蓮舫支持者の不思議
2024年の都知事選にて、あまりに蓮舫氏支持者、そして蓮舫陣営に失望したことについて書こうと思い今回のnoteを公開しました。
私自身は、特に支持政党は持たない、思想的にも左寄り寄りの部分も右寄りの部分も持ったよくいる無党派層の人間です。
その上で、私は右だろうと左だろうと長期政権は汚職や癒着の温床になりやすいと考え、今回の都知事選は現職以外の誰かに投票しようと思っていました。
蓮舫氏ももちろん投票先の候補の一人でしたし、都知事選の動向もチェックしていました。しかし、途中で蓮舫氏への投票はあり得ないと考えるようになりました。
それは、蓮舫氏支持者のあまりにも酷い行動や言動、そしてそれをコントロールできない蓮舫氏の統制力のなさに不安を覚えたからです。
イメージ戦略の重要性
私のような選挙素人が言うまでもないですが、選挙というのはイメージがとても大事です。
ケネディ元大統領とニクソン元大統領の大統領選におけるテレビ討論会が最も有名な例でしょう。ニクソン候補の方が政治経験も豊富で演説も上手だったにも関わらず、イメージ戦略でケネディ氏が圧勝し、結果、大統領選でもケネディ氏が勝利しました。
無党派層が多い東京では、このイメージ戦略が特に重要になります。特定の支持政党がない人が多いからこそ、候補者の印象が投票先を決める大きな要素になるからです。 さらに、今回の選挙は各有力候補者が示す公約や政策にはそこまで大きな違いはありませんでした。政策(中身)で差をつけられない場合も候補者のイメージ(外見)が重要になります。
選挙中の落胆
では今回の都知事選、蓮舫氏のイメージ戦略はどうだったでしょうか。はっきり言いますが、外野から見た蓮舫氏のイメージは最悪でした。そして、蓮舫氏のイメージを下げていたのは他でもない彼女の支持者たちです。
まず、私が最も酷かったと思うのは支持者たちによる「やめろコール」です。
外野からみれば、あれは最近小池氏への迷惑行為で逮捕されたつばさの党と全く同じです。蓮舫氏支持者たちは、「つばさの党とは本質的に違う」などいろいろ御託を並べ自己正当化していたようですが、彼らは本当の目的を見失っています。真の目的は選挙で勝つことです。選挙で勝つには、イメージがとても大事なのです。では、「やめろコール」は外からはどう見えるでしょう。ドン引きです。つばさの党と同じ。イメージはだだ下がりです。
つばさの党を想起させる「やめろコール」、静かに去っていく小池氏。この流れを見た無党派層はどう感じるでしょうか。小池氏に同情することはあれど、蓮舫氏の支持に回ることは少ないはずです。
また、Rのシールについても私は疑問を持っています。
そもそも、このRシールを見ても一般人は何かわかりません。Rがつく言葉など世の中にたくさんあるからです。つまり、Rシール自体にはあまり宣伝効果がないのです。そして、仮にこのシールを街中で見かけて、疑問を持って、調べて内容を知ったとしても、このシールに好意的な感情を抱く人は少ないのではないでしょうか。公共物や他人所有の建造物に勝手にシールを貼るのは、法律に詳しくない人間でもわかる、れっきとした犯罪です。それを堂々とネットでアピールしてしまう支持者、支持者たちの行動をコントロールできない蓮舫氏。さらなる蓮舫氏のイメージダウンです。
そしてここからは私の個人的な意見になってしまうのですが、このRシールは外への宣伝向けというより内向け。ロシア軍のZマークやナチスのハーケンクロイツと同じような、内輪で1つのマークを掲げて盛り上がるカルト集団のシンボルにしか見えないのです。私と同じような意見を持った人もいるようで、Twitterで「Rシール ロシア Z」等と調べればこのシールに嫌悪感を抱く人の意見が多数出てきました。
もちろん、蓮舫氏が最初からそんなつもりでRを掲げたわけではないことは、私も理解しています。しかし結果的に支持者たちが内輪で盛り上がり、嬉々として犯罪に走ってしまった。それを蓮舫氏は制御することができなかった。この一連の流れを見て、私は蓮舫氏の統率力に大きな疑問を持ちました。
蓮舫氏と支持者が歌い踊りながら選挙演説をしていたことも、イメージ戦略としてはまずかったと私は感じます。歌い踊りながら候補者を応援するのはもちろん自由ですし、内輪は盛り上がるでしょう。しかし、これを見た無党派層はどう思うでしょう。完全にオウム真理教と同じです。オウム真理教が起こした事件は、日本人なら誰でも知っていますね。
以上のように、外野の私からすると、蓮舫氏支持者は常に内側にいる自分たちの仲間しか見ておらず外からどう見えるかに対して全く無頓着だったように見えました。固定票は小池氏の方が堅いというのは選挙前からわかっていたのですから、蓮舫陣営はいかに自分たちのコミュニティ外にいる無党派層を引っ張って来れるかというのが重要だったはずです。しかし、選挙が始まってみれば自分の身内しか見ていない、外野を引き込むためとは思えない行動のオンパレード。私は次第に、蓮舫氏を投票先から除外するようになっていきました。
選挙後の失望
ここまで、選挙中の蓮舫氏支持者による行動の問題点を挙げできましたが、これだけにとどまりません。私が更に失望したのは、選挙後の言動です。
まず、小池氏の当確が出た直後から、蓮舫氏以外に投票した人に対して愚民だのレイシストだのと罵る投稿が急増しました。自分の推している候補者が負け、その候補者に投票しなかった人たちを誹謗中傷する。カルトそのものじゃないですか。
そもそも、選挙で勝つためには多数決で勝たなくてはいけないのですから、あなたたちがそうやって見下す相手にも届く戦略を展開しなくてはいけないのです。今回それに失敗してしまったことを反省し、次の選挙に向けて改善していかなくてはいけないのに相手を見下している場合ですか。そんなことをすれば、今後より一層無党派層から嫌われてしまいます。
そもそも蓮舫氏支持者は問題をあまりに読み違えています。Twitterにて、蓮舫氏支持者による「ひとり街宣がネトウヨに嫌われていたということは正しいことだったんだ」と呟きに1万近いいいねがついていましたが、それは的外れです。そもそも何をしようと右が左を嫌うのは当たり前なのですから、着目すべきはそこではありません。今回の蓮舫氏の敗因は無党派層からも嫌われてしまったことです。右翼から嫌われていることではなく無党派層から嫌われていることが問題の本質なのに、全く現実が見えていません。
本質の読み違いは他にもあります。
蓮舫氏支持者は今回の敗因としてミソジニー(女性嫌悪)を挙げています。また、選挙後、蓮舫さんがかつて発言した「2位じゃだめなんですか」という言葉を引用して嘲る報道機関に対してもミソジニーが原因だと批難しています。しかし冷静になってください。今回当選したのは女性である小池百合子氏。そして逆に、今回落選した男性候補者の石丸伸二氏もメディアでは酷評されています。もちろん私は、候補者の人格否定や誹謗中傷は辞めるべきだと考えています。しかしこの状況で、「ミソジニーが原因で」蓮舫氏が負けたとかいじめられているとかと騒ぐのは、あまりにも無理があるでしょう。
外野の私からすれば、蓮舫氏支持者はその熱意が先鋭化しすぎるあまり、視野が狭まり物事を客観的に見れていません。他人を罵り責任を押し付けるのは簡単ですが、もっと自省し今回の敗因はなんだったのかを本質的に捉えなければ、外側の人間からの支持は得られないと思うのです。
私よりももっと幅広い視点で的確に問題を分析している方がいたので、記事を貼り付けておきます。