「あなたにしかできない仕事は何か」と聞かれて考えたこと
あなたにしかできない仕事は何ですか
自己啓発本を読んでいると、こんな問いに出会うことがあります。
皆さんも、考えたことがあるでしょうか。
インターネットの普及により、すべての個人が容易に世界とつながれるようになった現代。
僕らは「会社に一生を捧げ、出世を競うこと」だけが正解じゃないことを知ります。
そして、「高級車」や「一軒家」は、まもなく豊かさの象徴ではなくなり、「物語」や「意味」に価値が置かれる時代がやってきました。
「モノ消費」の時代から「コト消費」の時代に。
「機能検索」の時代から「ヒト検索」の時代に。
「自分は何者なのか」「どんな価値を生み出すことができるのか」といった問いに、日々向き合わざるを得なくなりました。
「自分にしかできない仕事は何か」と聞かれて、今している仕事はどうなのかと考えてみました。
普段、僕は公務員として働いています。
公務員は毎年人事異動があります。
僕も今年度、初めての異動を経験しましたが、4、5月は多少忙しかったものの、慣れてくると順調に業務をこなすことが出来るようになりました。
僕が前年度までいた部署も、僕がいなくなったことで仕事が回らなっているわけでもなさそうです。
当然、下っ端なので任される仕事のサイズが小さいこともあるのでしょうが、公務員の仕事は、所属部署ごと、担当業務ごとに、必要な法律の知識など若干の差はありますが、基本的には誰が・どの部署に配属になっても回るようになっています。
そもそも、組織で働く以上、属人化(その人にしができない状態)させることは好ましくないのかもしれません。
つまり、今の仕事は「自分にしかできない仕事ではない」のだと思います。
じゃあ、僕にしかできない仕事って何なんでしょうか。
「仕事」を「役割」まで少し広げて考えたときに、僕がたどり着いた答えは、「父親であり夫であること」でした。
息子二人にとって、父親は僕しかいません。
また、時々腹が立つし、腹を立てられていますが、妻にとっても互いに「重要な他者」です。
僕にとって家族はとっても大切な存在だし、家族にとっても僕は切っても切れない関係です。
父親として、息子二人とたくさん遊んであげること。
地域と関わる姿や仕事をする姿を見せることで、「社会」を感じてもらうこと。
成長とともに感じる悩みや葛藤を受け止めてあげること。
夫として、妻と子供を育てる戦友であること。
社会の変化や自分達のライフスタイルの変化によって起こる様々な不安や危機に対して、共に支え合う良きパートナーであること。
このどれもが、「僕にしかできない仕事(役割)」だと思います。
まだまだ未熟で、理想の父親・夫とはほど遠いですが、いつかそうなれるように、一生をかけて努力したいです。