばかりに学校や教育委員会の対応を責めまくる。
元2軍が、元2軍を、批難・批判する。
なんだかなぁ~。
もやもや~、モヤモヤ~。
以下、元2軍だった自分(わたし)の話をします。
①中1のとき
理科室。授業が始まる前。H君がMさんをいじめ始めた。
Mさんに顔を近づけて酷い暴言を繰り返すH君。
わたしは無性に腹が立って怒鳴った。
「やめろ! H!」
「は?」とH君。
案の定、わたしとH君は、取っ組み合いになった。
クラスメイトたちが、わたしたち2人を引き離した。
②中3のとき
T君と揉めた。その後、お互い無視をし合った。
数日後、1軍の不良M君に呼び出された。
「マツ。お前らTを無視しとるらしいな」 ※マツ = 当時のわたしのあだ名
「止めたれよ」と不良M君に頼まれた。
「お前ら?」
不良M君の話を聞いたら、
わたし以外に複数人がT君を無視し始めたらしい。わたしは知らなかった。
T君から相談を受けた不良M君が、
中心人物?のわたしに、いじめのストップを命じにきた、とのこと。
すぐにわたしはT君と仲直りした。
すると今度は、追随無視した複数人に呼び出され、
「裏切り者!」 わたしは責められた。
「お前ら勝手にオレのマネして、なんだその言い方は!」
案の定、その複数人と大ゲンカになった。
③高1のとき
いろんな中学から集まってくる高校生活1年目の1学期4月。
高1男子たちは毎日ピリピリしていて、
群れづくりのためのオスの本能なのか、あちこちでケンカ勃発。
校内でも、放課後の校外でも、他校の生徒ともバトった。
そんな4月某日の休み時間、1vs1が始まったと聞いて、
わたしは急いでそのクラスへ見学に行った。
わたし以外にも大勢ギャラリーがいた。
突然、一方の男子生徒が、制服の中から三段式警棒を取り出した。
するとギャラリーの複数人が一斉に飛びかかって、
その三段式警棒を取り上げた。
ギャラリーからは「素手でやれ!」と声が上がった。
どうして「わたしの昔ばなし」をしたかと言うと、
①②③とも、お節介なひとが登場するからです。
①わたし。クラスメイトたち。
②不良M君。
③三段式警棒を取り上げたギャラリー。
素手でやれ!と声を上げたギャラリー。
このお節介なひとたちは、行動した傍観者たちです。
しかも全員「正義のために!」と考えて行動した訳ではありません。
大義名分のつもりなく、殆ど条件反射、咄嗟に行動したひとたちです。
学校教育について、
わたしは偉そうなことを言える立場ではありません。
ですが、生徒のなかにも、教員のなかにも、
「行動する傍観者」が増えてほしいと思っています。
咄嗟に行動してしまう「お節介なひと」が増えてほしいと願っています。
街中歩いてて、道ばたでうずくまっているひとを見かけたら、
駆け寄って「大丈夫ですか?」と声をかけます。
目の前を歩くひとが財布を落としたら、
「あ! ちょっと! 落としましたよ」と呼び止めます。
そんとき、正義云々なんて考えていません。
これらすべて、
傍観者による咄嗟の行動です。
いわば、お節介です。
以上、ピリピリの新学期を前に、備忘録として残しました。
<追記>
そういえば、お節介したときって、
そのひとから「ありがとう」と感謝されることが多いです。
…… いま、名古屋は晴れていて、ポカポカ陽気です。