沖縄式表現「呼ばれる」
「呼ばれる」って何よ?
沖縄の人がよく使う表現に「呼ばれる」というものがある。
例えば、行くつもりがなかった場所に話や事の流れで思いがけず行くことになった時。
「(その場所に)呼ばれたんだね」と言われる。
沖縄で経験した、最大の「呼ばれた」案件は昨年の10月に起きた。
目的地は北大東なのに
北大東島へ行く為に那覇から飛行機に乗った。
那覇を出発した後、南大東を経由して北大東に向かう便だった。
事前に北大東へ行くと友人に話したら、「知り合いが南大東にいるから会えたら挨拶しておいて」と言われた。
私は南大東は経由するだけだから、街の方には行かないし、無理だよと答えていた。
南大東に呼ばれた
話せば長くなるので、結論から言うとありえない事象に遭遇し、私は南大東で足止め&1泊することになったのだ。
南大東に呼ばれた。。。
ありえない事象とは、南大東着陸寸前に起きたバードストライク。
鳥が最後尾の窓ガラスに突っ込んだのだ。
飛行機は点検のため南大東で欠航になり、北大東目前にして旅は一時停止となった。
思いがけない展開にうろたえる。
そして、夕食の後に気を取り直し、友人の知り合いを訪ねてご挨拶。
その方に南大東に滞在することになった経緯を話すと、案の定「呼ばれたんだね」と言われた。
南大東でラム酒会社を営んでいる金城さんも心配して電話をくれた。
金城さんは開口一番「こんなことってあるんですね〜」と驚きながらも「南大東に呼ばれたんですよ」と。やはり言うか。
金城さんは那覇と南大東を年に何十回と往復しているらしいのだが、これまで一度もバードストライクに遭遇したことはないらしい。
うーん、呼ばれてると認めるしかないのか。
呼ばれた、呼ばれたと言われながらも、南大東で金塊を見つけたり特別ラッキーなことは起きなかった。
けれども、運命の友達に出会うことができた。
人となかなか打ち解けられない私が、この友人達とたった1日で仲良くなれたのは、バードストライク後南大東泊、というハプニングがあったからだ。
想定外の出来事は人を強く引き合わせるか、引き離す。
そう思うと、いろいろな縁を結んでもらった「南大東に呼ばれた」ハプニングだった。
今度は呼ばれてない?
少しいい感じの「呼ばれた」案件をご紹介した後は「呼ばれてない」談を。
今週の金曜に商談というか、気の進まない顔合わせが予定されている。
正直、あまり会いたくない相手。
ただ、今の私は断る勇気もなく諦めの境地。
たまに思い出しては、じんわり憂鬱になっている。
ところが、である。
予定されている16日の午前中、バチコーーンと台風が東京にやってきそうなのだ。
東京に台風がやってくるのは年に数日。
その数日が商談とピタリ重なっている。
これ、呼ばれてないよね。
バードストライクに台風、どちらも自力ではどうにも出来ないことだ。
自力ではどうにも出来ないことが世の中には存在している。
最近、それらの力に逆らわず、うまく調和して生きることが、幸せに繋がる気がしてならない。
会わなくていいよ、という巡り合わせなんじゃないかなと思い始めている。都合よすぎるかな。
私は千里眼を持ってないから先の事は読めないけど、いざとなったら流れに身を任せようと決めた。
今現在は「飲み会のネタが増えた」程度に思っておく。
結果は今週金曜日。
続報をお楽しみに。
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