蒔野真彩(Maaya Makino)

Cultural Producer | Researcher // JR東日本文化創造…

蒔野真彩(Maaya Makino)

Cultural Producer | Researcher // JR東日本文化創造財団 | 東京大学 多文化共生・統合人間学コース博士課程 | 文化人類学・アートマネジメント

マガジン

  • R3 文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業

    令和3年度 文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業 キュレーター等海外派遣プログラムの研修に関することを書かせていただいています。オーストリア・リンツ市にあるメディアアート機関・アルスエレクトロニカで、半年間研修を受けさせていただきました。 ▷プログラムの詳細はこちら https://creators.j-mediaarts.jp/curator-project

  • 映画『えんとつ町のプペル』現場レポート

    映画『えんとつ町のプペル』の現場レポートです。(株)NISHINOインターン生のまーちゃんから見た映画公開までの軌跡が書かれています。 ↓映画『えんとつ町のプペル』公式サイト https://poupelle.com/

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【ご報告】 令和3年度文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業 キュレーター等海外派遣プログラム| アルスエレクトロニカ研修を修了させていただきました。

こんにちは。 2021年10月末で、令和3年度 文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業 キュレーター等海外派遣プログラム・アルスエレクトロニカでの研修を修了させていただきました。 アルスセンターでのファイナルプレゼンテーション (Credit: Emiko Ogawa) これは、2021年5月から10月の約半年間、オーストリア・リンツ市にあるメディアアート機関・アルスエレクトロニカで、文化プロデューサーとしての研修を受けるプログラムです。 世界最大のメディアアートフ

    • 「心」を肥大させるのではなくて、豊かになるような。

      しばらく自由に文章を書いていないなと思って、 ひさびさにnoteを開けてみる。 企画書、論文、メール・・・ 毎日数えきれない文字を打っているけれど、 目的のない「言葉」を全然書いていないなと気づく。 日本に帰国して、ちょうど1年が経った。 あっという間といえばあっとういう間だし、 1年前はまだヨーロッパにいたのかと思うと、 ずいぶん前のことのようにも感じる。 帰国する直前、「もう一度日本に馴染めるだろうか」と不安に思っていた。 コロナの中、いろんなことが急激に変化する中

      • 西宮東高校の探求学習で特別講演をさせていただきました!

        西宮東高校の探究学習で、高校一年生のみなさんに特別講演をさせていただきました。 テーマは、「アートによる都市再生」 わたしが博士課程で取り込んでいるヨーロッパの文化政策と都市再生の事例、そしてアルスエレクトロニカとリンツ市のことをご紹介させていただきました。 問いをもつ大切さ、研究と勉強のちがいもわたしなりに学んでいることをお話させてもらいました。 アルスエレクトロニカで学んだインタラクティブなオンライン授業のコツをいかしつつ、みなさんの声もたくさんきけて楽しかったで

        • アルスエレクトロニカフェスティバルで、リンツの街はどう変わるのか。

          おひさしぶりです。 気がついたらもう秋風ならぬ冬の足音。 そんな南ドイツ、オーストリアの空気の中でこの記事を書いています。 2022年9月7日〜9月11日、私はオーストリアリンツ市で毎年開催されるメディアアートの祭典・アルスエレクトロニカフェスティバル2022を訪れていました。 私は去年、文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業・キュレーター等海外派遣プログラムという枠組みで、アルスエレクトロニカで半年間、文化プロデューサーとしての研修に参加させていただいていました。

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        【ご報告】 令和3年度文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業 キュレーター等海外派遣プログラム| アルスエレクトロニカ研修を修了させていただきました。

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        • R3 文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業
          12本
        • 映画『えんとつ町のプペル』現場レポート
          31本

        記事

          どうして、心が引き裂かれてしまうんだろう。

          以前、こんなnoteを書いた。 去年の秋からミュンヘンに留学していて、今は文字通り、学生1000人以上が住むドイツ最大級の学生寮に住んでいる。 ミュンヘンは物価が高い&人が多すぎて家を見つけるのが本当に難しいこともあって、寮には本当にいろんな国の人たちが住んでいる。 まさに、「小さな地球」という感じ。 もちろん、それだけたくさんの文化が一緒に暮らしていると、いろんなことが起こる。 数日前、寮で喧嘩が起きた。 私も「遠巻き」ではなく、登場人物としてその物語の中に入ってい

          どうして、心が引き裂かれてしまうんだろう。

          まちづくりは、誰かを打ち負かすための「クリエイティビティ」ではなく。

          ドイツ語圏の人たちの「クリエイティビティ」が好きだ。 ドイツ語圏、といったのは、オーストリアとドイツに住んだ(住んでいる)経験を思い浮かべて話しているからで、きっと他のヨーロッパ圏の人たちの暮らしも素敵なんだろうと思っているけど、じっくりその町に住んだことはないので、「ヨーロッパの人たち」というのは控えている。 「クリエイティビティ」というと、斬新なアイデアとかイノベーションとかマーケティングとか、なんだか「勝つ」ためのもののように聴こえるけれど、ここで言いたいのはそうじ

          まちづくりは、誰かを打ち負かすための「クリエイティビティ」ではなく。

          街の「文化」ってなんだろう?オーストリア・日本・ドイツで暮らしてみた徒然日記

          リンツで暮らしてみていちばん感じたことは、「みんな暮らしが豊かそうだなあ」ということだった。リッチという意味ではない。 マラソンしたり、BBQしたり、家族で時間を過ごしたり、植物を育てたり、ドナウ川沿いでピクニックしたり、自分達でどう生活を満たせばいいかの術を知っているようだった。 それは、「ライフアドバイザー」や「ナチュラル系モデル」が体現するような努力して維持するためのものではなくて、小さな子供から若い世代、おじいさんたちまでがみんな自然に身につけている。 もしかす

          街の「文化」ってなんだろう?オーストリア・日本・ドイツで暮らしてみた徒然日記

          にぎわいと五感に触れる旅ーアムステルダム・ロッテルダム

          昨日から、オランダに来ています。 残念ながら天気は曇りがち。 タイトルにしたような、にぎわいと五感に触れる旅。 ヨーロッパ随一の港町。 スマートシティやサーキュラーエコノミーや街の市場やリノベした建築や、とにかくおもしろいことがあるとたくさん聴くアムステルダムとロッテルダム。 一週間ほど滞在して、街を感じたいと思います。 まだ降りたって数時間ですが、すでにいろんな街角にときめいてました。 港町の教会は船みたい。

          にぎわいと五感に触れる旅ーアムステルダム・ロッテルダム

          凪。いろどり。

          気づいたら春、乗り換えのザルツブルグ駅。

          きもちが動いたらnoteを書こう〜なんて思っているうちに、きもちも身体も動かしすぎて気づいたら春です。 路地が好き。 ドイツに引っ越して、スーパーインターナショナル(ドアを開けたら目の前にエジプト人が住んでいる)な学生寮やひさびさのまるっと学生生活にそわそわそわしつつ、クリスマスマーケットができない〜年末〜〜ベルリンでも行くか〜!と壁を見て、年が明けたら学期末だ〜、展示の準備だ〜とせわせわしているうちに、誕生日が来て、ドバイ万博行くか!と思い立って2月末に人生初の中東に飛

          気づいたら春、乗り換えのザルツブルグ駅。

          学生1000人が住むドイツ最大の学生村で。

          おひさしぶりです。長らくこの白紙のページをひらいていなかったけれど、どうしようも心に掻きむしられるきもちがあって、書くことで整理できるかもしれない、整理できなくてもこれは残しておきたい、とにかく書きたい、そんな風に思ったので、このnoteをひらいています。日本語で感情をのせるのはひさしぶり。うまく書けないかもしれないけど、公開するかは書き上げてから決めようかと思ってます。 本当は読まなきゃいけない論文が山積みなのだけれど、この気持ちを外に出さないと何を読んでも上の空になる気

          学生1000人が住むドイツ最大の学生村で。

          まちづくり×メディアアート- テクノロジーとざらざらがまじわるとき。

          今週末、10/16(土)17(日)に、千葉県松戸市で国際フェスティバル「科学と芸術の丘」が開催されます。 メイン会場は、国の重要文化財に指定されている・戸定邸で、歴史的な建築の中に、最先端のメディアアート作品が展示されます。 Photo: Hajime Kato また、今年のテーマは「OPENCITY-触発する街-」ということで、松戸市にあるさまざまなレストランやショップ、団体とコラボレーションし、松戸市全体でも同時多発的に多彩なイベントが行われます。 Photo: 

          まちづくり×メディアアート- テクノロジーとざらざらがまじわるとき。

          英語にのせる「感情」では掘り起こせない、心をひっかく「きもち」みたいなものが。

          いろんな出来事と言葉と景色が、気づけば風のように流れていく。 英語にのせる「感情」では掘り起こせない、心をひっかく「きもち」みたいなものが、ひとりで過ごす夜に、波のように流れてくる。 そんなときはいつも少し泣きたくなる。 悲しいわけでも、辛いわけでもなくて、むしろ毎日が満たされて、楽しくて仕方がないのだけれど、そんな風に心の中で寄せては返す波が、時々まぶたをこえて頬に流れ出る。 あまり過去を振り返るようなことはしないのだけれど、不思議だ。 秋は、そうすることが息をする

          英語にのせる「感情」では掘り起こせない、心をひっかく「きもち」みたいなものが。

          【面談レポート2】文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業・キュレーター等海外派遣プログラム

          文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業・キュレーター等海外派遣プログラムの第2回面談レポートを公開していただきました。 アドバイザーは、ICC主任学芸員の畠中実さんと、ソニーグループ株式会社 コーポレートテクノロジー戦略部門 Group1 統括部長の戸村朝子さんです。 私は、市の文化機関としてのアルスエレクトロニカの役割についてすごく興味があって、クリエイティブなまちづくりに公営の文化機関が、しかも世界中とのネットワークを展開しながら、どうローカルコミュニティに関わっ

          【面談レポート2】文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業・キュレーター等海外派遣プログラム

          アルスエレクトロニカYouTubeチャンネルでモデレーションを担当させていただきました。

          アルスエレクトロニカYouTubeチャンネル Inside Festival seriesの"Robotinity"セッションで モデレーションを担当させていただきました。 世界中から集まった4つのプロジェクトや作品が紹介されています。 中でも、私は今年のアルスフェスのGarden Tokyoの中から、オリィ研究所の分身ロボットカフェ(AVATAR ROBOT CAFE)のプロジェクトを紹介させていただきました。 「分身ロボットカフェ」は、ALSなどの難病や重度障害で外

          アルスエレクトロニカYouTubeチャンネルでモデレーションを担当させていただきました。

          平和な世界でありますように。

          日本で第二次世界大戦が終わった日から76年。 今も世界でウイルス、気候変動、災害、差別、争いが絶えないけれど、 二度とあんな悲惨な戦争が起きませんように。 目の前の花を美しいと思えたり、隣の人に微笑みかけたり、美しい音楽に涙が流れたり、明日が楽しみに思えたり。 そんなことが当たり前の世の中でありますように。 そんな世界に少しでも貢献できますように。 今日も目の前の一日に感謝して。

          平和な世界でありますように。