「お互い様」で行こう!マカピーな日々#0370
マカピーです。
ウズベキスタン滞在中に乗ったトラム(路面電車)では、数人の若者が立ち上がり「どうぞ、お座りください」って席を譲ってくれました。
マカピーは「え、マカピーってそんな年寄りに見えるの?」って思ったらこの国は早婚で10代で結婚する人が沢山いるから、彼ら高校生のお父さんも若いのでした。
そして、同国の地下鉄(タシケントには三系統があります)で座っていたらバアチャンが来たので席を譲ったのです。
バアチャンは「そりゃ、当然じゃろう」ってドヤ顔で座った後、マカピーを見上げながら「ほら、その重そうなバッグをこっちによこしなさい」って両手を差し出してくれたんです。
マカピーは思いもしなかったおばあちゃんの厚意に、そのしわくちゃの手を見て涙が出そうになりました。
言葉がまともに通じなくっても「そうさ、お互い様なんだからいいのさ」って言われている気がしたんです。
マカピーはガールフレンドとの電車の中の出来事を思い出すのでした。
夕食を終えて電車に乗り込んで二人で立ち話をしていたのですが、しばらくすると彼女がお腹を押さえて苦しそうになったのです。
マ:「お腹が痛いの?」
ガ:「・・・・うん」と顔をしかめています。
帰宅する乗客も減らず、どこを見ても空いた席なんてありませんでした。
マ:「じゃあ、次の駅で降りてベンチでちょっと休もうか?」
ガ:「・・・大丈夫、我慢できるから・・・」
結局最終駅まで二人で行き、彼女はその駅から帰宅しマカピーは更に乗り継いで帰宅したんです。
でも、どうしてもその時の事が頭から離れなく、なぜかたびたび思い出すのはどうしてかな?と不思議に思っていました。
それは、「なんで、マカピーは座っている人に声がかけられなかったのか?」と後悔していたからなんです
仮にあの時に、マカピーが「すみません、連れ合いの具合が悪いのですがどなたか席を譲っていただけませんか?」って尋ねたら、きっと誰かが席を譲ってくれたと思うんですよ。
みんな優しいけど、それを声に出して実行するのをためらっているケースが本当に多いんです。
「だって、お互い様じゃないですか」
「私だって、そんなことがあるかも知れないし」
「言っていただいたので分かりました。どうぞ座ってください」
ってなると思うんです。
でも、マカピーはそうしなかったのです。
マカピーの心は幾年もそれをずーっと問い続けていたんです。
ところが、数年前にその彼女に会うことがあって当時の事を話す機会があったのです。
マ:「実は昔の事で謝りたいことがあるんだ。ほら一緒に電車で・・・・」
ガ:「フーンそうだったの。でもわたしは全然覚えていないわ」
マ:「ハハハ、そうか。気にしていたのはマカピーだけだったんだ。これで気が楽になったよ、いつか謝りたかったんでね」
そして彼女と別れた帰りの電車の中で、今日の会話を思い出しながら突然「!」と確信したんです。
そうだ、彼女は忘れてはいなかったんだ。
でもいかにも彼女らしく、マカピーがいまだに引きずっていたことに気を使って「覚えていない」ってウソをついたんだって。
人は誰でも幼いころは誰かに面倒を見てもらわなければ生きて行けませんし、年老いたらやっぱりふたたび面倒を見てもらうんです。
だってそれが人生なんです。
マカピーのように気にやまないで、「お互い様」でいいんでしょう。
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。「いいんですよ、お互い様なんだから」
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