2021年のユーフォリアを振り返ってみる
2021年は株式会社ユーフォリアを創業して13期目、スタートアップ経営に舵を切って(第二創業期)から、3期目の年末です。
マコシ(ハッシーとマックをあわせて社内ではそう呼ばれている。マコトとヒロシでゴテンクスみたいな感じ)の、たった二人で始めた小さな手漕ぎのボートは、この数年で少し大きな船になり、2021年の一年で事業規模や人数は倍増しました。
ONE TAP SPORTSというコンディション管理ソフトは2013年に産声を上げ、当時のユーザーはラグビー日本代表1チームでしたが、国内外トップレベルのチームスタッフ・選手の皆さんの猛烈なスピードとリクエストに何とか食らいついて行ったことで、「これは受託開発ではなく、スクラム開発でないとダメだ」と、ごく自然に「SaaS化」という道に辿り着きました(ちなみに当時は、SaaSとは何のことやら僕はわかっていなかった)。しかし、2016年にSaaS化をしたことで、その後、サッカー・野球・バスケ・バレーボール・アイスホッケー・アメフトなど多くの競技に広がることとなります。
2018年にはじめて資金調達を行い、外部資本を入れ、成長のアクセルを踏みますが、これはONE TAP SPORTSをもっと「早く」「多く」のスポーツチームに届けなければならない、という危機感と使命感からです。当時TOKYO2020を控えた日本市場に外資系のソフトウェア会社がかなり攻めて来ていたことも大きな理由でした。多くの日本代表チームをクライアントに持つ日本のスタートアップである当社が、ここは誰がなんと言おうと絶対に譲れないところです。
その後、2018年のサッカーW杯ロシア大会、2019年のラグビーW杯日本大会を経て、2021年、東京オリパラへ辿り着きます。コロナ禍での本当に難しい状況下で、日本代表選手団の半数近くを裏方(の更に裏方)として、サポートさせて頂きました。
スポーツ界は、この2年でかなりのダメージを受けましたが、2021年は何とかそれを「再起動」した1年だったなあと思います。そして、「スポーツの価値とは何か?」が近年で最も議論された1年であったとも思います。
私たちは、この8年ほどの間、本当に多くのスポーツチーム・選手・スタッフの皆さんと一緒に仕事をさせて頂いて来ました。そして、その知見や価値を、もっとスポーツ界の外に繋げていく活動をしたい、とずっと思い続け温めていたプランを、今年スタートさせることができました。
ユーフォリアスポーツ科学研究所(EIS)の設立です。
アスリートの貴重な経験や声を、スポーツ界はもちろん、一般社会の多くのヒトに伝え、モノに宿したい。そんな思いからこの研究をスタートさせています。
アスリートの貴重な経験やデータを扱う可能性があるため、万が一にも、関係者に不利益や間違いが起こらぬよう、社内に研究倫理審査委員会(IRB)も立ち上げました。
下記は、以上の一連の取組みの成果の1つです。ONE TAP SPORTSと、そのユーザーであるスポーツチーム(プロ〜アマまで男女約10チーム近く)に協力頂き、「データドリブンで、プロダクトを世に出す」そのお手伝いをすることができました。
スポーツの存在意義が大きく問われた2021年。一大イベントが終わった今も、その問いは続いていると思います。
僕たちは、ONE TAP SPORTSというプロダクトをもっともっと進化させ、スポーツ選手はもちろん、多くの方々の健康やフィジカル、そしてコンディションが良くなるよう、ずっと支えていくつもりです。そして、上述のような「スポーツの価値をモノに宿す」事業をもって、それを証明していきたいと思います。
■さて
メガスポーツイベントも終わり、市場の加熱を経て、スポーツテック業界はもちろん、多くのスタートアップ企業にとって、大きな正念場になりそうな2022年。
スタートアップは、多くの資金を投資家やステークホルダーから集めているわけで、オミクロンがあろうが、オリ・パラがあろうが無かろうが、スピードをあげて変化を繰り返し、事業をつくっていく使命を持った組織体。失敗を恐れず、チャレンジあるのみ。
だから、ユーフォリアという船には、これからの航海で、荒波にもまれたり、嵐で迷いそうになった時に、同じ方向を向くための"拠り所"が必要。
今年の年末は、ユーフォリアの存在意義、今風に言うとパーパスを全メンバーで見直す会をしました。しました、というよりもメンバーが自発的にやってくれました。
この人数でリアルで集まったのは初で、実は驚いた
スポーツ庁出身のAiちゃん、マーケleaderのryohei、アメリカの大学の在学中に社員になったKaito
議論した内容を各チームから発表。佐々木ATC、水谷PdM、そして高校サッカー選手権のレジェンド金古聖司、がんばる笑
マコシからプレゼン
ユーフォリアは何のためにこの世に存在し、どこを目指すのか。
来年、新しいミッション・ビジョン・バリューを対外的にも出して行きたいと思います。
2021年、お世話になった全ての皆さまに・・・本当にありがとうございました。そしてユーフォリアのメンバーへ、怒涛の1年の航海、本当にお疲れ様でした。
皆さま、良いお年をお迎えください。
2021年大晦日 株式会社ユーフォリア代表取締役Co-CEO 宮田 誠